「いつもアルバムにはソロを収録してる嵐が、ついにユニット曲やるんだって!」
という情報を得た時から、ちらちらと気にはなっていた嵐のニューアルバム。
でもどうせライブには行けないしなぁ、それに掛け持ちでもうリリースいっぱいいっぱいなんだよなぁ、とうだうだ思ったのも束の間、先日Mステで披露された「未完」を見た瞬間に心は決まった。
と言うわけで、発売日にCD屋へ駆け込み通常盤を手に入れほくほくしながら聴いてます、他担です、どうも。
嵐のアルバムを買うのは一作あいて【Japonism】以来だ。
今回もせっかく良質な円盤を手に入れたので、つらつらと感想を並べてみたい。
尚、今作に関する情報はほぼ無い非該当担の感想なので、思いっきり的外れなところもあるかと思いますが大目に見てね。
1.Green Light
てっきり、リード曲扱いであろう「未完」が最初にくると思っていたので、いきなり面食らってしまった。そういえば嵐は、アルバムのリード曲を1曲目にしないことが多い気がする。それもある種のこだわりであろうか。
【「untitled」】というアルバム名、ならば『「未完」』こそ、まさにオープニングに相応しいと思っていたので、うーん?と思いながら聴き始めたが、そこは流石の嵐である。
『「未完」』のメッセージ性をそのままに、よりマイルドに、そしてある程度受け入れやすくまとめられたのがこの『Green Light』ではないか。
サウンドはあまりクセがなく、テンポやメロディーも違和感なくするりと入ってくる。
が、決してそこに騙されてはいけない。
サウンドこそ『「未完」』よりトゲがないが、中身のトゲは全く丸くなっていない。むしろ挑発という点で、より攻撃性を増しているように思う。
このてっぺん まだまだI'm the owner
とんでもない歌詞だ。今現在、このフレーズを歌うことが許されるのは確実に嵐だけだろう。
自らがトップであることを高らかに宣言した上で、その座を譲る気なんてさらさらない。とでも言いたげ、いやもう言ってしまっている。
なのにそれに対して「ですよね!」と、思わずこちらが応えてしまうくらいの嫌味のなさが、嵐のすごいところである。
だがしかし、そんな嵐の挑発は加速する。
Catch me if you can
「捕まえられるもんなら捕まえてみな」
英語の成績はあまりよくなかったのだが、意訳するならこんなところか。
それに続くのは
片手でSpinning the world
もう私の中では、二宮さんが余裕の笑みを浮かべ、人差し指で地球儀を回している様しか見えないし
さらにそれが二番になれば
指先でKnock you down
最早片手すら必要ない、指先ひとつでノしてやるときたもんだ。
そしてトドメは
ホンモノだけに許されるSurvive
この『Green Light』という曲は間違いなく、嵐にしか歌えない、嵐以外が歌うことが許されない。そう言い及んでしまう程の曲なのだ。
だめだ…本当に圧倒的すぎる…。
2.つなぐ
大野さんの主演映画「忍びの国」の主題歌。振り付けも確か、大野さんだったはずだ。
何度かテレビで拝見したくらいだが、ダンスも独特でかっこよかった印象がある。
前々作【Japonism】に収録されていても違和感がないような、どこか和風なサウンドは文句なしに「好き」だ。
3.「未完」
私をCD屋へ走らせた張本人、いや張本曲である。
相葉さん曰く「まとまりのない曲」(.゚ー゚いい意味でね!)ということだが、確かに様々なジャンルのサウンドが分かり易く入り混じっている。
勿論サウンドもかっこいいのだが、やはり私が心惹かれたのはその歌詞である。
メッセージとしては『Green Light』に通じるものがあると思うのだが、『Green Light』が「超えられるもんなら超えてみなよ」なんて他者への"挑発"だとするならば、この『「未完」』は「自らを超えていく」決意と"挑戦"を表しているように思う。
そしてそのどちらにも共通するのが「圧倒的トップ」という立ち位置であるのだから、ひれ伏す以外の術が見つからない。
絶対王者というのは、これほど不可侵的なまでに遥か高い場所にいるのか…。
4.Sugar
そんな王者の貫禄を見せつけたオープニングからの一転、こちらは恋愛…というか恐らく浮気や不倫の類の曲だ。
不躾なことを言うと「V6ぽいなぁ」だが、まあそれもそのはず、作詞作曲はV6も数多く手がけた我らがHIKARIさんではないか!!!(何故「我らが」と言うのかは「旅人・Eden・BJ」の並びを見れば一目瞭然かと)
すでに大好きな曲だが、これはきっと聴けば聴くほどどうしようもなく好きになってしまっていく危険な曲だ、絶対。
5.Power of Paradise
こちらは日テレ系の五輪テーマソング。
五輪期間中によく耳にはしたが、個人的には特に可もなく不可もなく、といった印象である。
6.ありのまま
「まぁ、そんな気を張らずにゆっくり頑張ればいいさ」といった、なんとも嵐らしい応援ソング。
7.風雲
「やるときゃやるさ 見せてやるぜ」
「今日くらいは馬鹿になっちゃおうぜ」
「完璧な歓声がずば抜けた奇跡起こす」
「覚悟してここにおいでよ」
なんだか、嵐のコンサートへ来た人へ向けた曲のようだと思った。
こんな曲聴かされたら参戦したくなってしまうし「何人でもOK!?相手になってやるさ!?なら一回くらい入れてくれよおおおお」と暴れ出しそうになるが、まあ無理なことは承知の助であるので、一人でエア参戦しながら聴いている。あー…っていうか、これエイトに欲しかったなぁ…いいなぁ…。
8.I'll be there
相葉さん主演の月9「貴族探偵」の主題歌。
ドラマは見ていない(ごめんね、御前様)のだが、高貴な探偵感が楽曲からひしひしと伝わってくるので、ドラマにぴったりの主題歌だったのではないだろうか。
この曲はやはり、Mステでの披露が印象的だ。
近年、自分達がメインで数多くの公演をこなす最前線のJr.を完全に「バック」として大勢つける様には当時「流石の嵐…!」と、忘れかけていたJr.がJr.たり得る場面をまざまざと思い知らされたものである。
9.抱擁
音感があるわけではないので曖昧なのだが、前曲『I'll be there』のサビと入りが被っているのだろうか…?
お洒落な雰囲気もどことなく似たものを感じるので、個人的には連続にしないほうがいいのでは?と思ってしまうのだが、そこまで計算した上の順番ならば、最早私がとやかく言えるものではないだろう…。
10.Pray
序盤からハイペースで飛ばしてきたところで、ようやく一息つくようなミディアムバラード。
今はまだピンときていないが、聴いてくうちに好きになるスルメ曲のような気がしている。
11.光
全体を通して掴みづらい曲だなぁという印象。
ゴスペルのようにハンズクラップしながらノるのが一番正解なのかもしれない。
12.彼方へ
『Song for you』が組曲であるということで、この『彼方へ』が実質アルバムの締めであるように感じた。コンサートの本編最後に歌われてもしっくりくるだろう。
この曲もまた、メッセージ性が強いように思うが、ここまで圧倒的に、言いようによっては高圧的だったものが、最後には「そうだろう?」と同意を求めて問いかけてくるのだから、まったく嵐はズルい。
13.Song for you
嵐初の試みである組曲仕様の楽曲。
嵐のいままでとこれからをひと綴りにしたかのような構成になっている。
正直、私は該当担ではないので、細かい部分が現実とどうリンクしているのかまでは分かりかねるが
聞きなれないネーミング
突然乗り込んだCruiser
が嵐の始まりであることは流石にわかる。
というか、嵐に船の単語はアカン。『5×10』が好きすぎる人間としては「華奢な5人で乗り込む揺れる船」のような表現はほんとにダメだってば。(突然の語彙諦め)
さて、こちらの曲はコンサートで一体どのように披露するのだろうか?その調理方法がとても楽しみである。(尚、コンサートには参戦する予定はありません)
〜Disc2〜
1.バズりNIGHT
(相葉・大野・櫻井)
嵐でもまだこんなぶっ飛び曲歌うんだなぁと思ったが、このユニットには、かの有名なディスコスター様がいらっしゃった。というか、作曲の方も『Disco Star』に携わってる方だった、なるほど納得。
ギラギラ原色のピチピチ衣装に袖から紐をバラバラさせて、ハートや星のサングラスをかけてパラパラ踊って欲しいなぁと思ってしまうのは、完全にWESTに引っ張られているせいだろう。相葉ちゃん大野さんはまだ想像がつくが、翔さんが一体どんな風にこの曲を歌うのか、非常に興味深いところである。
2.夜の影
(松本・二宮・大野)
一曲目がぶっこんできたかと思えば、お次はユニット曲としては正統派の、お洒落で少しセクシーな楽曲。
この三人がこの曲調ならば、踊るのは前提として、どうせなら女性ダンサー絡めた大人な演出が見てみたいものだ。まぁまだ(ファン層的に)無理であろうから、椅子を使ったようなダンスだととても嬉しい、私が。
3.UB
(相葉・二宮)
にのあいが一体どういったコンビなのか。私が知るのは、二宮さんが相葉担TOPであるということくらいなので、出だしの「Listen…」は「キミたちよーく聞いときなさいよ、相葉さんTOPはワタシですからね。」という今からマウンティングしますよ宣言にしか聞こえなかった。
二人の関係性と重ねると涙腺崩壊ものなのだろうと察するが、巷では「UB=ユニットバス」という噂があるとかないとか。うーむ、彼ら…というか二宮さんならやりかねん仕掛けだ。いやむしろそれしか考えられんだろう。
とにかくひとつ言えることは
よかったね、にのあい担の皆さんと二宮さん。
4.Come Back
(松本・櫻井)
あぁ、これはっょぃ。と思わずそんな表現を使ってしまうような、翔さんと松潤が圧倒的にっょぃ一曲。イケイケノリノリウェイみたいな…ダメだ私の語彙力では頭の悪そうな単語しか並べることができない、ごめんそうじゃないのに…。
シャープで文句なしにかっこいい仕上がりの中で際立つ「あー俺行こうか?」「あ、じゃあお願い」のセリフがとてもいい味を出している。好きだ。
5.カンパイ・ソング
えーーーなにこれ羨ましすぎるんだけど!?!?!
と思わず声(フォント)を大にしてしまうほどの良曲。
これは一番搾りのCMソングですか?え、違うの?じゃあウチにちょうだい!!!!と全力で強奪したくなるほどに好きだ。嵐こんな曲も歌っちゃうの?ズルい…
コンサートのアンコールで歌いそう感ハンパないし、恐らく今後定番化するであろうと、いまから思うほどにはコンサートに持ってこいのアゲアゲソングである。
まあ嵐担的には「次があるなら まあいいっか!?ふざけんなしィ!?次この場に来られるかどうかもわからねーってのにさァ!?」という感じかもしれないが…
「楽しんでる〜?」\はーい!/
からのC&Rはもう楽しさしかないじゃん。え、ちょっと。私もレスポンスしたい。全力でペンライト突き上げたい。コンサート行っていい?あ、そんな気軽に行けるトコじゃなかったわ。
と、これ一曲だけで諸々すっ飛ばしてFCにぺいじーしそうになるんだから恐ろしい。
〜総括〜
いやぁ、買ってよかった!
これだけ盛り沢山で良質な楽曲の数々が入って3,240円って安すぎない?大丈夫?と言いたくなる程いい買い物だった。
嵐のアルバムはいつも「嵐っぽい」が強い曲が目白押しという印象だが、今回に限ってはそれが少なかったように思う。
そのアイデンティティでもある「嵐っぽさ」の破壊、そしてそこからの再構築。
だからこそ、このアルバムには「untitled」と、名の無い名がついているのかもしれない。
各々の感情はさて置き、フィルターを外し客観的に見た時、現在トップと言い表せられるのは間違いなく嵐だろう。
そんな誰が見ても分かりきった今の立ち位置を高らかに「宣言」した上で、自らはまだその先を目指すと言うのだから、どうにも敵わない。
改めて、嵐がトップたる理由をまざまざと見せつけられたようなアルバムだった。
どうか嵐には、このまま堂々トップ街道をひた走っていってほしいものである。
いつか後輩がその足で追付ける日まで、ね。
あぁ、コンサートに入れる人がうらやましいなぁ、ちくしょう!私もカンパイしたい!!
まあ、お酒飲めないんですけどね。