戦う君よ、世界を愛せるか。

自己泥酔でふらふらなオタク

ジャニーズのFC会員数とファンの実数について考えてみた


また1年以上空いてしまいました、ご無沙汰しております、シイナです。

本当は別の内容で書きたかったブログをお蔵入りにすることにしたので、一部抜粋してnoteに書いたのだが、どうもnoteは以降使わない気がするので改めてこちらに上げ直した次第である。


ジャニーズのファンの間で、ここ数年急に見るようになった「FC会員は○万人いるのにCDは○万枚しか売れない」という論調。これは些かナンセンスではないかと個人的には思う。

発足1年未満ならまだしも、FC会員数は累計数だ。単純にファンではなくなった人の空番もそのままであるし、更新を忘れて再加入した人もいるだろう。
また、近年のジャニーズのライブ倍率は全体的に数年前の比ではなく、ある種異常なラインになっていて、それに伴い多名義も急増した。(これはまた別問題なので掘り下げない)

その空番と多名義の割合は概算ですら出すことは困難だ。何せ見当のつけようがない。なのでそれを「=ファンの数」とするのはあまりに根拠に乏しいのではないかと思う。
…と、これだけではただの呟きになるので、仮定に仮定を重ねてファン実数を算出してみることにした。


例として、ジャニーズWESTで実数を把握するならコンサートのDVD/Blu-ray売上が一番参考になると思う。
WESTの円盤は初回も通常も映像は同じで、多少パッケージ特典が異なる程度の実質1形態。
円盤は単価も高く、売上枚数…いわゆる「数字」の為に同じものを複数買いするという文化は、今のWESTひいては今のジャニーズにはほとんどない。車用と家用でDVDとBlu-ray両方買う、どんな特典でも欲しいので初回と通常を買うなどはあるだろうが、それも全体で見ればごくごく少数だ。


昨年7月発売の円盤【WESTV!】の初動売上は8.6万枚。
今回はこちらを参考に「お金を出すレベルのファン」の実数を9万人弱程度と仮定する。


この仮定の検証として、アルバム【W trouble】の売上を紐解いていきたい。【W trouble】は大きく分けて
・初回盤A
(ショートムービー+ボーナストラック1曲)
・初回盤B
(ユニット決め映像+ユニット3曲)
・通常盤
(メンバー作ボーナストラック2曲)
・通販盤
(メンバー似顔絵Tシャツ付)

の4形態でリリースされた。

この通販盤は、期限内にジャニーズオンラインショップで予約した人限定で購入が出来た特殊な形態である。
この通販盤がどれ程出荷されたか予想してみた。



オリコンと並んで近年、CDの売上枚数で度々名前の上がるビルボードチャート。
このビルボードのチャートは、CDの実売上枚数だけでなく、ダウンロードやストリーミング等々を独自にポイント化し合算した、総合的音楽チャートになっている。
ファンがよくTwitterで曲名とアーティスト名をつけて呟いているのは、この指標の項目の中にツイート数のポイントがある為だ。

オリコンチャートが、オリコン加盟店の販売実績から売上枚数を算出しているのに対し、ビルボードの売上枚数は、全国の店舗(ネット販売を含む)の実売データをもとにした全国推定売上枚数から算出されているとある。
故に両チャートには差異が生じ、そしてその数字は基本的にビルボードチャートの売上枚数の方が多く出る。
実際、今回のシングル【証拠】の売上枚数はオリコン発表が212,019枚なのに対し、ビルボードは225,849枚となっている。

そこで【W trouble】の両チャート発表の売上枚数を見ると、オリコン207,592枚、ビルボード187,215枚と通常とは異なり、オリコンの売上枚数の方が多く出ている。
これは2018年にリリースされたNEWSのシングル【生きろ】でも同じ現象が起きており、両リリースに共通するのは、通販限定盤形態があったという点だ。


以上のことより、ジャニーズの通販限定盤はオリコンチャートには反映されるが、ビルボードチャートには反映されないと考えられる。

それを使って通販盤の枚数を予想していきたい。


過去のジャニーズWESTのリリースから、ビルボードの枚数はオリコンの枚数の約105%が平均的な数字となっている。

これらをもとに【W trouble】を計算すると

オリコン(207,592)-ビルボード(187,215)÷105%=29,292

つまり、通販盤は約3万枚の出荷であったのではないかと推察される。
(勿論これは私個人のガバガバ予想です)


【W trouble】の通販盤は基本的にオリジナルTシャツがつくかつかないかで、CDの中身は通常盤とまったく同じな上、通常盤にはついていたストリーミングIDはついていなかった。

値段も値段であり、かなり特殊な形態のアルバムだ。それを買う客層はシングル3形態をきちんと買う層と体感ほぼ一致しているので、ジャニーズWESTには全形態買い固定コア層が3万人前後はいるのではないかと仮定する。

3万人×3形態=9万枚。
初めに仮定した「お金を出すレベルのファンは9万人弱」の残り6万人が1形態ずつ買ったとして合計で15万枚。
昨年10月にリリースされたシングル【Big Shot!!】の初動売上が16.6万枚なので、2形態買い・複数買い・一般層・買わない層を±しても、この仮定は大きく外れる数字ではないかと思う。


勿論使った数字は間が半年空いている上、今年になってからぐんとファンの数が増えた体感があるので現在はかなりライトな層を含めて大体10万人弱くらいかなぁ、と。

そして発足4年程度のジャニーズWESTのFC会員が34万弱なので、FC会員数は思っているよりファン実数と乖離しているのではないかと。(あと全形態買い当たり前オタクって全体のファン数の中での割合として思う程高くないのかもしれない。)





つまり何が言いたいのかというと、根拠のない数字に囚われ、躍起になって他のファンを煽ったり、自分自身が追い詰められたりするのは良くない傾向だということだ。

売上は勿論大切だ。指標として目に見える一番分かりやすい数字であり、その数字ひとつでグループにとって変わってくるものが沢山あるだろう。
「数字が全てではない」が「数字でしか変えられないもの」があるのは明白だ。

けれどそればかりを気にして「FC会員は○万人いるのに、何故CDは○万枚しか売れないんだ」「私はこんなに沢山買っているのに」「買わない人はファンではない」なんて思うようになると行き着く先は「もう疲れた」である。そんなの誰も幸せにならない。

まぁ今回のジャニーズWESTのシングル【証拠】では、そんな風潮は全くなかったのだが。
普段粛々と枚数を積む私の知り合い達も、あまりの在庫の薄さに「買いたい人が買えないかもしれないから」と枚数を控えていたし、「勿論売れて欲しい!でも本当にいい曲だから、1人でも多くの人に聴いてほしい!見てほしい!手にとってほしい!」と熱くなっていたファンが多かったように思う。

WEST本人達も「いいものが出来たからぜひ聴いてね!勿論お財布と相談はしてね!でもほんとに全部いい曲だから!!!いや、ほんまに!!!」といったスタンスだった。

そんな想いと、単純なファン層の増加、いつもより多めのプロモーション、充実した内容、それらが届き、純粋に曲を好きになってくれた人達も多く見られ、今回シングルではデビュー曲以来のシングル20万枚突破を記録したのだと思う。

まさに理想的なリリースの過程と結果だった。


何と比べるでもなく、ジャニーズWESTらしく。


20万枚突破で獅子舞を被りお祭り騒ぎするWEST担と、グループメールで宴を開いたり乾杯したりするWEST本人達と、これからもこんな風にみんなで楽しく一歩ずつ進んでいく未来が続けばいいなと、切に願いつつ、この文章の締めとしたい。