戦う君よ、世界を愛せるか。

自己泥酔でふらふらなオタク

WEST. 10th Anniversary LIVE TOUR【AWARD】レポ感想


自身初のベストアルバムをリリースし、無事に10周年を迎えたWEST.の9都市33公演を回るアリーナツアーは、最終地北海道にてその幕を下ろした。

さぁさぁいつもの長いやついきますよ!お暇な方はお付き合いくださいね!



入場すると、メインステージに下りた真っ赤な幕が一番に目に飛び込んできた。
そこからセンターに伸びる花道は赤く、まるでレッドカーペットのよう。
センターステージ上部にある円形のトラスからはLED照明が垂れ下がっていて、シャンデリアを彷彿とさせる(多分これは意図していない)
そして白のムービングは絶えず会場をサーチしていて、私達はまさにツアータイトルの【AWARD】授賞式にやって来たのだと、始まる前からバッチリ作り込まれた会場にワクワクと少しの緊張が高まる。

開演前にはWESTube特別版として、DJ神山さんのお悩み相談が流れる。バージョンは公演ごとではなく会場ごとで、終始DJ神山さんが絶好調であった。

ジャスミングアップ(とはもう呼べないのかな)用の会場BGMは『ええじゃないか』→『ホルモン〜関西に伝わりしダイアモンド〜』→『考えるな、燃えろ!!』だったのだが、小瀧くんが「なんかみんな歌いにくそうやなと思って」と広島公演の途中から最後が『PARA!PARA!チャ〜ハン』に変わったのがとても良かった!パラチャ〜大好き!ドームで歌って!!(どさくさ)



開演時刻になると一斉に照明が落ちる。と同時に、今回の制御ペンライトも一斉に消えた。
これから授賞式が始まるんだという演出としては最高に昂るのだが「え!?ペンラ壊れた!?」と焦る人達を山のように見たので、良し悪しだなぁと思った。
あとOPにペンラのカラフルな景色がないのは少し寂しいなぁと、スタンドから見ていると思ったのもある。でも演出としてはすごく好き!うーん難しいね……。


音楽が鳴り始め、メンステに下りた赤幕にレーザーで「WEST.」の文字が描かれ、虹色順にメンバーの名前が映し出される。
名前の周りにはヤツ、特徴的なアイテム、そして1stライブ【一発めぇぇぇぇぇぇぇ】で使われていたキャラクターが代わる代わる登場する。ここで最初のキャラ(?)出してくるのズルいよね……

その後畳み掛けるように過去のツアータイトルロゴが映し出される。あぁ10周年だなぁと思いつつ、デビュー日以降は周年記念で届いたフォトフレームに描かれたツアータイトルロゴを思い出して、過去の全てのステージが繋がって今になっているのだと、余計に感慨が増した。


徐々に幕は上がっていき、バックライトに照らされたシルエットのWEST.が登場。
淳太くんが「俺たちがー!」と言うと全員で「WEST.!!!!!!!」と名乗りをあげる。
そのまま重岡くんの煽りと「せーの!」の掛け声で会場全体が「ええじゃないかー!」と応える。

登場の仕方、名乗り、そして赤くキラキラとした衣装、そのどれもが7人でデビューすることを発表した【なにわ侍】のオマージュであり、初っ端からフルスロットルのエモーショナルに胸がじんと熱くなる。
私は当時ファンではなかったから、ただ想いを馳せることしか出来ないけれど、あの日あの時実際あの場にいた人達はきっと、感動もひとしおなのだろうな、と。

この赤衣装がとてもとても大好きで、特に流星くんの黒割合と淳太くんのマントが最高!




01.ええじゃないか

会場の「WEST.ー!」と共に消えていたペンライトも点灯し「ええじゃないかー!」で派手に特効が鳴った。
一瞬で明るくなった景色に、キラキラ輝く赤い衣装が眩しいほどに映える。
いつ何時何処でどう歌っても素晴らしいデビュー曲だと思っているが、やはりOPが一番似合うなと思った。

何百回と歌ってきた曲だが、ある公演で「みっつみんなでほんまやねん」を「ほんまにゃ」と噛んでしまった小瀧くん(延々と反省してた)と、それで爆笑するメンバー(WaWでもイジってた)という平和な回がとても楽しかった。
スーパーダンスタイムでは、はまかみが長くボケてメンバーに被り、その後の流星くん操りウェーブがまともに出来ず心底楽しそうに笑い合ったあと「これがWEST.やねん」とニコニコ歌う淳太くんが本当に嬉しそうで、その姿にOPから幸せが溢れた。
本当にいい曲だよね、ええじゃないか。



02.AWARD

『ええじゃないか』がデビュー当時のオマージュだとして、改めてこのツアーのOPとしてはここから始まるのかもしれない。

出だしのお辞儀のところで胸に当てている手の形が人差し指だけ浮いている淳太くんが、指先までロイヤルで王子様みたいで早々に好きが爆発してしまう。
「なんかごめんなさい」で頬に片ハートして首をこてんとする小瀧くんは、毎回モニターに抜かれると会場の悲鳴を引き起こしていたな。

【POWER】のラストで歌っていた『POWER』で、銀吹雪を浴びながらWEST.を見上げた時の幸福感が本当にすごくてとても心に残っているのだけど、今回運良く入れた同じような席でまた銀吹雪を浴びて「言わせてよあえて 君と出会えて 世界一の超幸せ者」と目の前の淳太くんを指差せたことが、歌詞通り超幸せ者すぎて泣きそうになった。



03.Toxic Love

初日、イントロの「とんとんとん」で抑えようのない悲鳴が漏れた。まさか見られると思っていなかったから。
けどまぁ、メンバーから度々この曲の話題出たりしてたもんね。全くの予想外選曲という訳ではない……かといってまさか3曲目でこんな突然くると思ってもいないから、本当に、興奮が、えらいこっちゃで。

りゅかみラップ前の腰振りのところで、目元に手を置いて動く小瀧くんのセクシーさといったらもう……!当時高校生だったのにね……立派に育ってしまって……(小瀧担の人格乗り移り)
あと私、照史くんのフェイクが大好きなので、それを全身で浴びて幸せでした。

そしてムビステで移動しながらのこの曲。
踊りながら移動できるムビステってやっぱいいよね〜と呑気に思っていたのだが、ムビステが通る真下ブロックに入った際、この曲を歌い踊りながらWEST.が頭上を通過するという事態に気付いた辺り一帯が口々に「ヤバイヤバイヤバイ」と声を上げ、パニックになっていたのが面白かった(その一員)

ただずっと不思議だったのが、サビのマイク音量だ。ラップとフェイクのあるきりりゅせ以外マイク切られてるの?というくらい、うっすら被せが流れているだけのような音量で、ずっと何でだろうと思ってた。PAミスかと思ったけど、基本そうだった(後半はまだマシだった)から、一体何だったんだろうな〜と。私の聞き間違いかな。



04.We are WEST!!!!!!!(10th Anniversary Version)

神山くん作詞作曲のライブ定番曲。
バクステ側から外周に散ってそれぞれ立ち位置で。
ポンコツ脳故、出だしの名前を呼ぶところはともかく、メンバーのアルファベットを叫ぶところがいつまで経っても覚えられなかったのだが、淳太くんが再録に関してラジオで「この10周年でまた改めて、みんな揃った状態で、この名前を呼べる曲を作れてよかったなってすごい感じるかな」と言っていたのを聞いてハッとした。

メンバーの名前を、当時のままちゃんと変わらず呼べることは、本当は奇跡みたいな幸せなんだと。

当たり前の幸せに胡座をかいていた自分を猛省した。いつだってその奇跡に感謝していたはずなのに、こんな簡単なことを取りこぼしていた。

だからそのラジオ以降のWaWはより一層大きな声で、心の底からメンバーの名前を呼ぶようになった。7人を呼べるいまこの瞬間の幸せを噛み締めながら。
元々大好きな曲がもっと大好きで大切な曲になった。



00.INTER

一旦はけて映像。授賞式に備えて身支度を整えるWEST.
通常はOPの登場前に流れることの多いメンバー紹介がここに挟まれる。Jr.がついておらず、転換ごとに稼がなければいけない尺に、ここで敢えて順番を変えてメンバー紹介を持ってくるのは上手いなぁと思った。

この映像でSPに囲まれている淳太くんが、ガチV.I.P.御曹司って感じで最高〜に好きだった。
あとのちの『REWARD』で出てくる時計の時間(23:15)をOP時点でチラッと見て確認するのが小瀧くんだったんだけど『REWARD』のセンターやトロフィーリレーが最後だったことも考えると、小瀧くんがこの集団の中心なのかな。OPに張られた伏線だね(言いたいだけ)



05.Beautiful

映像の中の流星くんが掌から光を上空に放り投げると、会場上部のLEDパネルに飛ぶ。
その光を中心にレーザーでMVのクリスタルが描かれ、画面いっぱいにキラキラが広がり曲へ。

こういうモニターを使った演出大好き!全面LEDパネルが本当に好き!!!

そして今回は背面のLEDパネルだけでなく、メンステの上下もLEDパネルになっていて、本当に!とても!良かった!


白い衣装で歌い踊る『Beautiful』はキラキラアイドルですごく良かったな〜!主演だから当たり前かもしれないけど流星くん無双曲って感じ!流星くんが抜かれてキメるたびにキャーキャーと黄色い声があがるのがザ・アイドルって感じで最高に楽しかった!

冒頭サビの「思わず息を呑んだ」でハッとする淳太くん大好き!「Let's kiss」で唇に人差し指を当てて上にkissする淳太くん大好き!「キミがいるこの世界ごと」で必ずモニターに抜かれる時にキメキメでこの世界を指差す淳太くん大好き!

あと一番Bメロ「裸の瞳吸い込まれてゆく〜」からの縦一列になるところで、照史くんが前の淳太くんに隠れようとしたり、淳太くんが前の重岡くんのお尻を触ったり、すぐ見えないところでイタズラしようとするWEST.も可愛かった。後半はあまりしてなかったかな。



06.セラヴィ

そのままメンステにて。
『Beautiful』のクリスタルがパリーンと砕け散ると、メインモニターにはノイズの後"C'est la vie"の文字が。大好き!セラヴィ大好き!

神山くんがギターでイントロを弾き始めると、横一列に並んだWEST.に一小節ずつサスが当たり、踊り繋いでゆく。
これ、初日メンカラサスだったような気がするんだけど、途中から白になってたな。メンカラは【Mixed Juice】の時の演出オマージュっぽくて良かったし、白明かりもセラヴィの無機質感があってどっちも良かったな〜!

イントロは途中で巻き戻りアレンジ。多分神山くんのギター片す為だと思うけど、このアレンジ好きだった。音に合わせてムービング飛ばすのも好きだった。巻き戻しの時にゴボ回すのも好きだった。回したくなるよね、分かる。

【Mixed Juice】の時は外周に散らばっての披露だったので、終始集合の今回は所々ダンスが変わったり追加されたりしていた。

その中でも「いつか僕も誰かの思い出の花瓶の中で枯れてゆくのだろう」の淳太くんメイン濵田さんハモパート。お互いに近づいて行き、一度片腕をクロスさせた後絡ませてくるりと回すと、手首をかくんと項垂れさせる。まさに花瓶の中で枯れゆく花のような表現がほんっっっっっとうに大好きだった。
うっすらとある【Mixed Juice】の記憶でも、多分ここは同じような振付だった気がするんだけど、それを二人用へとアレンジする昇華のさせ方が天才的で、やはり神山先生は偉大だ。はまじゅんってのもまた最高〜!

「C'est la vie, c'est la vie!」で口元→目元に手を持っていく振り付けは、抜かれるメンバーが決まっているようで、ラスサビで毎回抜かれる淳太くん、口元に笑みをたたえながら左肩に顔を寄せる仕草が絵画のように美しく、大好きな表現だった。多分肩を寄せ始めたのは途中からだったように思う。
あと重岡くんがよくニッコニコで踊っているところを目撃したんだけど、重岡くんの中でのこの曲の解釈がとても知りたい、カッコよかったので。


そして今回の『セラヴィ』で言及したいのは何と言ってもモニターに流れる映像である。
黒いシャツに身を包み、ノイズが混じりながら様々な表情がミックスされ、時にカラフルな色で顔を塗り潰されたようなリップシンク映像。
私が『セラヴィ』のMV化に求めていたのはまさにこういう雰囲気……!と大興奮した。

と、いうのもこの『セラヴィ』と云う曲を提供してくださったキタニタツヤさんは、私にとって"呪術廻戦の青のすみかの人"より前に"セラヴィを作った人"よりも前に"尖ったMVの人"だったからだ。
元々ボカロPという認識で、曲も勿論だがあまりにもMVの印象が強く、ポップを掲げたミクジュアルバムのクレジットに現れた時は「マジで!?よく引っ張ってきたね!?」と心底驚いた記憶がある。

『悪魔の踊り方』『人間みたいね』辺りを見ていただければまぁ理由は分かると思う。

今回モニターで流れていた映像はほんのりとキタニさんのような、仄暗さや無常感、無機質感が表現されていて「コレコレェ!」と一人小躍りしたい程だった。解釈の一致最高🎶


基本的に楽曲パフォーマンスは初披露の演出を超えることは難しいと思っているのだが、今回の『セラヴィ』は勝るとも劣らずな演出での再登場でとても嬉しかった。集合セラヴィ見たいってずっと言っていたし。

まぁ強いて言うのなら「育った風景が〜君を知れたように」のB'をやっぱり聞きたいのと、曲終わりは横並びではなく【Mixed Juice】のように流星くんを囲んで円になるのが好きなので、そんな『セラヴィ』もまたどこかで見たいなと思いました、強欲なので。



07.サムシング・ニュー

一転明るくアリトロ移動しながら。
そろそろ一回外してみてもいいと思うんだけど、難しいかな〜まぁ今回周年だしね。

「僕らの持つ愛の経験値には誰もが勝てないよ」で突然濵田さんに片割れハートを迫られ照れていた照史くんが、後半になるにつれノリノリで濵田さんと様々な形のハートを作っているのがとても可愛かった。同期の経験値には誰もが勝てないです、その通りです。



08.何万回だって「君が好き」

外周リフターにて。
10周年で実施された楽曲投票「WEST.的最強ラブソング」で一位を獲得した曲。正直これが一位なのめちゃくちゃ意外だった。いや、好きだけどね!

各リフターからは紗幕のような白い布がドレープ状に伸びていて【翔べ関】の時の『星の雨』を思い出してうっとりとした。

神山くんと濵田さんの落ちサビが本当に綺麗な歌声で心地よかったなぁ。
ある時やたらピンクの客席の動きが激しいなと思ったら、小瀧くんがファンを指揮していたので、双方とても可愛くて笑った。

個人的に制御ペンライトに関しては、別に賛成も反対もないどっちでもいい派ではあるが、リフター中には制御せず、ファンの自然発生的メンカラチェンジに任せてくれるのは、WEST.とファンの信頼関係だなぁと思ってあったかくなった。相変わらず客席は綺麗な7色を描いていたしね。

基本的にずっとスタンドの方を向いているのだけど、間奏部分で必ずアリーナ側に振り返ってくれる淳太くんが大好き!照史くんがやってるのも見た!



00.中間んち物語(コント)

観客有りのライブでは【WESTV】の星座コント以来のコントコーナー。
周年だけど、今この曲数渋滞の中でコントは難しいよね〜と思っていたので、まさか入れてくるとは思わずびっくりした。

あれから数年、だいきくんは無事大学生に、のんちゃんは天才小学生発明家に、藤井刑事と智子ちゃんは結婚してめでたく夫婦にと、それぞれ環境の変化もあった中間一家。
商店街の福引でWEST.ライブAWARDの招待券を当て、家族一行でやってきた設定から始まる。

パターンは2種類あり、のんちゃんが開発した光が当たると何でも答えたくなる「コタエタクナールライト」と、書いたことが現実になる「未来予言ノート」のどちらかに分岐する。
「コタエタクナールライト」の場合は藤井刑事と智子ちゃんが喧嘩し離婚の危機に「未来予言ノート」だと真面目系のメッセージが聞けるといったもの(あらすじ全部書くの諦めた)(ともとも可愛かった)

宮城から突如分岐として増えた「未来予言ノート」では、雑な使い方をする中間家の面々を嘆き「そんなことのために作ったんじゃない……!」と大袈裟な演技をするのんちゃんの後ろで、ジタバタ純情……否、俺たちの青春のインストが流れているのが一番面白かった。ヤンクミ呼んでこなきゃ。


今回は星座コントのように展開で笑うというより、アドリブの幅を楽しむコーナーだった気がする。
久々にコントを見られたのは嬉しかったけど、コントを挟むとどうしても全体の流れのバランスが難しくなるよな〜と。



00.INTER

WEST.の過去のツアーを振り返りながら中間家が噂の裏話を教えてくれる映像。
途中で裏話の内容が変わり、終盤の一家のごちゃごちゃに淳子さんが「もう疲れちゃうや〜!」と強引に次の曲に繋げにいったのには流石に笑った。



09.疲れちゃうや

センステにて、上のトラスが下りてきて青基調の世界観に。制御ペンラは消灯。
正直、近年の傾向からいって披露されることのないc/w枠だと思っていたからめちゃくちゃ嬉しかった!!!大好きな曲なので!!!!!

もうね、出だしサビの超高音の照史くんがとんでもなく素晴らしかった!ため息が出るほど美しい歌声だった。生で安定してあれが出るのほんと凄い。

全体的に気怠げなWEST.が堪らなく癖に刺さる。

披露があると思ってもいなかったのにその上フルだなんて!!迷子パートまであるよ!!!(ここはどこだ〜の一人ずつの所を私は勝手に迷子パートと呼んでいます)

この迷子パート、ダンスはフロアで手を床につくポーズが多いんだけど、目元に手を当てる時の濵田さんが本当によろしくなかった。色気にあてられて昏倒するところだった、危ない。

「飲み飽きた珈琲 無理矢理流し込んで」の首元から胸を手でなぞる時の淳太くんの首筋がとてもよかった。濵田さんの落ちサビで宙を見上げていた時の首筋もよかった(首筋フェチなのか)
あと「なんだか笑えてきた」で歌詞通り自嘲する淳太くんを一回だけ見た気がするんだけど、あれは幻だったのかな……。



10.絶体絶命

メンステに戻って『疲れちゃうや』のアウトロから一人ずつ『絶体絶命』の曲始めのポジションに静止していくの、かっこよかったな〜!綺麗な繋げ方!大好き!

相変わらず制御ペンラは消灯、どころかこちらはピンスポもオフって、基本LEDパネルの明かりで姿が見える状態。いやぁ思い切ったな〜と。

赤を基調にチカチカとストロボする明かりは、この曲の愛情嫉妬憎悪渦巻く激情を表現しているようでとてもかっこよかった。双眼鏡で覗くにはちとしんどかったけども。まぁ演出がいいのでオールオッケー!

二番Aメロ後にモニターが全部消えて、中心から赤いノイズがじわじわと広がっていくところとかかっこよかったな〜!その後のラップパートから歌詞のランダム表示があったり、蝶々っぽいのが映ったりするのがあまりに典型で、とても厨二心をくすぐられる演出だった。


ちなみに私が中間担として今回一番楽しみにしていたと言っても過言ではないくらいこの曲の淳太くんが本当に最高だったので、好きポイントを羅列したい。

「そこ止まりの人とラベルを貼るのやめろって」でイラつきを隠せないような険しい表情をするところ。
「誰かの指で 悶える君が」で肩と背に手を持ってくる振りでゆっくり悶えるを表現するところ(ちなみにこのパートは歌唱担当の小瀧くんがもっとヤバい、ちょっと私の口からは言えない)
「ひとり見上げる夜空に やけに綺麗な月とかいらない」で頭を抱えて項垂れていくところ。
「そうじゃないのが愛だって教えたくせに」で計算し尽くされた画面構成になるよう、寸分の狂いなくカメラを指差してキメるところ、がなりの入ったその歌い方。淳太くんが歌と表情で"怒り"の感情をこんな露わにするの珍しい。

「奪いたい癖とか全然ないって」で指輪を抜き捨てて奪う気満々な上に「全然ないって(笑)(嘘)」って文字が見えるような笑い方するんだよ、もう最低で最高。

全体的に淳太くんはこの曲の時、通した物語の解釈というより、部分部分の歌詞に重きを置いて自分の表現しやすい方に持っていってるなぁと感じた。

それが一番出ていたのがサビの「どうせ僕だけでしょ?」のパート。
振りとしては顎辺りに持ってくるハズの腕を目元に持ってきて隠し、舌舐めずりをして妖しく笑いながら、アノ振り付け。
曲のストーリー的には「(こんなに想っているのは)僕だけでしょ?」なのに、あの笑い方は「(僕以外じゃ満足出来ないくせに)」の「どうせ僕だけでしょ?」だよ、絶対。あれまーーじで堪らなかった、好きな淳太くんの表現トップ5に入ってくる。思い出しただけでしんどい。

そしてそんな悪い男に通ずるようなのが「ね、良いの?そんな僕を信用して」の笑い。これがまたわっっっっるい顔して笑ってるの。
淳太くんのこういったちょっと狂気が混じった笑み、去年のエゴイチのおかげでものすごく磨きがかかったんだと思う。ありがとう、エゴイチ。

あぁそっか。二番サビが飛んで淳太くんの「独りで果てたってさ 消えるわけないのに あの肌の感触」がないのしょんぼりしていたんだけど、これで良かったのかもしれない。この調子の淳太くんであのパートがあったら私が絶体絶命だったかもしれないから(お後がよろしいようで)



11.週刊うまくいく曜日

アリトロ使いつつ周りながら。
この曲、フェスの定番になるなら分かるんだけど、通常のツアーに必ず入ってくるのは不思議だな〜と思っている(オブラート)



12.あじわい

MCを挟んでアコースティック。
担当楽器は【POWER】の時と同じ。

前回「音楽発表会」と言われていた淳太くんのグロッケンが、前回より難しそうなのに少し余裕が出ていたところに成長を感じて心の中で拍手した(それは音楽発表会では?)

「泣きそうな僕」でアップになる濵田さんの目がウルウルで、濵田さんくらい歌に感情をのせる人だと瞳の水分量すら反映されるのかと驚いた。思い違いかもしれないけども。



13.しらんけど

小瀧くんの漫談を挟んでこちらもアコースティックアレンジで。初日のどよめきはすごかったな〜本人達も大満足のリアクションだったと思う。
こういう「え!?この曲が!?」ってアレンジいいよね〜!はまかみのギターのカッティングが超かっこよかった!

流星くんと淳太くんはサックスにチェンジ。小瀧くんもシェイカーを別の種類のものに持ち替えていた。

淳太くんの知らんのかいシャトルラン、移動がないから楽勝かと思いきや、サックスを吹く→ツッコむ→吹こうとする→ツッコむ→ツッコミが忙しくて吹けない、の相変わらずな過労パートになっていて笑った、楽しい。



00.INTER

AWARD授賞式で和やかに談笑するWEST.
それぞれが意味深に目線を逸らし合図をし合うと、黒いローブのようなもので身を隠し、役割分担し繋いで会場からトロフィーを盗み出す。
恐らくメンバーの中で一番PCを使いこなせないであろう淳太くんが、賢いってだけでハッキングを担当しているのには少し笑った。

そんな淳太くんのハッキングによって、授賞式会場が停電してしまうのだが、映像の中で停電した瞬間、客席のペンラも同時に消灯したの、めちゃよかったな〜!冒頭感じたように、やはりここは授賞式会場だったのだと。こういう映像と現実のリンク最高〜〜!コンセプトが一貫しているの大好き〜〜〜!!!
……でもこれ途中からだよね?前半は普通に『REWARD』始まりで消灯してなかった?ここでペンラも消せばいいのにな〜ってどっかで思った記憶があるんだけど、気のせい?



14.REWARD

映像の中の時計台が0時丁度を指すと、現実の会場に鐘の音が鳴り響き、スモークの中真っ赤に染まったセンステに、映像と似たローブ衣装を着たWEST.が現れる。
この時計と鐘の音とリンク、超好きだったな〜!さっきも書いたけどこういう演出にすこぶる弱い。

MC後の後半一発目に表題曲『AWARD』と対になる裏面『REWARD』を持ってくるのも、あまりに美しい構成で惚れ惚れしてしまう。

Dメロ後の短い間奏でローブを脱ぎ捨てるWEST.もかっこよかった。あまりに時間が短いのでちょくちょくワタワタしていたけども、それを見られるのもライブの醍醐味である。

『REWARD』といえば、CDTVライブライブにて披露された際、重岡くんの気迫に撃ち抜かれた人も多いと思うのだが、ライブでもそれは健在だった。
特に最初のサビよりも、ローブを脱いでからのダンスには明らかに鬼気迫るものがあって、重岡くんの中でローブを脱ぎ捨てる部分に表現の解釈があったのかな〜と。
普段ダンス曲は基本自担をずっと追っているので、下手なことは言えないけども。それでも、この曲はどうにも重岡くんに視線泥棒されてしまった。



15.Big Shot!!
15.青春ウォーーー!!

私は淳太くんと同じく、WEST.の転換期は『証拠』ではなく『Big Shot!!』だと思っているタイプなので『REWARD』からの『Big Shot!!』の流れは綺麗だなぁと思った……と書いていたら、まさかの横アリからセトリ落ち。

新潟でも『青春ウォーーー!!』が入る関係で短くなったりしたよう(又聞き)だが、この曲を完全にセトリから外すとは思っていなくて少々驚いた。その選択肢、あったんだ……。

五年間聞き続けたので特に残念さはなかったのだが、いやぁ驚いた。でもまぁそれより何より『青春ウォーーー!!』が聞けたことが本当に本当に嬉しかった!私の親は【パリピポ】なので……。

新潟で一度セトリに入ったと聞いた時は、サビだけでメドレーみたいに軽く振り付けあるくらいかな〜と勝手に思っていたのだが、がっつりABメロもあるしアウトロもちゃんと踊るしでさらにビックリ。あ〜!!ありがとうございます〜〜〜!!!周年ばんざ〜い!!!



16.ズンドコ パラダイス

外周を周りながら、サビだけさくっと。
特筆することはなかったかな。



17.粉もん

新潟で一度姿を消したらしいが、以降は復活。

見かけによらず中々複雑な振りなので、いま改めてTikTokにでも振り付け動画出せばいいのにな〜勿体無いな〜と思っている。だって踊るの楽しいもん!



18.人生は素晴らしい

大阪ではなし、以降に追加。センステにて集まってきて、イントロは当時の振り付けで。
こういう、お手振り用とかになったシングルを改めてちゃんと踊るのに弱いんだよな〜!!

ABは飛ばしてすぐサビだったのだけど、記念写真を撮るようにぎゅっと集まって「人生は素晴らしい」とカメラに向かって歌うWEST.があまりにも平和で眩しくて、毎回涙腺にきていた。



19.アカンLOVE〜純情愛やで〜

リフターにて。
もはや考えるより曲がかかれば勝手に身体が動くレベルの定番曲だが、何故か今回途中で突然、無心でパラパラしている自分が面白くなってしまって大変だった。
これもTikTokで振り付け動画だせばいいのにな〜!



20.バリ ハピ

これ久々に踊るの楽しかった〜!!
当時は散々な言われようだったと記憶しているが、やっぱハッピーな曲はいいよね!!世界平和!!



21.ジパング・おおきに大作戦

これも踊るの楽しかったな〜!
基本的にシングル曲はすぐに飽きてしまうのだが、この辺りの懐かし曲メドレーは沢山踊ってすごく楽しかった!周年って感じがした!

そりゃそりゃパートで毎回重岡くんと流星くんがわちゃわちゃしていて、それを見るのが楽しみだった。重岡くんにやられたら、やり返す為に地の果てまで追いかける流星くんという大好きなしげりゅせが見られてとても良かった。

三本締めからの一丁締めの部分で淳太くんが「みなさんにいいことばかりが起きますように」と言って締めるのが、濵田師匠リスペクトですごく好きだった。
もう各地方ラストで濵田師匠に会えないのかな……会いたいな……。



22.浪速一等賞!

え〜!久々!24コン以来!?あ、無観客なら松竹座でやったか!
大阪では『Mixed Juice』だったのだが、以降は変更。ここの変更は個人的にはすごく良いなぁと思った。踊るの楽しい!!!たこ焼き作るの楽しい!!!

メンステに戻ってきてラスサビは横一列で踊るのだが、小瀧くんが大はしゃぎしている回がとても可愛かった。
ワンワン言いながら重岡くんに飛びつく小瀧くんはまんま大型犬で、たじたじで何もできない重岡くんも、大変良いこたしげでした。



23.FICTION

今回のライブはあまり不自然な流れがなくて、強いて言うならここの『FICTION』だけちょっと浮いているかな〜と思った。

前曲終わりからモニターにノイズと『セラヴィ』の時の黒シャツメンバーが映って流れを変えていたけど、あれ初日からあったっけ?途中で変わった気がする。記憶違いなら申し訳ない。

集合のポーズから、重岡くんは白い仮面を顔に被せていて、それを投げ捨て曲へ。
一瞬だけだとしても、こういう小道具で世界観作るの大好き〜!!!

下の床が白と黒のダイヤ柄であったり、後ろのモニターが額縁のようになっていたり、やはりLEDパネルは一瞬で世界観を統一するのが得意で最高〜!

重岡くんの落ちサビの歌い方、ライブバージョンの方が好きだなぁ。

淳太くんが「知れば傷つき知らぬも傷ついて」で首をゆっくり掻っ切っていくのと、ラスサビの「優しい嘘はいらない」で口元に人差し指を当てる(ここは振りじゃない)のがすごーく好きだった。



24.証拠

軽くバンドインターを挟んで、フェスでたまに使う「WEST.(WEST.)WEST.(WEST.) WEST.(WEST.)Go! Ready Go!」のSEで登場。

横並びでお馴染みのポーズを掲げると待ってましたとばかりに客席からも手が挙がる。
こういう自然発生の決まり事ってなんかいいよね。



25.超きっと大丈夫

重岡くんのエイエイオーの掛け声から。
その時の空気と熱で日によって長さがまちまちであったが、ちょっと長いかな〜と思うことがしばしばあった。これに関しては以前書いた、かき回しの長さについての感想と同じなので以下省略とする。

音源の時点では特別何も思っていなかったが、やはり重岡くんの書く曲はライブ映えするな〜と。生で聞いてなんぼみたいなところあると思う。

淳太くんがいつも「言える言える"みんな"は頑張ってる」と替え歌してくれていた。



26.ムーンライト

ジャンプが醍醐味なのに【POWER】の時にスタトロアンコ曲になっていたのが勿体無いなぁと思っていたので、然るべき場所にいてよかったなぁと思った。
途中からバランスを見てなのか、飛び跳ねながら一人外周を回ってくれる淳太くんが優しくて大好きだった。たまに重岡くんも回っていてよかった。



27.アンジョーヤリーナ

本編最後はAWARD投票で「好きな楽曲」第一位に輝いた『アンジョーヤリーナ』

この曲が初めて実際の客前で披露されたのは初出演したMETROCKで、その次は【翔べ関】のアンコールであった。
【翔べ関】の時にも書いたが、METROCKに行くことが出来なかった友人達はアンジョーの扱いにさめざめ泣いていたので、今回の10周年ツアーの本編最後というまさにドンピシャなセトリ位置と演出に今度は歓喜の涙を流していた(誇大表現)

モニターには過去のツアーのドキュメンタリー映像が流れていて、その上にアンジョーの歌詞が載る。出だしは24コンというのがまた涙腺を刺激する。
OPの『ええじゃないか』でもあったが、後ろの大きなモニターで7パラになる瞬間がとても好きだった。7パラはやっぱりどうしてもドームに想いを馳せずにはいられないよね。

アンジョー前の挨拶は、公演前にくじ引きで決めていて「その日一番持っているヤツ」が担当していたらしい。
「皆さんの人生、皆さんが一番に愛してください」と締めて曲振りをした淳太くんの回がとても心に残っている。

「君の毎日に 君の日常に」でまるで一人一人を見るようにゆっくり会場を隅から隅まで指差して「影がさしたら呼んでおくれよ」で自分を、あるいはメンバーを指差す淳太くんが本当に優しくてかっこよくて大好きだった。

曲終わり、アンジョーのインストが流れる中一人ずつ短めの挨拶。それが終わると徐々に赤い幕が下り始める。
ツアーの途中から、流れるインストに合わせてメンバーが「〜味わいたいんだ それは贅沢じゃない 愛せ 君の人生」と歌い残すと、完全に幕が下り、姿が見えなくなったステージに向かって「アンジョーヤリーナ アンジョーヤリーナ」とファンが続きを歌い繋ぐようになった。
誰かがやってくれと頼んだでもなく、ただ自然とそうなった。WEST.とファンのこういうところがあったかくて大好きだなぁと思った。



Enc1.Rainbow Dream
Enc2.Time goes by

スタトロにて登場。懐かしエモ曲ダブルパンチ。
完全にスタトロファンサに全振りだが、デビューして10年経つのにWEST.は本っっっ当にファンサが丁寧だよね。凄いことだと思う、愛がないと出来ない。めちゃくちゃ尊敬しています。



Enc3.僕らの理由
Enc3.ハート

宮城までは『僕らの理由』シングル発売後は『ハート』に変更に。
発売後に『ハート』を入れ替えるなら『証拠』か『僕らの理由』だろうなと思っていたので、妥当なセトリ変更だったと思う『僕らの理由』は今後また絶対歌うだろうし。

新曲発売で披露というタイミングだから仕方ないんだけど、アンコで全くアリーナ周らず最後の曲もメンステのみは、後方アリーナに入った時はちょっと寂しいな〜と思った。
それに関しては後半、淳太くんが縦花からセンステまで少し歩いて回っていたので『ムーンライト』同様バランスを見てたのかなぁと。淳太くんってステージ上での冷静で広い視野とバランス感覚が抜きん出ているというか、本質として突き詰めると本当に優しい人だな、と。



扉が閉まり、全員の姿が見えなくなったあと、モニターにはWEST.が盗み出したAWARDのトロフィーが置かれる。
周りには白いジャスミンの花(多分)が咲き乱れていて、トロフィーの後ろには「For you」と書かれていた。
ん?このトロフィーは本来私達のもので、不正に別の誰かに渡っていて、WEST.がそれを取り返してくれて、つまりあの授賞式は闇の会合だった……?と辻褄を合わせようとすると突飛な話になるのだが、ここはまぁ素直に「このトロフィーは僕達からあなた達へ」と受け取りたい。


そうしてWEST.の10周年記念アリーナツアー【AWARD】は大きな拍手に包まれて公演を終了した。






今回のツアーは10th Anniversaryと銘打たれているが、周年記念というよりも「AWARDというベストアルバムのツアー」といった印象だった。この違い伝わるかなぁ……。

きっと、エモくしたり、感動で泣くような演出にしようとすればいくらでも出来るんだと思う。
でもそれをしないのは、彼らが「みんなが笑っていられること」をとても大切にしているからなんじゃないかなぁと、個人的には思っている。

ライブの本編最後をしんみりバラードで終わらせるグループが多い中、WEST.が基本的にハッピーアップテンポ曲で終わらせることが多いのは、WEST.にはそれが一番よく似合っている自覚があるからだと思うし、笑顔で「またね」の約束をしたいからなんだと思う。しんみり終わるのも好きだけどね。



とにかく!
【AWARD】のアリーナツアーは本当にとても楽しかった!個人的な好みで言うと、観客100%になってからのライブで一番好きだった!


本人たちもしきりに口にしていたが、まずは何よりも7人全員揃って、誰も欠けることなく10周年を迎えることが出来て本当によかった。


さて次は【AWARD】のドームツアー。
同じタイトルを掲げているので、正直内容はほぼ変わらないと思っているのだが、何よりもツアーが終わってもまた次に会える約束があるというのはとても幸せなことだね。

ひとまず皆様、お疲れ様でした!