戦う君よ、世界を愛せるか。

自己泥酔でふらふらなオタク

WEST.ドームツアー【AWARD】FATEの演出について語らせてくれ

本当はいつものレポ感想の一部として書いていたのだが、書きたいことがありすぎて結構なボリュームになってしまったので、流石に切り取ることにした。


『FATE』とはメンバーの神山くん主演ドラマ「白暮のクロニクル」の主題歌。


公式のMVはこちら↓

正直このMVだけでも、もう1本ブログが書けるくらいには突き刺さって抜けない作品である。
ただ、解釈厨の私が当時ブログにしなかったのは、この映像に一貫した解釈をつけることは出来ないと結論付けたからである。


参考程度に当時大興奮で書いたざっくりとした解釈……否、妄想はこちら↓




というわけで以下切り取りです。



前曲終わりに暗転、メンバーはセンステ上で生着替え。
書きたいことが山のようにある『FATE』の演出、気合いが入っていたのが伝わってきたし、実際とてもドームに映える演出で本当に好きだった。


メンステには鉄格子の先に囚われたかのような青く染まった場から、バイオリンの音が響き渡る。
モニターには、彩度の低い赤くドロドロとした血のような液体に塗れたWEST.が映り、不穏な空気が流れる。

制御されたペンライトが白くチカチカと点滅し、音楽が徐々に高鳴り一旦暗転、イントロのピアノと共に薄らとステージが青明るくなる。

緊張が最高潮に達し、ストリングスとブラスが全員入ってきた瞬間、大きな爆発音と共に煙が上がった。緊張と緩和、曲の世界観に合ったとても素晴らしい導入だった。

歌番組での披露こそ一度きりだったが、MVにはダンスバージョンが収録され、YouTubeにも試写会で披露した動画がアップされている。しかしライブでは少しパフォーマンスが変更され、全体的にMVの世界観により寄ったものとなっていた。これがまた最高でさぁ!


まずそもそも最初のフォーメーションから違う。
元は神山くんのみから始まるのだが、今回はメンバーが全員スタンバイしている所から始まる。
項垂れ伏せていたり立っていたりするのだが、おそらくセンターの神山くんの前に被るように、真ん中に重岡くんが両手を広げて立っていたよね?
これ何故か最終日に気付いたので動揺で記憶が曖昧なのだが、私の見たものが幻でないとしたら、あまりに私の妄想する『FATE』における重岡くんの概念(後述)すぎる、何故もっと早く気付かなかった……

ちなみに衣装は白を基調としただらっとしたものに、こちらも血のような赤があしらわれた、この1曲の為だけのもの。
個人的には思い描く世界観と少しズレていたのだが、友人達はみなこの衣装大好き!と言っていたので、ズレているのはどうやら私の方だったらしい、反省。
あ、でもこれも最終日に気付いたんだけど、濵田さんの衣装、インナーが真ん中でクロスするような作りだから、少し反るだけでおへそが見えるのが大変よろしくなかったです。双眼鏡のロックを離せませんでした。何故もっと早く気付かなかったのか……え、私FATEの時寝てたんか?


しかし2番の淳太くんパートが聞けるなんて思っていなかったのでハッピーハッピー!
このパート前、淳太くんをメンバーがぐるりと囲んでいるんだけど、濵田さんが全くハイライトのない目で片腕を伸ばし、機械仕掛けの人形のように動いていたのがゾッとする程生気がなくて、こんな場面あったか?と思ったらやはりこちらもフォーメーションが変わっていた。変更点が悉く刺さる。

1人センターに残り「箱に仕舞った感情など 嗚呼 鍵も失くした筈だった」と歌った後、顔半分を手で隠したまま口元だけで笑う淳太くん最高だったな。

ラップ部分は縦花でのダンス。これもまたかっこよかった。
サビは縦花を歩きながらメンステに戻るのだが「忘れないんだ…」のパートで「乾きが襲っても」と歌いながら通りすがりにカメラを覆うように手を伸ばす濵田さんめちゃくちゃかっこよかったな、これは東京で見たやつです……ツアー前半のFATE記憶なさすぎて怖くなってきた、なにこれ。

その後の「我が身燃え尽きたって この目逸らしはしない」で微動だにせず真っ直ぐにカメラを射抜く小瀧くんはまさに「この目逸らしはしない」で大好きな表現だった。

そしてここからは曲間オリジナル。
真っ白な一面の光がざらざらと砂城のように崩れると、砂嵐のように粒子が舞い、その砂粒はまるで人間の手のような形を模して中心に伸びる。
伸びた手の先では、重岡くん以外の5人に押さえ付けられた神山くんが捕えられたまま落ちサビを歌う。

元のダンスは周りで静止していただけのフォーメーションが、完全にMVに寄ったものとなっていた。
私は本当に本当に『FATE』のMVが大好きで、特にこの部分に狂っていたので、あまりの良さに初日は立っているのがやっとだった、この後に最大の爆弾が待っているとも知らずに……


そんな押さえ付けられた神山くんの後ろから「声にならなくたって もう一度逆らい叫ぶ」と歌いながらスッと現れた重岡くん。

そんな重岡くんに対し、神山くんを含めた残りの6人は客席に背を向け、両手を首元に添え、顔を上げ、膝をついた。

あまりの衝撃に、私はここで完全に一瞬意識を手放した……あ、なるほどそのせいで記憶が抜け落ちているのか、合点。


MVを見た私の中で『FATE』における重岡くんは、立ち位置的には黒幕であり、人ではない何か……ある種、神のような次元のものだという漠然とした解釈があり、だからこそ冒頭に両手を広げて立っているのが、あまりにも概念通りだと思ったのだ。

故にこの部分はもう6人が重岡くんに首を差し出しているようにしか見えなかった。
圧倒的な存在を前に、相対していた者でさえ跪き、全てを捧げるしかない。あまりに絶望的であまりに神々しい。
そんな概念をセンターが、アイドルが背負っていいのか……恐ろしい、恐ろしさと興奮でこれを書いている今も思い出しながら新鮮に震えている。

それでも最後の「明日も目覚める運命だ」で全てを引き戻す神山くん。やはりこの曲の主人公は神山くんなである。

……ま、これは私個人のぶっ飛んだ解釈なので、話半分に聞いてね。本当は全然そんなつもりないと思うんだけどね、オタク故、いつもこうなるんです、ごめんね。


演出の話に戻って、後半に水と炎両方出すのも異能力の世界観があってすごくいいよね〜!(戻せてない)
照明も凝っていてすごく好きだったんだけど、ものすごく細かい所だと「光を手繰り寄せた」でフル動員して白のムービングを完全に飛ばし切ってほしかったな〜。まぁこれは私の趣味の話です。

そして曲の最後は始まりと同じく特効とともに煙幕が上がり、奈落へと飛び降り。京セラがスライドダウンだった理由は以下省略。
この飛び降りの時に、片手を天に伸ばしたまま落ちる淳太くんが美しくて大好きだった。

総じて『FATE』の徹底的に作り込まれた世界観と演出が最高だった。
ドームだからこそ作り出せる荘厳さと、WEST.だからこそ表現できるストーリー性。
それらに圧倒され、ライブ中の1曲なのに、まるで1本の舞台を観終えたかのような感覚に陥った。

本当に大好きでした。

早く円盤化してくれ〜〜〜!!!!