戦う君よ、世界を愛せるか。

自己泥酔でふらふらなオタク

彼が"現実を突き付けるアイドル"と名乗るワケ〜堂本光一【KOICHI DOMOTO LIVE TOUR 2015 Spiral】円盤感想〜

 
 
2015年夏に行われた、約三年ぶりとなる堂本光一さんのソロツアー【Spiral】
 
この公演よりも遅くに終わった他Gのコンサートが続々と発売されていく中、満を持して【Spiral】も横アリ公演を収録したDVD/Blu-rayが発売された。
 
私は幸運なことに、城ホと横アリに参加することが出来たのだが、当時はいかんせん自Gのツアーとだだかぶりしていた為に、碌な感想も書けず仕舞だったので、今回の円盤化に伴って、言いたいことを言いたいだけ吐き出したいと思う。
 
 
※文章の都合上、断定的な言い切りをしてますが、文末には全て「だと私は思うよ、本当のとこは知らんけども」がつきます。
さらに、この【Spiral】に関しての光一さんの雑誌インタビューや発言をほとんど追っていない上、まだドキュメントを見ていないので、見当外れなことを言ってるかもしれません。その時は指差して笑ってやってください。
 
 
では、セトリに沿ってがっつりいきまーす!
 
 
 
 
 
 
 
OVER TURE
 
客席の明かりがふっと落ち、おどろおどろしい音楽と共に無数のレーザーが放たれる。(これ、ドームレベルの数を使用してるよね、光一さんはいつものことだけど)
そしてツアータイトル【Spiral】になぞらえて、メインステージに現れる巨大な円型照明トラス。
 
これがステージの立体感を最大限に引き出している。
 
光一さんが使っている照明はほとんど、色や動きを自由に操ることのできる「ムービング」という機材だ。しかし、ムービングであっても、光が放たれる位置(光源)は、トラス自体を動かしでもしない限り、最初から最後まで固定されている。
仕込みの段階で、前後上下に距離感を変えることは出来るが、あまりにもバラバラに配置してしまうと統一感がなくなってしまうので、照明の光源位置というのはセオリーもあって、実はかなり限られてくるのだ。
それ故、注意しなければ、のっぺりとした平面的な明かりになってしまう。
 
しかし、今回この円型トラスを使うことによって、規則的かつ立体感のある光源の配置を違和感なく実現させていた。
これまでも、センターステージを使った円型の配置は、光一さんは勿論、色々なGも行ってきたが、それをあの規模でメインステージに用いることが、とてもすごいことなのだ
 
そんな円型トラスは本来の、照明を吊るという役割だけでなく、セットの一部として異様な存在感を放っているのがまた素晴らしいところである。
 
そして、仕込まれた途方も無い数の照明を稼働させたライティングショーで、じわじわと客席の温度を上げ、期待が最高潮に高まったところで明かりが一斉にひとつの場所に集まると、そこにフードを目深に被った光一さんが現れる。無数の光に照らされ姿を現わす様はまさに「神、降臨」だ。
 
 
 
FAME
 
ダンスから始まるという珍しいOPの後、このステージの一曲目を飾る「FAME」
アルバムのリード曲でもあるが、近年の光一さんはセトリ一曲目にリード曲を持ってくる傾向にある。アルバムからのコンセプトとまとまりを重視したそれ自体は珍しいことではないが、一から全て自分の手でプロデュースしている光一さんのこだわりを勝手に感じてしまう。
 
原曲とは違い、Bメロの英語詞から入るのだが、サビ前にあえてブレイクを入れ、特効で派手に観客の視界を奪うと、次に私たちの目が捉えるのは、被っていたフードを取り払い出現した美しいお顔…というこの一連の演出が、何度見ても鳥肌を抑えることが出来ない素晴らしい始まりなのである。
 
個人的にアルバムの中でもかなりお気に入りの一曲なので、ナチュラルに一番を飛ばされた時は少し切なかったが、満足感のあるOPだったからか、DVDを観るまでそんなことは忘れてしまっていた…。
 
 
 
Danger Zone〜to the unknown world〜
 
前回のアルバム【Gravity】のリード曲であり、OPであった曲。
円盤が徐々に赤く色付いていく様は、とてもぞくぞくさせられる。
 
トラヴィスさんに振付をもらったこの曲を初めて見たとき、ものすごく違和感があったのだが、今はもうすんなりと、と言うかどうしようもなくクセになってしまっている。
 
フリといえば、Bメロの例のフリで客席が盛り上がるのは、個人的にはあまり好きではないのだが、もうこうなると恒例になるのだろう…。
 
 
 
MUSE
 
この曲のダンスが堪らなく好きだ。
 
「You're my MUSE」の両手を挙げて身体をくねらせる光一さんはフェロモン全開だし、「絡みついた」の手首で首筋をなぞる振りは、引き画が多い中、よくぞこのアングルを入れてくれたと泣いて感謝する程に美しい。(嗚呼、間違いなく貴方こそが「MUSE」です…。)
 
そしてサビは正に「音の可視化」に特化したダンスだ。
サビに入ってすぐの、上手に寄った時のダウンなんてもう感じた音そのままを表している。サビ繰り返し部分の柔らかい膝の動き(名称わかんない)も、音にピッタリでとても気持ちがよくなってしまう。
聴いた「音」をそのまま形として「見る」というのはこんなにも気持ちがいいのか、と。
 
また、この曲は振りだけでなく、照明もかなり音に沿ったものとなっていた。
聴きながら「あぁここでシーン(照明)変えたいなぁ。でも全部やってたら途方も無いよなぁ。」なんて思うタイミング全てを拾ってくるのだ。映像では分かりづらいのが残念だが、生で観た時には、なんて贅沢な照明なんだとうっとりした。
そんな照明もダンスも共に「楽曲の世界観」を表現しているのではく、本当に「音そのもの」を具現化したようだった。耳は勿論、眼まで気持ちの良い一曲だ。(何言ってんだって感じだろうけど、きっと共感してくれる人がいるハズ)
 
あと、一番と二番でダンサーさんも含めほぼ同じ振りと照明いうのは、割と珍しい気がする。
 
 
 
Slave Maker
 
「OK! Hands up come on!!」
これがこのコンサートで光一さんが発した最初の言葉である。そういえば冒頭の挨拶なかったなぁ、と。(個人的には、完璧な世界観に浸りたいのでそれでも全然いいのだけれど)
 
最初は「ここでこの曲を入れてくるのか」と驚いた。まさか前作から生き残るとは思っていなかったのだ。
冒頭から、光一さんの創り出すステージの「傍観者」であった私たちを「参加者」にする為の一曲だったのかなぁと、勝手に思っている。
 
 
 
INTERACTIONAL
 
軽いinterの後、原曲にはないイントロで登場。
短いフレーズを踊り、音楽と共に静止すると、客席から歓声があがる。この部分、すごくマイケルジャクソンっぽいなぁと思ったのは私だけだろうか。
 
そしてカツカツという靴音と共に、女性ダンサーさんが板に着くと、指鳴らしを合図に楽曲が始まる。うーん、文句無しにお洒落な入り方である。
 
光一さん自身「いままでにないジャンルのダンスなので、受け容れてもらえるか少し心配」と語っていたが、本当に正直に言わせてもらうと、私自身はあまり好みのジャンルではなかった。
が、好みはさて置き、表現は勿論とても美しいし、なによりもこの曲を踊る光一さんは、本当に気持ち良さそうなので、やはり大好きなのは間違いないのである。
 
 
 
Knocked me down
 
これまたお洒落な曲が続く。
激しく踊る曲ではないが、照明も暗めで大人の色気溢れる仕上がりだ。女性ダンサーさんとの「and over〜」の部分のウエーブはたまらなくエロい。
あと、生で観た時は、サビの後半で歌う主旋律がまさかのオク上でびっくりした。
 
 
 
Come closer
 
一面真っ赤に染まったLEDパネルに、生きた人間のシルエットがまるで二次元かのように映し出される。
LEDパネルをバックライトのように使い、前からの明かりを消すことで浮かび上がったシルエットが、映像かのように動くこの演出は何度か使われているが、わかっていても錯覚してしまうし、どうしようもなく心奪われてしまう。(関ジャニ∞がこの手法をコンで使った時には嬉しくて咽び泣いた)(FftE)
 
そして、その演出のためとは言え、Jr.でもないダンサーさん一人一人にピンを当てるのは、光一さんくらいなものである。
 
上からの明かりを極端に減らし、LEDを最大限に使用したステージは、本当に先程までと同じ場所なのかと疑ってしまう。
空間の明かりが少ない分、やや平面的であるが、それがまた映像のような物理的な「二次元感」を引き出していて、とても不思議な感覚になってしまう。ほんと、好きです。
 
 
 
Night Wanderer
 
通常、人間に緑色の明かりを当てるのはよろしくないものされている(顔色が悪く見えるから)のだが、この曲はそれがプラスに働き、独特の怪しさを表すのに一役かっている。
 
そして何と言ってもこの曲は、センステに移った後のレーザー演出である。
 
真っ直ぐ伸びた緑色のレーザー光線に向かって光一さんが振りかぶると、そのままその光を掴んでしまうのだ。これは去年のV6のコンサートでも同じ手法が使われたが、何せ初見はこの【Spiral】だったので、初めはとんでもなくびっくりした。
まあすぐに仕組みは予想がつき、その後入った全ての公演でこのシーンを双眼鏡で凝視したのだが、カラクリが分かっていても、本当に光を掴んでいるようにしか見えないのだからすごい、というか怖い。映像で見ても寸分の狂いないのだ。怖い。
以前から「光一のコンサートは照明が凄い、照明を操っている」とよく言われていたが、今回ついに文字通り「照明を操って」しまったのだ。怖い。
 
それにしても「.image」を使った時もそうだったが、演出のためとはいえ、主役への明かりをこんなにも長い間暗くすることに、よく許可が下りたなぁと。いやまぁ、光一さん自身がそうさせているんでしょうけど。
基本的に照明は「演者を照らすもの」であって、たとえ演出の為であっても顔が見えない程暗くするのはあまり良しとされていない。ましてやそれがアイドル、ジャニーズともなれば尚更だ。
 
しかし、光一さんの場合はこの曲に限らず、自身より演出をとり、表情がわからないような明かりを作ることが多々ある
勝手に「ジャニーさんに怒られてそうだなぁ」と思っているのだが、私はたとえ顔が見えなくても、そんな光一さんの「徹底的に作り込まれた空間」が大好きなのだ。
 
 
 
Over You
 
最初から畳み掛けるような演出の中、やっと挟める小休止なミディアムバラード。照明も必要最小限でゆったりと一息つける……と思った私がバカだった。
少ない照明はあくまで布石、オチでステージ全体がぶああっとアンバーの空に染まると、ただただ感嘆の息を漏らすしかなかった。
油断していた分、その美しさにはより圧倒されてしまった。そんな私はきっと、まんまと光一さんの掌の上だったのだろう(笑)
 
 
 
IN & OUT
 
「高低差ありすぎて耳キーーンなるわ!!」
と、後藤さんよろしくツッコんでしまいそうになるほどの、打って変わって激しいイントロが流れ始めると、客席からは歓声があがる。みんなほんとにこの曲好きだなぁ…(私もだけど)
 
初めてこの曲が披露された【BPM】から皆勤賞の定番曲だが、【BPM】では、照明のあまりの凄さに、冗談抜きで泣きそうになったのを覚えている。
その最初の演出を踏襲しつつ、同じ曲で毎回違うものを作らなければいけない照明さんは本当に大変だなぁ、と。(一度明かりを作った曲で別の明かりを作るのって、本当しんどいんですよね…。)
 
ちなみに私は首を振らずにステージガン見勢です、ごめんね、光一さん…。
 
 
 
DEAD END
 
MC後、interを挟み始まるこの曲の演出に、頭蓋骨を殴られた観客は多いのではないでしょうか。(表現がヒドイ)
 
ステージの真ん中に登場するのは、鎖で両手首の自由を奪われ磔状態の光一さ…王子である。これが現実?本当に三次元?わけがわからないよ!(CV.キュゥべえ)
とまぁ、初見はこれを飲み込むのに大分時間が掛かったものだ。
 
両手を繋がれているので、当然ダンスで腕を使うことは出来ないのだが、下半身を中心に軽く踊る様は、見てはいけないものを見ているようで、なんとも言えない背徳感である。(御馳走様です)
 
勿論繋がれたままという訳にもいかないので、途中で鎖は外されるのだが、代わりに繋がれた女性ダンサーさんの顎を「助けは来ない」のフレーズでクイっとする仕草は、本当、あの、どこの女性向けアニメかと…。
 
あと、冒頭から細い明かりが、磔台をぐるりと囲むように真っ直ぐ伸びているのだが、これがまるで檻を表現しているようで軽率に興奮する。
光一さんが解放されると同時に、その明かりはゆっくりと飛んでいき、その後はバラバラと動いているので、この解釈でまず間違いないと思うのだが、普通では作れないこの明かりは、まさに円型トラスの本領発揮である。(というか気付くとトラス自体が傾いているのでビックリした)
 
 
 
SHOW ME UR MONSTER
 
この曲大好きなんです、本当。
 
まず衣装。前曲から着用しているこの衣装、私の見てきた歴代全ジャニーズ衣装の中でトップ5に入るくらいには大好きだ。
よく見れば、右は長袖、左はノースリーブと、ジャニーズらしいトンチキ具合なのだが、そんなこと気にならないくらい、高貴さとエレガントさとセクシーさと清純さを兼ね備えた、とんでもなく魅力的な衣装だ。
 
そして演出。MVになぞらえて、前半はステッキを持って踊るのだが、これがもう平伏す以外の選択肢が浮かばない程に気高い。
持つ人が持てばただの杖になってしまうような、いわばただの「棒」が、光一さんの手の中では、まるで空間魔法が使えるのではないかと思えるような「棒」になってしまうのだから、まったく罪深い。
ちなみに、このステッキを投げ捨てる瞬間が最高に冷酷に見えてぞくりとするので必見だ。
 
後半のサビはがっつり踊るのだが、またこの振り付けが私の好みど真ん中なのだ。
ブレイク後のサビは移動の為に踊らないのが非っっっっ常に残念なのだが、ダンス完全版のMVはすでに擦り切れるほど見ているので我慢だ…。
 
 
 
Bongo Dram
 
個人的に、今回ステージで一番化けた楽曲である。
正直なところ、アルバム時点ではそんなにピンと来なかったのだが、生でパフォーマンスを見てからだだ嵌りしてしまった。
 
そうなってしまったのは、主に踊りのせいだ。
決して単純にかっこいいダンスではないのだが、かなり独特な振り付けで、それがどうにもクセになって離れないのだ。
特にサビの「熱いリズム 刻み合う」の腰使いは、もう…なんだアレ。関節どうなってるんだ。「エロイ」とかそんな陳腐な言葉では表せられない。が、それを上手く表現する程の語彙を持ち合わせていないのが悔しくてならない。
とにかく百聞は一見に如かず。これは是非とも映像で堪能して頂きたい。(オススメは通常盤1:25.03)
 
あと、常々「照明がすごい」と言われる光一さんだが、意外と色をふんだんに使った明かりを作らない。が、これは珍しくカラフルな仕上がりだ。
色を多用するとどうしてもチープになってしまいがちなのだが、明暗にメリハリをつけ、さらにピンの色を頻繁に変え、人物自体を染め上げることで、見事に魅力的な照明になっているのは、もう流石としか言いようのない、プロの仕事である。ほんとに凄い…。
 
 
 
Just A Woman
 
ハンドマイクに持ち替え、ステージに出てきたバンド勢と歌う一曲。
実はダンス、というか、何かしらの演出を期待していたのだが、女性コーラスさんと歌う演出も新鮮でかっこいいので、もうどっちでもいい。
 
光一さんの歌う女性詞は、女らしさこそ少ないが、切なくて甘い歌声を引き出してくれるので、今後もぜひ積極的に歌っていただきたいものである。
 
あと、ラスサビ前の「I love you, just like that」でコーラスさんの口元だけを映すのが、最高にお洒落でかっこいい編集だ。
 
 
 
STELLAR NIGHT〜星のバルコニー〜
 
アルバム時点では、ちょっと浮いているなぁという印象が強かったのだが、まさか物理的に浮くとは思っていなかった…じゃなくて。生で観ると、入っていてよかったと思った。
 
メインステージは勿論、横アリの天井一面を覆い尽くす、青と白の電飾で出来た美しい星空の演出は、光一さんの十八番だ。
 
それに加え、ただのトラスだと思っていた頭上のソレが降りてくると、その姿を花道へと変える。そんな宙に浮いた青い道をゆっくりと歩く姿は、まさに天界人の空中散歩だ。
 
そして終わりに、一度消えた星空と花道が同時に染まりゆく様は本当に美しい。
 
 
 
Love Professor
 
アルバムで一番ジャニーズっぽい曲だと思っていたから、正直ダンスで見たかったよ!!
 
が、いつの公演だったか、普段人差し指を掲げるだけの光一さんが、何を思ったか「今日は大サービス!手ぇ振っちゃう!」とたまたま私のいたブロックに向かって満面の笑顔で手をぶんぶんと振ってくれたので、もう何も望まない。
ファンサをしないで有名なあの光一さんが、「私に」手を振ってくれたのだ…(と言ったら彼は「ハハッ末期ww」と笑うのだろうが)
 
 
 
Bad Desire -remix-
 
原曲よりもリミックスの方が多く歌ってるんじゃないかってくらいの頻度で登場するこの曲。まあ、このアレンジじゃないと踊らないバージョンは魅せにくいのだろう。
 
構成の関係とはいえ、赤い和風衣装でこの曲を歌うのは非常にミスマッチである(笑)
 
 
 
妖〜あやかし〜
 
床に埋められた明かりのストロボで、瞬間を切り取ったような演出が印象的なDanger Zoneを少しだけ挟み、やっと衣装に似合う曲がきた。
 
個人的にこの曲はABメロが好きなので、サビに飛んだ時は少し切なかったが、歌ってくれるだけ有難い。
 
 
 
 
今ツアーのセトリで意外性ナンバーワンだった。まさか、一回間を空けて持ってきてくれるとは思わなかった。
今回のアルバムでは、光一さんの代名詞とも言える「和風曲」がなかったので、その方面には期待をしていなかったのだが、思いがけず大好きな曲が聴けてとても嬉しかった。
 
放射状に放たれた少し濃いめのアンバーがとても美しい。こんなにもアンバーが似合う曲はこの「暁」かSMAPの「オレンジ」くらいなものである。
 
たまに寄り画になった時に映る指先が、どのタイミングを切り取っても、まるでイラストかのように綺麗な形を保っていて、見惚れるばかりである。
 
 
 
Deep in your heart
 
メンバー紹介の短いINTERACTIONALを挟んでの、外せない鉄板曲。
トップぅぅぅぅぅぅ!!!!と、未だにこの曲を聴くと、そう叫んでしまいたくなるのはどうしたものか。
 
イントロのカウントで首を掻っ切る振りが堪らなく好きだ。
もはや自分で踊れるくらいにはこの曲を見てきたが、全く飽きがこないのだから、この楽曲のパワーはとてつもない。
 
あ、二番前の「チャララララ〜」で毎回必ず白い明かりでゴボを回してくる照明さんが好きです(笑)
 
それにしても、どうしてINTERACTIONALをミックスしようと思ったんだろう…。
 
 
 
INTERACTIONAL
 
そして本編最後の曲……ってまた「INTERACTIONAL」かーーーい!!
光一さんって、気に入った曲を一公演で何回も歌う人だけど、さすがにここまでの回数挟んできたのは初めてだよ…(人はこれをFamily現象と呼ぶ)(知らんけども)
 
照明は結構派手に作ってあるのだが、本人はラフな衣装に、ハンドマイクで踊らないカタチである。
サビの「If You Want」で、LEDパネルに大きく単語が映し出される際、後ろに控えるバンドさんに明かりが当たっており、その姿がパネルの荒い目から透けて、まるでレイヤーをオーバーレイで重ねたように見えるのがとても洒落ている。
 
正直なところ、一回の公演で同じ曲を繰り返されるのは好きではないのだが、普段あまり「楽しく」歌うイメージのない光一さんが、この曲は本当に本当に楽しそうに歌うので、何度歌われてもその姿を見れるだけで幸せである。
 
さらに、挨拶を挟んで最後のワンフレーズ
 
I…Love…You…
別れ際はきっと 切ない
Always hard to let you go
(いつだって手離し難い) 
 
ああ、これはもうこの曲で締めるべきだったのだ。
MCで散々ファンをイジりまくっておいて、こんなことを去り際に言い残していくんだぜ?本当とんだツンデレ王子である。恋するなって方が無理な話だ。
 
そしてバックライトにまるで吸い込まれるかのようにハケていき、壮大なる本編は終了だ…。
 
 
 
〜EC〜
 
SHOCK!
 
会場すべてのムービングではないかと思ってしまうほどの無数の光が、たった一人を照らし出すこの瞬間を表す言葉が、神々しい以外に見つからない。
 
アンコールと言えば、ファンサービス。客席を回ったり、最後にもう一度盛り上げたり…といった固定概念は、この人には通用しない。
信じられないのだが、アンコールなのにOP一発目レベルのクオリティで歌い踊るのである。
 
ケント モリさんに付けてもらった振りは、素人でもわかるMJリスペクトだが、それを光一さん自身が咀嚼し表現しているので、もはや全く新しいジャンルのように感じる。
それにしてもこの振り付け、重心の移動を無視した動きが多くて鬼畜だなぁ、と(笑)
 
サビの「SHOCK!」に合わせて、恐らく機材の最高速度で飛ばしているであろう照明が、たまらなく気持ちがいい。
 
本編でこれでもかというくらい歌い踊り、出し尽くしてくれたにも関わらず、更にその上を更新していく。彼は一体、どれだけ限界と云う名の扉を開けるつもりだろう。
 
あと、この衣装、特にキラキラと輝く膝まで覆ったブーツのせいで「黄金聖闘士…?」と思ってしまったのはここだけの話にしておいてほしい。
 
 
 
LOVE CRIES
 
銀テープを発射した後、天を仰ぐ光一さんのショットが、今回の【Spiral】円盤のベストオブ美しいです。
 
別に掠れているわけではないのだが、全てを出し切った後のこの曲を歌う光一さんの声は、どこか憂気で儚くて切ない、そして甘い。
 
この曲のピアノとストリングスをバックに挨拶をされると、どうしようもなく泣きそうになってしまう。
 
 
 
-so young blues-
+ MILLION but - LOVE
 
そんなアンコールらしくないアンコールをしておいて、ちゃっかりトロッコに乗って盛り上げ曲で客席を回るのだから、ズルい。
 
まあご存知の通り、手を振ったりといったサービスはないのだが、あの美しいお顔を少しでも近くで見れるだけで、やはり嬉しいものである。
 
 
 
そして全曲を歌いきり、メインステージに戻ってくる。
 
「ひとつ忘れてました…明日もあるんだった…」
 
と、光一さんなりのてへぺろ(に見せかけたその日その日に全てをかける、なんともらしい)発言から、やたら「現実に戻れよ!!!」と客席イジリを交えながら、それはもうしつこいくらいに「現実」を連呼する。
 
 
「コンサートが終わったら、現実に戻ってくださいね。」
 
一見すると軽口なように思えるこれは、裏を返せば、今この瞬間、夢のような世界を提供しているという自覚と自信の表れだと思うのだ。
 
事実光一さんは度々、恥ずかしげもなく、自分のステージを"夢の空間"と言う。
 
それは決して過言や妄言ではない。
 
なぜなら、コンサートに慣れてくるとよくある「あぁ、明日仕事かぁ…やだなぁ。」「あっ、家帰ったらコレしなきゃ。」という、どうでもいいことが何故か浮かんでしまう現象が、光一さんのパフォーマンス中は一度も起こったことがないからだ。
視覚と聴覚を総て支配された空間では、そんなことを考える隙などないのだ。
 
それなのに、MCになると一転「わたくし、現実を突き付けるアイドルとしてやってますので!」とおどけてみせる。
 
けれども観客は、その身を以って知っているのだ。
 
彼が誰よりも"夢を魅せてくれるアイドル"だということを。
 
 
 
Twitterなどでよく回ってくる「暴言」を見て、堂本光一を「面白い人だなぁ」と、何処かネタのように思っている人もいるかもしれない。
 
勿論、そんなお茶目な光一さんもファンとしては大好きな部分だが、
 
"現実を突き付けるアイドル"
 
その先にある本当の意味を、この【Spiral】で是非とも見つけ出して欲しい。
 
 
という、盛大なステマ…否、ダイマでした。
 
 
 

よく分からないけど、とにかく光一さんのコンサートを見てみたい!という方は、あの有名な、お客さんイジリMCと素敵なMVが入った通常盤がおすすめ。

 

 堂本光一は如何なる人か。彼のプロフェッショナルぶりに圧倒されたい方は、ドキュメントの入った初回盤がおすすめ。

  

ほら、ジャニヲタって外野からの評価を気にする生き物じゃないですか~【ジャニーズ楽曲大賞2015】分析感想~

 

ジャニーズ楽曲大賞…

それはジャニヲタ、特にDDにとっては血湧き肉躍る夢の祭典…。

 

なーんて言っときながら、この企画を知ったのは前回の結果発表後で、リアルタイムでがっつり結果を読むのは実は初めてだったりする。(私が如何に外界に触れずにヲタクをしてきたかがお分かりいただけるであろう)

 

本当は投票もしたかったのだが、DDを名乗っておきながら、2015年は自担G以外の楽曲に触れる機会があまりにも少なく、『楽曲を平等に評価したい』というイキりきったDDプライドが邪魔をし、投票ボタンを押すことが出来なかった。

いや、企画の主催者様は、そんな重く考えず気軽に楽しめるものとして、提供してくださっているんだろうけども。

 

Twitterもはてなブログ界隈も、えらく賑わっていたので既にご存知だろうが、2015年楽曲部門の結果はこちらである。

約2万人の投票という途方もない数を集計するのは勿論、全てのジャニーズ楽曲を網羅し、ひとつひとつのコメントをまとめ上げるという、とてつもない作業量を、この短期間でこなしてしまう企画者様は一体何者なんだろう…。

その桁外れな仕事ぶりに心から敬意を表すると共に、素晴らしい企画でジャニヲタ(私)を楽しませてくださっていることに、溢れんばかりの感謝を届けたい。

 

 

 

さて、ここからが本題である。

 

発表された結果を読みながら、自担G(関ジャニ∞)に関してどうしてもひとつ、引っかかる点があったので、それを検証するついでに、全てのグループもひっくるめて自分なりにまとめた。

主に『自グループ担』と『他グループ担』の票数分布についてだ。

ほら、ジャニヲタって外野からの評価が気になる生き物じゃないですか。(タイトル回収)

自担グループが他G担からどんな評価を受けたのか。それを具体的な数字で見ていきたい。

 

尚、データは2016.1.24.16:00現在の公式発表を元にまとめたものである

細心の注意を払ったが、データ入力は手動なので、間違いに気付いた場合はこっそり教えていただけるとありがたい。

また、私は特に理系でも何でもないので、分析には主観も憶測も混ざりに混ざっている。その点はどうかご容赦いただき、あくまでもデータを参考に自分なりに解釈し直すことを強くオススメする。

 

 

・そもそもどのG担が多いのか?

 

SNSという限られた場所での投票という特性上、どうしても投票層には偏りが出てきてしまう。

しかしここでは、あくまでも『今回投票に参加した人達のデータ』として、分析を進めていきたい。つまり、これがジャニヲタの総意ではないことを充分に理解した上で、『目安として』読んでいただくようお願いしたい。

 

まず公式が先行して発表してくださった《各グループ担当別投票数》

 

 

これを投票人数が多い順に並べ替える。

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パッと見てわかりやすいよう、グラフにもしてみた。

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ご覧の通り、ジャニーズJr.の割合が一番高い。

今回楽曲部門において、ジャニーズJr.の楽曲で投票対象となった楽曲はゼロだ。つまり、Jr.担の投票はそのまま『他G担』としての票数になっている。Jr.担は自担がバックに付くデビュー組の曲に詳しくなる傾向こそあるが、自担Gのみを応援しているデビュー組担よりは、圧倒的に守備範囲が広い場合が多い。そういった点では、一番平等に広い目で楽曲に投票している層であると思われる。

そして、僅差で二番目に投票人数が多かったのがHey!Say!JUMP担だ。それに関ジャニ∞担、嵐担と続いていく。

お気付きの通り『実際のファンの数=投票人数』の縮図になっているわけではない。SNSという場所、またこういう企画が好きなファン層、そうでないファン層というものが強く影響していると思われる。

 

それを踏まえた上で、投票データのみを元に、楽曲ごとのポイントを集計し、表を作ってみた。

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※投票対象楽曲のなかった山下智久さん、ジャニーズJr.は除外

※グループとしての集計の為、KinKi Kidsそれぞれのソロ名義、関ジャニ∞渋谷すばるソロ名義、Kis-My-Ft2の舞祭組名義も除外

 

うん、これだけではなんのこっちゃわからない。

順を追ってひとつずつ見ていこう。

 

 

・結局一番ポイントを稼いだのはどのGか?

 

これは、作成した表の『総獲得Pt』をソートすれば一発だ。

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二位の嵐に1万Pt以上もの大差をつけて、Hey!Say!JUMPが一位という結果になった。

勿論、リリースした投票対象楽曲数の差もかなりあるという点は考慮しなければならないが、一位〜三位については、デビュー組担の投票人数順位そのままという、順当な結果だ。

ご覧の通り、圧倒的にポイントを集めたHey!Say!JUMPだが、楽曲部門最高位は【キミアトラクション】の七位に留まっているのが非常に興味深い。これに関しては後ほど少し触れたいと思う。

 

 

・では他G担からの投票が多かったGは?

 

この『他G担Pt』を元にソートした結果がこちらだ。

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ここで一位に来たのがSexy Zoneだ。

公式まとめの≪グループ別ランキング≫でJr担からの獲得Ptが最も多かったのがSexy Zoneの【Hey you!】そして五位には同じくSexy Zoneの【カラフル Eyes】がランクインしていた。

Jr.担の票数分布をゼロから集計するのはあまりにも途方がないので、省略させていただくが、上位を見る限り、Sexy ZoneにはかなりのJr.担票が入っているのではないかと推測される。

 

 

・他G担からの投票割合が高かったのはどのGか?

 

上の表では、単純に他G担からの投票Ptが多い順に並べたが、投票対象楽曲数によるデータの偏りをなるべく減らし、純粋に、より他G担から評価を得たグループはどこなのかを調べるため『他G担Pt』➗『総獲得Pt』による『他G担割合』を導き出してみた。

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TOKIOが94.1%という驚異の数字で一位を獲得した。

そもそも、TOKIO担の投票人数は18人なので、この高い数字になるのも仕方がないように思うが、TOKIOの最高位は【東京ドライブ】の51位。この曲はトータルで1670Ptを獲得しているが、TOKIO担の投票Ptはわずか76Pt。この曲が如何にTOKIO担以外から高い評価を得たのかが見て取れる。

しかし順位を見る限り、やはりこの割合は投票人数の少なかったグループ程高くなってしまう、どうしても数の差による傾向が出てしまうようだ。

 

 

・ならば一番自Gに投票したのはどのG担か?

 

お気付きになっただろうか?

なんと関ジャニ∞担が投票した楽曲の上位、一位〜十八位まで、すべてが関ジャニ∞の楽曲なのである。(渋谷すばる名義を含む)

私が冒頭で書いた、自担Gで引っかかった点というのがこれだ。

 

では、先程とまるっきり反転しただけだが、自G担の投票割合が高い順に、わかりやすく並べ替えてみよう。

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ほらね!!!!

 

「なんかエイト担、愛が重くね?」ってぼんやり感じたことに端を発し、こんな面倒なまとめを作ったが、数値化してもやっぱり関ジャニ∞担の自G愛は重かった!!笑ったよ!盛大に笑ったよ!!

しかし、二位のKis-My-Ft2とも僅差だった。初めまして、キスマイ担さん!重いもん同士仲良くしましょうや!!

 

…と、まあふざけるのはさておき、愛が重いのか視野が狭いのか、この結果を受けて思うところは様々だろう。

これに関してはデータだけ放り投げるので、各々が各々で咀嚼してほしい。(つまり丸投げ)

私はここのみをどうしても数値化したかっただけなのだ…。

 

 

 

 

おまけ

 

せっかくなので、上位十曲に関しても、同じような表を作ってみた。

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正直、投票結果が出る前、私が予想していた一位争いはHey!Say!JUMPの【キミアトラクション】、V6の【Wait for You】、嵐の【愛を叫べ】の三つ巴だった。

私だけでなく、【キミアトラクション】の順位が思いの外低いと思ったJUMP担以外のヲタは、多かったのではないだろうか。

しかし、これは公式発表の ≪グループ別ランキング≫のHey!Say!JUMP欄を見ていただければ、理由が一目瞭然だ。

 ≪グループ別ランキング≫

JUMP担の投票Ptが上位陣で見事に割れている。

全グループの中で、総獲得Ptが最も多かったHey!Say!JUMPの最高位が七位に留まったのは、同じくHey!Say!JUMPの楽曲で票の喰い合いが起きていたからなのだ。

2014年楽曲大賞ではHey!Say!JUMPの【ウィークエンダー】が二位にダブルスコアの差をつけ、圧倒的強さで一位に輝いた。

2015年、結果としてHey!Say!JUMP楽曲の順位は前年程奮わなかったかもしれないが、担当の中でもバラッバラに分かれてしまうほど、甲乙付け難い素晴らしい楽曲が何曲も世に放たれた結果であると捉えれば、なんとも羨ましい限りである。

 

 

そして、今回見事一位に輝いた、嵐の【愛を叫べ】

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恐らくほとんどのジャニヲタが納得の結果だろう。

ご覧の通り、他G担からの投票も多かった。まさに自他共に認める【2015年ジャニーズ楽曲大賞】だった。

 

 

 

〜総括〜

 

いやぁ、楽しかった。

今回は『自G担』『他G担』にスポットを当ててみたが、提供されたデータからいくらでもヲタトークが展開出来る、無限の可能性を秘めた企画だ。

冒頭で分析なんぞと一丁前に言ってみたが、終わってみればデータをまとめるだけで力尽きていた。なので、このデータを参考に、ぜひみなさんで独自の見解を展開していっていただきたいところだ…。

 

これを書いている時点では、まだ他部門の発表を残しているが、改めて【ジャニーズ楽曲大賞】の主催者様、お疲れ様でした。そして、素晴らしい企画をありがとうございました。

 

2016年は、胸を張って(?)楽曲大賞に投票出来るよう、DDを極めていきたい所存です!

 

 

 

 

 ちなみに、最後の表を反転すると

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 こうなってしまうのだから、やはり関ジャニ∞担の自G愛はとてつもなく重い…。

 

KinKi Kidsと云う場所〜【2015-2016 Concert KinKi Kids】レポ感想〜

 
※オンリー担について触れています。ご注意ください。
 
 
 
今年もやってきた冬のKinKiコン、東京ドーム12/31と1/1に参加してきました。
 
いやぁ、とにかく壮大だった。たった4公演の為に、ここまでのステージを創り上げるのか。その、夢の空間を作る為なら出し惜しみなどしない、採算度外視の豪華絢爛さこそ、まさにKinKi Kidsのコンサートである。でもやっぱりコレ、エイトの制作費完全に持ってかれてるでしょ。
 
 
所々掻い摘んで、つらつらと書きたい事を書いたら、レポより感想ばかりだし、二人よりステージングの感想が多くなってしまったので、可愛い二人を求める方は、少しサーフィンすればそこら中に溢れているので、そちらで補完していただきたい。
 
 
 
 
1/1セットリスト
 
01.夢を見れば傷つくこともある
02.ココロがあったんだ
03.やめないで,PURE
04.永遠のBLOODS
05.フラワー
06.もう君以外愛せない
07.情熱
08.願う以上のこと 祈る以上のこと
09.僕の背中には羽がある
10.Misty
11.Kissから始まるミステリー
12.ジェットコースター・ロマンス
13.スワンソング
 
MC
 
14.Alright!
15.鼓動、千々に
16.Harmony of December
17.SNOW!SNOW!SNOW!
18.愛のかたまり
19.硝子の少年
20.雨のMelody
21.Secret code
22.99%LIBERTY
23.ちがう道、おなじ空。
 
EC
24.鍵のない箱
25.まだ涙にならない悲しみが
26.Anniversary
 
WEC
27.愛されるより 愛したい

 

 

 
 
 
 
 
 
ステージ構成
 
ここのところエイトの超簡素ステージに見慣れていたので、高さのあるセットを見て少し慄いたものの、やっぱりドームのセットはこれでなくちゃなぁと。
それでも、セットはKinKiにしては割とシンプルな方だし、アリーナも珍しく普通だなという印象。うーん、KinKiに関しては感覚が麻痺してしまっているのかもしれない。
 
 
OP
 
まだ客電が消えないうちから、バックバンドの方達がゾロゾロとステージに現れる。バンド定位置にいるのはまだしも、ストリングスの方とかメインステにずらりと並ぶから、その段階で一体何が始まるんだと身構えた。
明かりが落ちると、ライティングショーが始まる。多くのジャニは、コンサートのOPといえば大抵映像を作って流すのだが、KinKiの場合は映像はオマケのようなもの。メインはライティングショーだ。そのLSも、今回は照明より音楽に力が入っていた。何十人ものプロバンドとストリングス、そしてジャニには珍しいコーラス隊がクラシック調のメロディーを奏でる。それが照明と相俟り、一瞬でドームは異空間へと変わる。まるで中世西洋の映画の中に迷い込んだのかと錯覚する程に、壮大なOPだ。開始数分でその世界観にどっぷりと酔いしれてしまう。
…落ち着いて聞いてほしい。散々うっとりしているが、この時点でまだKinKi Kidsは出てきてないんだぜ。
 
 
バック
 
今回はバックに一切Jr.が付いていないが、代わりにものすごい数のプロダンサーが登場した。いつも付いているプロダンサーやG-Rocketsに加え、あまり見ない方もいた。何がって、そのバックダンサーすら衣装が豪華なのがKinKiのステージの凄いところ。その辺のデビュー組の残念な衣装(察して)と変えてあげたいくらいだ。
 
 
 
03.やめないで,PURE
 
序盤で山場がきた。
アレンジを加えた、ダンスがっつりバージョンだったが、今回掘り下げたいのはそこではない。
 
まずモニターのエフェクトだ。サビに入ると、通常のように流れるLIVEの映像の上から、炎のエフェクトがかかっていた。が、そのクオリティは正直ものすごく安っぽかった(笑)
いや、シーン切り替えの、炎の爆発と燃え尽きていくエフェクトは中々にかっこよかった、が、サビの間映るエフェクトはもうちょっとやりようがあっただろう、という、AEにデフォルトで入っているような効果だった。
あと後半の何の曲か忘れたが、二人の白い衣装が光るエフェクトがかかったモニター演出もあった。あれも面白い挑戦だなぁと思ったが、いかんせん曲に合っていなかったのが残念なところだ。
 
そして特効。
かつて一曲でこんなにも火薬を使った曲があっただろうか、いや、無い。と反語になる程、特効豊富だった。
特効とはそもそも、セトリに並ぶ数ある曲の中から選び、かつ、その曲の中でもさらにタイミングを選ぶという、選び抜かれたキメに持ってくるものだ。それを序盤わずか三曲目の中で一体何度爆発させたのか。ど素人に「好きなだけ特効鳴らしていいよ」「わーーい!」と、特効ボタンを渡したのかと思った。凄まじかった。あれは一体どんな意図があったのだろう…。
おかげで、普通にiPodでやめピュアを聴いても満足できない身体になってしまったので、責任を取ってほしい。(訳:早く円盤化して下さい)
 
 
07.情熱
 
マーチングバンドを率いてのアレンジ情熱。今回の式典感を醸し出す一因になっている曲だ。
あの振り付けが好きなので、ダンスがなかったのは残念だが、剛さんの「相方に貰ったプラスチックトロンボーン自慢タイム」(思い込みが酷い)が挟まれるので、プラマイプラスだ。
最終日に至っては、まっっったく音が出なかったのだが、それを二人して笑い合うKinKi Kidsが尊すぎたので最早どうでもいい。
 
 
10.Misty 11.Kissから始まるミステリー
 
ムビステの上で、二人だけで踊るこの二曲の流れはとても良かった。
というか、バックを一切つけず、ステージの上には二人だけ、その状態でがっつり踊るというのが中々新鮮な気がした。流れるように立ち位置を替え、四方に向きを変え、しなやかに踊るその姿は本当に美しい。
kissミスの『君が欲しい』の指差しは、KinKiには珍しいアイドル振りで、指された方向の客席が都度沸くのが面白かった。あと、一回だけお互いを指したような気がしたのだが、あれは幻覚だったのだろうか…。
しかし、ムビステがいくらスケルトンであろうと、アリーナのお客さんがいる真上で停止して歌い踊るってのはどうなんだ…。(私達の界隈ではご褒美です)
 
 
12.ジェットコースター・ロマンス
 
やってまいりました。去年、剛さんの気まぐれペンラ講座により、数年を経てその地位を格段にあげたジェロマさん。
初めてKinKiコンに入った方は、普段静かで動かないことで有名なKinKiファンの突然変異にガチで引くと思う。でもこのペンラのうねる波が、どのGでも見たことがない動きで、とても綺麗なんだよなぁ。
「何休んでんだよぉ!」「もっと出し切れよぉ!」と客席を煽りまくり、歌そっちのけで全力でポイポイする光一さんと、ペンラを片手に時々オリジナルを挟みながらマイペースに花道を歩く剛さん。そんな剛さんのオリジナルに、瞬時に切り替えついていくファンはもう流石の一言だ。
というか、Mコンを知らなければ全くついて行けないのに「君達なら当然わかってるでしょ?」スタンスで何の説明もなく煽ってくるKinKi Kidsが自分達のファンのことを分かりすぎててツライ。
 
 
13.スワンソング
 
特に何かがあったわけじゃないけど、何度だって言おう。この曲本当に大好きです。
 
 
MC
 
この人たちのMCはなっがい上に内容がふわふわしているので、書き起こすのは諦めた。
とにかくお互いがお互いを大好きで、仲良しこよしなのはよーーーーーくわかった。私達は五万五千のモブと化すので、どうぞ心ゆくまでいちゃいちゃして下さい。(投)
 
 
16.Harmony of December
 
リリースされたのが何年前か調べるのも恐ろしいが、曲前のインターに当時のMVの続きのような映像が流れる。
個人的にこの曲は、当時好きだった人とカラオケで一緒に歌った思い出深い曲で、映像のハッピーエンドと相俟って、独特のイントロで二人が天空に登場すると、なんだか泣きそうになってしまった。
あとこの光一さんの衣装が半端ない。黒いロング丈のコートに金の装飾。下にはリボンタイのシャツ。コスプレだ、完全にコスプレだ。顔が美しいジャニに片っ端から着せて回りたい。(つーか今の金髪自担に着せたい)
 
 
18.愛のかたまり
 
出だしは原曲、一番はMアルVer.、二番は原曲の上にダンス付きという、この上なく贅沢な愛かたのフルコースだった。
何年経っても何度聴いても、イントロで鳥肌が立つのはどうしたもんか。毎年のように歌ってるのに飽きないのって、本当に凄い。もう意味わかんない。(語彙力)
 
 
19.硝子の少年
20.雨のMelody
21.Secret code
22.99%LIBERTY
 
改めて曲目並べると、流れがこれ以上ないってくらい王道だな。
 
 
 
ED
 
いやコンサートでエンディングって、と思うかもしれないが、KinKi Kidsの徹底された空間では本当にエンディングがあるんだから困る。
今回は二人が最後の曲で捌けた後、スクリーンにエンドロールが流れる。最初に「中世西洋の映画に迷い込んだよう」と言ったが、私達は本当にひとつの物語を観終わったのだと、OPで感じた事は、あながち錯覚ではなかったのだなぁと。
 
 
EC
 
何年か前に登場してからしばらくご無沙汰だった気球に乗って登場した二人。(このときの衣装が可愛い)
あの年は色々なGがこぞって気球を使っていたが、それ以来パタリと見なくなり、今年のエイトでも突然思い出したように現れたので、何か問題でもあってそれが解決したのか、或いは、いつもの事務所の気まぐれだろうか。
気球の目的は、距離の遠いスタンドのなるべく近くまで行くというファンサービスだが、剛さんは高所恐怖症の為あまり手を離せず表情は強張っているし、光一さんは光一さんで相変わらず手は振らないし、挙句二人揃って「あれ歌いにくい」と散々言いたい放題やりたい放題だ。
「KinKi Kidsのコンサートは観るんじゃない、感じてください」「Feelですね、Feel 」と言う彼らにとっては、近くに行くことより、素敵なパフォーマンスをすることこそが、ファンサービスなのだろう。
 
 
 
 
 
〜総括〜
 
今回はアルバムツアーではない上、タイトルらしいタイトルもついていないコンサート。
一体どんな構成にしてくるんだろうとワクワクしていたが、実にシンプルな内容だった。(いや、演出は全然シンプルじゃなかったけどね)
 
KinKi Kidsのコンサートは、絶対に外さない定番曲こそ毎回あれど、基本的には一見さんお断りよろしく、深く深くより自分達のファンへ向けたセトリを組む印象が強い。
良くも悪くも、あの広いドームを毎年埋めているのは、私よりもずっと昔から二人を見てきている人たちばかりだ。
そして、その客席の年齢層を弄りながらも、その発言の節々から「今いるファンの大半は、もうずっと応援して来てくれている人達」と彼らがちゃんと認識しているのが感じ取れる。その認識に誤差がないのは「客席なんて見てません!!」と言いつつも、『演者として』ちゃんと観客の事を把握している、流石のプロフェッショナルぶりだ。
 
そんなKinKiが、今回はガチガチに定番曲だけで固めてきた。本人たちも「初めてKinKiを観る人でもわかる曲ばかりで、楽しめるんじゃないか」と言う程に。正直、ディープなファンには少し物足りない構成だったかもしれない。そこには一体どんな意図があったのか。
 
意外にもKinKiは、自分達がコンの構成に関わる割合が、他Gと比べて低い。各々ソロではあんなにも端から端まで全て自分達でする二人が、だ。
それはきっと、何よりも二人が「KinKi Kidsらしさ」を重んじているからではないだろうか。
根本的に言ってしまえば、二人揃えばそれだけでKinKi Kidsだ。けれど、世間が思う、ファンが思う、そして二人が思う「KinKiっぽい」を、彼らはとても大切にしているように感じる。
その「KinKiらしさ」はファンも本人達も、そしてスタッフすらも共通認識である程に揺るぎない。だからこそ、二人は自分達以外が作る「KinKiらしさ」にあまり口を出さないのではないかと思う。
 
 
最終日、剛さんが「光一派剛派」に言及した。
どっち派、というのはかなり濁した言い方で、要はKinKi Kidsの活動を望んでいない所謂オンリー担のことだ。
私は十数年と、KinKiファンとしてはそんなに長い訳ではない。今までKinKiファンとしてSNSをしたことがなかったので、仲間もいないし、正直KinKiファンの事情はサッパリだった。それが、TwitterでRTされた先を何気なく覗いた時に、そのオンリー担の事情を知った。恥ずかしながら、ここ一、二年のことだ。
…とてもショックだった。私自身、ソロに関しては光一さんの現場にしか行っていなかったが、それは個人の音楽的趣味なだけであって、KinKi Kidsを否定する人がいるなんて、この十数年間思いもしなかった。今思えば、なんと呑気な考えだったのだろう。
 
誰を応援するかは個人の自由だ。人間だから好き嫌いもある。嫌いなものを無理に好きになれとは言えない。
けれど、自分が大好きな人が大切にしている場所を、どうして悪く言う事が出来るんだろう。あのコンサートを見て、ステージ上であんなにも楽しそうに笑い合う二人を見て、どうして必要ない場所だなんて思えるんだろう。
私にはどうしても理解出来ない。しかし、理解出来ないからと言って否定する気はない。個人の考え方は自由だ。
 
だが、それが二人の活動を妨げているとなれば話は別だ。二人の耳にそれが届いてしまう程、それによって「何か」がなくなってしまう程、その声は大きなものだったのだ。
 
そして、本人達にそれを言わせてしまったことが、何よりもつらく、情けなかった。
 
思う分には自由だ。けれど、それを多くの人の目に触れる場所で喚き散らし、誰彼構わず傷付ける行動は許容できない。今回の件に限らず、私がSNS全般に思っていることだ。
 
そういう人達には何を言っても無駄だということは、それなりに長いヲタク人生で重々学んだ。ならばどうするか。
私達に出来ることは、すべきことは、そういった一部の人を非難し糾弾することではなく、そんな否定的な声を掻き消す程大きな声を届けることだ。
 
「私達には"KinKi Kids"が必要なんだ」と。
 
CDやDVDを買う。コンサートに足を運ぶ。お金がなくたって、番組やラジオにおたよりを出す。方法はいくらでもある。私達は声を大にして「KinKi Kids」を求めなければならない。KinKiファンは静かで大人しいから…なんて悠長なことを言っていられない、そんな所まで事は既に進んでいたのかもしれない。
 
KinKi Kidsは二人のうちどちらかが「やめる」と言いだせばそこで終わりだ。そして、どちらかがそれを言った時、きっとどちらもそれを止めはしないだろう。ファンもまた、きっと受け入れてしまうのだろう。
 
けれど、二人がKinKi Kidsとして在りたいと望むのならば、その場所を守りたいと願うのならば、
 
2016年、KinKi Kidsが届けてくれる少し早いAnniversary
 
私はそれに全力をもって応えたい。
 
 
 
大分話が逸れたが、とても素敵なコンサートでした。改めて、KinKi Kidsは私の原点であり、大好きな場所なんだなぁと。
 
最高の時間をありがとうございました。
そして、これからもこの素敵な時間がどうか続いていきますように。
夢のような空間の中で、そう願わずにはいられなかった。
 
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銀テにまつわるエトセトラ〜争奪戦のコツ編〜

 
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「銀テープには色んな人生が見えますねぇ」
 
某本K一氏はかつて、セトリ一曲目で銀テをぶっ放し、それに群がるヲタクたちの醜い争いを遥か彼方天空(ステージ)の上から見降ろしながら、そう言って笑った…。
 
 
いまではジャニーズのコンサートに欠かせない銀テープの演出。
昔は銀一色金一色、たまにカラフルなテープが飛んでいたものだが、いわゆる「ロゴ」がつき始めたのは2008年辺りだと記憶している。
 
私は貧乏性だったので、ロゴ無し時代からせっせと集めては、ただのキラキラしたテープを部屋に飾ってホクホクしていたものだが、ロゴ無し銀テは公演が終わっても、割とそこらじゅうに散らばっていた。
 
それがたった一行、そのツアーのタイトルを書いただけで、あっと言う間に争いの火種になるのだから、ヲタクというのは悲しい生き物だ。
「銀テじゃなくて俺たちを見ろ!」と言うくらいなら、ロゴ無しに戻せばいいのになぁなんて思うが、ロゴのお陰で公演後の掃除効率が格段にアップしたのだから、スタッフさんがその選択肢を取ることはまずないだろう。(いつもお疲れ様です)
 
しかしまあ、銀テに関しては勿論悲しいことばかりではない。
記憶という、いつ消えるかも分からないポンコツ脳内HDDではなく、手元に残る素敵な思い出になるし、自力で取れた時の満足感は素晴らしいものだし、分けたり分けられたりのやりとりはほっこりさせてもくれる。
 
そんな小さな幸せが、全ての人に届けばどんなに世界は平和だろうかーーーー。
 
しかしそうはいかないのが、この非情なヲタクの世界。
「銀テ"争奪戦"」と呼ばれるそれは、そう、私達にとって「戦」同然なのだ。
 
………すみません、ちょっとカッコ良く言いたかっただけです、すみません。争いは良くないよ、うん。イクナイ。
 
 
 
では、本題。
 
 
銀テキャッチのコツ
 
コツというか、まぁそんな大層なものではないのだが「経験上、こうしたら取れる確率上がるかもよ」というちょっとしたアドバイスだと思っていただきたい。なので「言われた通りにしたけど取れなかった!」と投石するのはどうかご勘弁願う。
 
 
※アドバイスの前に注意点※
 
・あくまでも自分の席を移動しないことが前提です。席移動はマナー違反です。いくら銀テが欲しいからといって通路に飛び出すのは、上から見ていて非常に醜いです。くれぐれもマナーを守って下さい。
・必死になりすぎて周りが見えなくなる人が多いです。爪やペンライトは十分凶器になります。左右前後に小さい子がいる場合は特に気を付けて、理性を保って下さい。
・手に持った銀テを引っ張られると、簡単に皮膚が切れます。痛いです。もしも誰かと同時に同じ銀テを掴んでしまった場合は、潔く離すかすぐに「分けましょう!」と声を掛けるのが無難です。
・銀テ争奪戦後もコンサートは続きます。たとえ前の席の人の椅子の上に、無防備に銀テが置かれていたとしても、こっそり盗ったりしないでください。それはマナー以前に人として悲しいです。
 
 
マナーを守って楽しい銀テ争奪戦をしましょう!(?)
 
 
 
〜アリーナの場合〜
 
昔は、アリーナでもごく限られたブロックの人の所にのみ降り注いでいたイメージだが、最近は割とどこに入っても飛んでくる気がする。しかしあまりにもステージに近い席だと、キラキラと物凄いスピードで頭上を過ぎて行くのだから、その時の悲しさったらない。潔く諦めて、すぐ目の前にいるメンバーを目に焼き付けておくのが賢明だ。
 
勿論場所にもよるが、アリーナの場合、発射されてから地上に到達するまでの時間が比較的短い。この間なんて発射後1秒で顔にぶつかってきた(痛かった)ので、焦らぬよう、出来ればどのタイミングで銀テが飛ぶのか把握しておくのがベストだろう。(因みに関ジャニ∞の場合は「最高で最強の関ジャニ∞!」後に飛ぶことが多い)
 
発射後まず初めにするべきことは、空中を舞う無数の銀テの中から、自分の所に落ちて来そうなヤツを1本に絞り込みロックオンすることだ。重要なのは1本だけに狙いを定めること。くれぐれも他に目移りしてはならない。あれこれと手を伸ばそうとすると、結局距離感が掴めず、銀テも掴めない。二兎を追う者は一兎をも得ず。先人の言葉は偉大だ。
因みに、どうしても欲しい色がある場合は、多少遠くてもお目当ての色をロックオンするのも一つの手だろう。焦らなければ、意外と空中でも色の判別がつくものだ。
 
しかし、自分が最初に目を付けていたからと言って、必ずヤツを掴めるとは限らない。左右前後の人も同じヤツを狙っているかもしれない。いくら「それ私が狙ってたのに!」と言った所で、結局は手中に収めた者のモノ。バーゲンと同じだ。嗚呼、女の戦場はどうしてこうも無慈悲で殺伐としているのだろう。
 
だが、取れた者も取れなかった者も大切なのは次の行動だ。
ロックオンした1本が地上に到達した時点で、空中戦は捨てる。
これが銀テキャッチの最大のコツだと私は思う。私がチビなせいもあるだろうが経験上、空中で誰にも邪魔されず綺麗にキャッチ出来る確率は5割。よっぽど背が高かったり、狩りが得意だったりのアドバンテージがない限り、空中でキャッチ出来る銀テは、運が良くて2本だ。まあそれだけでも十分なのだが、ヲタクの収集癖というのは厄介なものだと、各々身を以て痛感していることだろう。
 
アリーナは場所にもよるが、結構大量に銀テが降ってくる。空中で誰かのモノになる銀テより、下に舞い落ちる"まだ誰のモノでもありません銀テ"の方が意外と多かったりするのだ。みんなが口を開けて両手を挙げている隙に、"まだ誰のモノでもありません銀テ"を掻っ攫ってしまうのがデキる井もr…デキるヲタクのやり方だ。
 
また「銀テは確実に飛んでくるだろうけど、争奪戦は怖いから無理!でも1本だけでもいいから欲しい!」そんな心優しき欲深ガールは、ハナから空中戦を捨てて、じっと下を向いて待っているのも手だ。
実際に一度、全く空中を見上げず、ぼけーっと待っていたことがある。その時は、数多の手をすり抜け床に落ちた銀テをいそいそと集め、綺麗な状態の銀テを3本獲得することが出来た。私はあの空中戦が好きなので、こんなことをしたのはたった一度きりだが、まあなんとも平和で確実的だったので、オススメである。
 
因みに、ブロック端の通路横の場合、ヲタクが踏み込めない柵の向こうの銀テを、係員さんがわっさーと集めて配りに来てくれることがある。スーツを身に纏った黒いサンタさんだ。ハッピーメリークリスマス!
しかもこの黒いサンタさん、結構な確率で、席移動して来た輩ではなく、本来の位置にいる人へと配ってくれる。やはりプレゼントは良い子で大人しく待っているのが一番だ。
が、このプレゼント。なにせ量が多い。こんなにあったとて、持って帰るのにも保管場所にも困ってしまうレベルの量だ。なので、黒いサンタさんからプレゼントを受け取った人は、是非とも隣近所にプレゼントをお裾分けしてあげてほしい。
 
 
 
〜スタンドの場合〜
 
以前はアリーナの特権であったような銀テも、近年は割とスタンドにも飛んでくるようになった。
銀テを飛ばす特攻筒は、メインステージの他、バクステや花道にも設置されており、スタンドに向けてセッティングされているものも少なくない。席に入った時点で筒がこっちを向いていて目が合ったのなら、期待をしてもいいだろう。
 
スタンドの場合、降ってくる銀テの数はアリーナほど多くはない。それは飛ばす数というより、距離のある場所から、より広範囲に向かって放たれるからだ。
なので、スタンドにおいては、ほぼ空中戦で勝負が決すると思っていた方がいい。
空中戦での戦い方は上で書いたものを参考にして頂きたい。何よりも標的を1本に絞ることが重要だ。
 
それに加え、スタンドではもう少しコツがある。まずは風だ。滞空時間が長い分、スタンドに飛んでくる銀テは風の影響を受けやすい。室内で風なんて…と思うかもしれないが、確実に頭上に放たれた銀テが、大群のまま隣のブロックまで流されてしまうことも、よくあることなのだ。なので、ロックオンしたヤツが流れていった場合は、すぐに別のヤツに乗り換える臨機応変さも必要だ。尻軽女上等である。
 
さらに可能であれば、周りを把握することもポイントだ。スタンドの場合、降ってくる2、3本の銀テに対し、手を伸ばす人間が5、6人という状況も珍しくない。
そうなった場合に①他に取れそうなヤツにシフトする②争奪戦に何としてでも勝つ③同時に触れた瞬間「分配」を提案する④怖いから諦める。自分がどの選択肢を選ぶのか、瞬時に判断出来ればおめでとう、君も銀テマスターだ。(?)
 
以上のことから、スタンドにおいては、瞬発力、判断力、そして臨機応変さが非常に大切になってくると思われる。
 
 
 
 
とまあ、長々と書いたが、どれもありふれた大してコツにもならないようなものだった気がしなくもない。
それもそのはず、私はそもそもアリーナよりスタンドが好きな人間なので、基本的に銀テ争奪戦は傍観者なことが多い。これだけ書いておいて今更過ぎるが、私は猛者ではなくモブだ。期待して読んで下さった方には申し訳なかった。
 
 
銀テに対する意識は人それぞれだ。
そんな後々ゴミにしかならないようなモノに必死になって馬鹿らしいと言う人もいるし、何としてでも手に入れたい人もいれば、取れればラッキーくらいの人もいる。
ヲタクの価値観は多種多様で、そこに口を挟むつもりはないが、銀テープはチケットの半券同様、形に残るコンサートの素敵な思い出だと私は思っている。
そんな思い出を増やす手助けに、少しでもなれたのなら幸いだ。
 
 
では、最後にもう一度。
マナーを守って楽しい銀テ争奪戦をしましょう!!
 
 
 
 
余談
 
〜争奪戦後〜
 
せっかく取れた銀テープ。
なるべくなら綺麗なまま自宅へと持ち帰りたいものだ。
手に持っているとついつい握り潰してしまうので、一旦椅子の上に…はオススメ出来ない。悲しいことに、後ろから手が伸びてきて、気が付いたらなくなっていた、なんてことになり兼ねない。(経験済)
じゃあ、カバンの上にふわっと置いておこう!…もオススメ出来ない。何故なら悲しいことに、横から手が伸びてきて、気が付いたらなくなっていた、なんてことにもなり兼ねない。(経験済)
なら、カバンの中にしまっちゃえ!…も残念ながらオススメ出来ない。銀テさんは繊細なので、まず確実にカバンの中の荷物によって折り目がついてしまう。あの子達は本当に傷付きやすいのだ。(経験済)
 
ほんだら、どうしろってか。
 
数々の試行錯誤の結果、私が導き出したのは「首にかける」だ。
これならまず手を伸ばされないし、折り目がつく危険性も少ない。安心だ。本文のコツよりもオススメしたい。
 
 
 
 
さて、これで本当に終わりである。
実は〜お持ち帰りから保管編〜も一緒にまとめるつもりだったのだが、思いの外長くなってしまったので、また次回とする。