戦う君よ、世界を愛せるか。

自己泥酔でふらふらなオタク

「ジャニーズ」と「ボカロっぽさ」を考える〜【Hey!Say!JUMPのPuppet】と【ジャニーズWESTのカメレオン】と【SixTONESのうやむや】によせて〜




「ボカロ好き」


それは先日のTwitterトレンドに突如現れた言葉だった。


発端となったのはSixTONESYouTubeにアップしたMV【うやむや】

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こちらを見たファン、あるいは界隈の人間が「ボカロ好きな人は好きだと思う!」とこぞってオススメしたことが要因だろう。



そして、その少し前にこちらもYouTubeにアップされた、ジャニーズWESTの LyricVideo【カメレオン】

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私自身もこのように呟いたくらいにはこちらも「ボカロっぽい」疾走感あふれるピアノロックとなっている。


学生時代『ひとりカラオケフリータイム7時間ボカロ縛り』などをしていた私にとって、楽曲に対する「ボカロっぽい」は「最高!大好き!愛してる!」と同義であるが、世間的には曲に対して「○○っぽい」と表現するのは失礼にもあたるかもしれない。
…と、以降は少し自重していたのだが、【うやむや】に関してはSixTONESメンバーの松村北斗くんが、また【カメレオン】に関してはジャニーズWESTメンバーの藤井流星くんと神山智洋くんがそれぞれ「ボカロ調」「ボカロっぽい」と言及しているので、今回は敢えて堂々と「ボカロっぽさ」と「ジャニーズ」について、つらつらと書きたいことを書いていこうと思う。





大多数の人が詳しくは知らずとも、一度は耳にしたことがあるであろう「ボカロ」という言葉。


そもそも「ボカロ」とは何か。


「ボカロ」とは「VOCALOID」の略称で

VOCALOIDボーカロイド)とは、ヤマハが開発した音声合成技術、及びその応用製品の総称である。(Wikipediaより)


簡単に言えば、パソコンに「♪ドの音で"あ"」と入力すれば「あ〜♪」と歌う声を作ることができるソフトだ。

つまり、打ち込みで作った曲にこのVOCALOIDの歌を乗せれば、楽器がなくとも歌が歌えなくとも、パソコン一台で楽曲が作れてしまうということだ。


VOCALOIDにはいくつか種類があり、その代表的なものが「初音ミク」である。
可愛らしいビジュアルに基本的な設定が付与されており、このキャラクターとしての「初音ミク」が歌手となって、あるいは曲自体の主人公となって「歌う曲」という形を基本として作られた「ボカロ曲」(それ自体をボカロと呼ぶこともある)は、主にニコニコ動画への投稿を軸に人気が高まった。


VOCALOID」「初音ミク」の知名度をあげるキッカケとなった楽曲と言えば、2007年9月に投稿された【みくみくにしてあげる♪】そして同年12月に投稿された【メルト】だろう。

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この【メルト】が発表されしばらくして、私は初めてボカロというものを知った。

特別ニコ動に入り浸っていたわけでもない私がその言葉を初めて目にしたのは、他でもない、当時常駐していたジャニーズの掲示板だった。

ジャニーズが好きな人間による様々な雑談が交わされるスレッドで「ボカロ好きだわ」「メルトいいよね」などと度々話題に上がっていたのだ。

詳しく知らない私は『【ボカロ】という曲と【メルト】という曲が流行っているんだな』くらいにしか思わず、「ボカロ」が曲のタイトルではないことに気付くのは、それからしばらく時間が経ったあとだった。



そんな私がボカロにハマったのは2010年頃〜、いわゆるボカロ全盛期の時代である。


その年を代表する曲といえば

マトリョシカ/ハチ
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ローリンガール/wowaka
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え?あぁ、そう。/papiyon (蝶々P)
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モザイクロール/DECO*27
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アンチクロロベンゼン/ガルナ (オワタP)
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あたりだろうか。
そして、ニコ動の中というインターネットでのブームから、世間一般へとVOCALOIDの名前が広まるキッカケとなった

千本桜/黒うさP
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「カゲロウプロジェクト」通称「カゲプロ」として様々なメディアミックスが行われた

カゲロウデイズ/じん (自然の敵P)
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また、こちらの二曲も聴いたことがある人が多いかもしれない。

六兆年と一夜物語/kemu
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脳漿炸裂ガール/れるりり
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上記に貼り付けた曲は、当時の再生回数の高いものばかりだが、その中でもある程度意図的に選んだ。

それはいわゆる「ボカロっぽい」と言われる曲調の源流となっているであろう曲々だ。


この「ボカロっぽい」と云う言葉は、ボーカルに機械音のような加工がされていることではなく、メロディーや歌詞、オケなどの曲そのものの雰囲気を指していることが多い。

しかし、もしこのブログで初めていくつかのボカロに触れた人がいれば「曲のジャンルバラバラじゃない…?ボカロっぽいとは…?」となっているかもしれない。

無理もないだろう。
そもそも「ボカロっぽい」には音楽的に明確な定義はないのである。


VOCALOIDは実際に録音した人間の声を使って音声を合成しているが、最終的には機械音。そのキーや速度には人間的な縛りがない。

通常人間が出すには困難な高い音域や、口が追いつかないほどぎゅうぎゅうに詰め込んだ主旋律とそれを可能にする打ち込みによるオケ(生楽器の場合も多々あるが)、TVで大っぴらに放送するには向いていない・あるいは厨二病と言われるような歌詞や言葉遊びなど。人間ではない、機械だからこそ表現できる曲。

それこそが最も広く共通認識としてある「ボカロっぽい」ではないかと、個人的には思っている。





私が初めてジャニーズの曲で「ボカロっぽい!」と思ったのが2013年に発売された山下智久さんの【怪・セラ・セラ】だ。

MV自体は(少しトンチキだが)普通のジャニーズのもので、独特な歌詞と癖のあるメロディーラインが「ボカロっぽい」に繋がったのだと思う。


また2016年にリリースされた嵐のアルバム【Are You Happy?】に収録されている二宮和也さんのソロ曲【また今日と同じ明日が来る】

こちらは歌詞自体に癖はないが、一小節に文字を詰め込む早口な歌詞と幻想的なオケが特徴。
ちなみに二宮さんは古くから、ボカロを聴くことを公言していたジャニーズでもある。


そして2018年にリリースされたジャニーズWESTのアルバム【WESTV!】に収録されている、桐山照史くんと小瀧望くんのユニット曲【月詠人】

このブログに貼った曲だけではピンとこないかもしれないが、ボカロには和風曲というのが非常に多く、「VOCALOID和風曲」と云うタグの存在からも分かるように、ひとつのジャンルとして在るように思う。
それを好んで聴いていた人はこの曲のオケだけで「ああああっ!!!あの頃の…ッッ!!」となるだろう。だって私がそうだった。


私はこれまでこの三曲を「三大ボカロっぽいジャニーズ曲」として、ジャニーズに興味のないボカロ好きの前でよく歌ったりした。
その際には大体同意を得られたし「好き」と言われることが多かった。(気を遣われただけなのかもしれないが)



他にもボカロっぽいな〜と思う曲はいくつかあるのだが、時間は飛んでここ数ヶ月の話になる。


2020年11月にYouTubeに投稿されたHey!Say!JUMPの【Puppet】をご覧いたいだきたい。

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「ボカロ好きなら身に覚えあるよね!?」と問い詰めたくなる、歌詞を全面に押し出し、映像編集のみで魅せるMV。

その顔面を大きな売りにしているジャニーズでも、本人達が登場しないMVというのは過去にもいくつか存在する。しかし、ここまでリリックを強調したMVは珍しいと思う。

しかもこの曲は童話「ピノキオ」をモチーフにしている。

そんなんさぁ!ボカロ通ってきた人間が嫌いなはずないやんかぁ!本音そのまま言うとめちゃくちゃ羨ましいよぉ!うわぁん!!!


と慟哭した(大袈裟)日から1ヶ月程後。

ジャニーズWESTの【カメレオン】がアップされたのである。(何度だって聴いてほしいのでもう一度貼る)

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リアルに泣いた、朝7時から。

ずっとずっと、WESTにこういう曲を歌ってほしかった。
ロディアスかつテンポが速い難しい曲を、その高い歌唱技術を存分に活かして、気持ちとしての痛みを伴いダイレクトに届ける歌。
「ボカロっぽい」とは言ったが、歌唱自体はほぼソロもしくはハモリの声数少なく、そして機械音的な加工をしないそのままの人間の声で勝負しているので、とにかく感情の質感が高いのだ。もはやボカロと人間のいいとこ取りである。最高、大好き、愛してる。


…おっと、少々自我が出過ぎました。



さて。
そしてそのさらに1ヶ月程後にアップされたSixTONESの【うやむや】


「ボカロっぽい」と話題になったこの曲は、ここまで私が書き連ねてきた"ボカロっぽいジャニーズ曲"とは少し違う括りにいるように思う。




ボカロブームもピークを迎え、2014年頃には、ニコ動の人口は徐々にYouTubeへと流れ始め、著名なボカロP (ボカロ曲を作る人のこと)の活動も縮小していった印象だ。

ではそのボカロPは一体どこへいったのか?

勿論単純に作品投稿をやめた方もいるが、彼彼女らの中には活動場所をYouTubeに移行すると同時に、VOCALOIDの枠だけに留まらず「音楽クリエイター」としてセルフプロデュース、あるいはバンドなどのグループとして…つまり"人間の声での音楽活動"へと形を変えていった人達が多く存在する。

「ボカロPが人間の声を使う」については先述した【メルト】の作者であるRyoさんを中心としたクリエイター集団「supercell」がその先駆けのイメージだが「supercell」の活動はかなり初期に始まっている且つ少し複雑ではあるので一概にはまとめられない。
またこの「ボカロPが人間の声を使う」音楽活動に関しては、いわゆる「歌い手」の存在も絡んでくると思うのだが、私はその界隈を避けていたので今回は省略させていただく。(Eveさん載せたかったけども)


そしてその最も代表的な方がボカロP「ハチ」こと米津玄師さんだ。

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「ハチ」名義で投稿したボカロ曲は、様々なジャンルが入り乱れるボカロシーンの中においても独特で、一際異彩を放っていた。そんな唯一無二でありながらも、その楽曲は多くの視聴者の心を掴んだ。
そのハチさんの独特な楽曲は、それそのものが「ボカロっぽさ」と呼ばれる一端を担うものだと、私は思っている。

リンネ/ハチ(私が一番好きなハチさんの楽曲)
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他に同じようなラインとして有名なのはこの辺りだろう。

シャルル/須田景凪(バルーン)
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花に亡霊/ヨルシカ
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YELLOW/神山羊
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秒針を噛む/ずっと真夜中でいいのに。
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(厳密には少し括りがズレるが)




そして昨年の紅白出場が記憶に新しい

夜に駆ける/YOASOBI
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これらの曲を「ルーツがボカロ」と言い切ってしまうのは些か乱暴ではあるのだが。

いわゆる「ボカロっぽい」はあるものの、基本的には人間が歌うことが意識としてあるので、キーや速度もある程度普通に歌える範囲に抑えられているように思う。(その理論でいけば【カメレオン】もこちらに括られるのだが、そういうことではない)




米津玄師さんやYOASOBIの、紅白出場・TVや CMでのタイアップなどに見られるように、今やネット発の音楽は、メジャーミュージックシーンを席巻している。

スマートフォンの普及に伴うYouTubeサブスクリプションの爆発的な需要拡大、そしてそれらにいち早く適応した、いわゆるネット発ミュージック。

それらは最早ネットカルチャー、そしてサブカルチャーでもなく、お洒落で洗練された"みんな聴いてる"流行の最先端として存在している。

そんな楽曲達の多くに当てはまるもう一つの特徴である「繊細な手描きのMV」も相まって、SixTONESの【うやむや】は、前半に記したVOCALOIDとしての「ボカロっぽい」ではなく、音楽シーンの最先端としての「ボカロっぽい」に括られるのではないかと、私は漠然とそう思っている。

どちらが良い悪いとかの話ではないので誤解なきよう。
私はどちらも大好きです。




いまやメジャーなジャンルとなった「ボカロっぽい」
それは体感、ジャニオタだけが特別好きな曲調と言うわけではない。主にボカロ直撃世代からそれを知らない今の若者世代まで、幅広い層に支持されるものだろう。

「ジャニーズっぽい」を脈々と受け継ぎつつ、時代時代で流行った音楽を取り入れていく。
それは何も今に始まったことではないが、現在の若手グループはそれが柔軟且つアンテナが敏感であるように思う。


すごく格好悪く言うならば「時代が私の好みに追いついた」とでも表現しようか。(笑うところ)


…何はともあれ、これからも増えていくであろう「ジャニーズ」による「ボカロっぽい」、ひいては「ジャニーズ」と「異ジャンル」との融合、そこから生まれる各グループの「色」がとても楽しみである。




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「ジャニーズWEST」と書いて"人間讃歌"と読みたい話〜【生配信ライブ W trouble】レポ感想〜




いつもより貯金の増えた年になった。

そうぼんやり振り返る程には、随分とあちこちを飛び回るオタク生活を送ってきた。



3/29から予定していたジャニーズWEST全国ツアー【W trouble】は、現在も続く世の中の禍により、延期、中止に。
そして中止の発表からしばらくして、ジャニーズネットオンラインでの生配信ライブが決まった。


勿論会場に行けないのは残念ではあるのだけれど、私は失くした物を指折り数えるより、得た物を大切に抱く人間でありたい。……と綺麗な言葉にしてはみたが、要はスーパーポジティブ人間なので、こうなったもんは仕方ない、遠征の交通費1回分で、全ステしてもお釣りが来るなんて!と、ウキウキでカードを切って配信当日を心待ちにしていた。

その間にも他GやJr.の配信をホイホイ観ていたし、自担グループといえど"配信ライブ"と云うものに対して、やや軽い気持ちで挑んでいたのだと思う。

【W trouble】を全日観た今、そう思い至るくらいには。











一時間前からログイン出来るジャニーズネットオンラインの配信ページでは、待機画面と共に様々なジャニーズWESTのインストが流れていた。
そんな待機画面は開演20分程前になると、突然会場内に切り替わり、客席をゆっくりと映し始めた。その座席ひとつひとつには、ジャニーズWESTがファンから募った手作りの団扇が置かれていた。団扇が映ったのは初日だけだったのだが、以降も大体開演15分前程になると、会場の画面に切り替わった。

映し出されるのは、メインステージにおりた紗幕にグラフィティアート集団【W trouble】の記事が書かれた英字新聞。入念に作り込まれた世界観に感動したのだが、今回に限っては特筆すべきはそこではないのだろう。

何よりも、まるで座席に座っているかのような角度からの映り、待機画面のBGMではなく実際に会場で流れている馴染みのインスト。
ジャニーズWESTのライブでは、開演前の客入れBGMに合わせてファンが歌い踊る「ジャスミングアップ」(本人達命名)がある。
まぁ良し悪しは人によりけりだろうし、実際に私も気が向いたら手振りをするくらいなのだが、自分は存外、あの空気感が好きだったらしい。
配信という、会場を共有出来ない状況でもこうして少しでも実際のライブの空気感を伝えようと、色々思案してくれたのであろう様子が開演前から感じられて、とても嬉しくなってしまった。
初日は雰囲気重視でアンバーだった照明が、途中から7色に変わっていたところも、ささやかな愛を感じた。


客電が落ち、OP映像が始まる。
アルバムから続く「芸術が禁止された世界」と云う世界観を基に、スプレー缶で繋ぐメンバー紹介。

W troubleのイントロが流れはじめ、メンステの紗幕の向こうに7色のマスクがぼやっと浮かび上がる。7分割の画面に映されたメンバーがマスクをゆっくり外そうとしたところで、スパークルがメンステから外周をなぞりセンステに到達すると、特効とストロボと共に、先程まで無人であったセットにメンバーが現れた。

これ会場だったら、初日みんなの目線はまんまとメンステで騙されたんだろうなぁなんて思いつつも、映像だからこそ出来るイリュージョンのような登場には、早速配信の良さを活かしてくるじゃん、最高!となった。



01.W trouble

そのまま始まるアルバム世界観そのもののリード曲。
有刺鉄線や金網に囲まれ、無造作に置かれたドラム缶や鉄骨に屯するメンバー。
アルバムの世界観では【W trouble】はある種正義であるが、グラフィティアートは基本的には大分濁して「よろしくないこと」である。
その絶妙なラインを見事表現するセットとジャニーズWESTの佇まいに一曲目から最高を確信した。丸々振りがついている曲を敢えて踊らず、こういった表現でぶつけてきたのは大正解だと思う。

一人一人の歌い方とか、サングラスとか、言いたいことは山ほどあるが、このスピードで書いていたら年を越してしまう。もう少しサクサク書いていきたい。
あ、でも炭ガスに直接色をつけているのを見たことがない(技術的に難しい?)んだけど、W trouble終わりに炭ガスに直接スポット当てて7色にしていたのがめちゃくちゃかっこよかったです。



02.one chance

やるだろうとは分かっていた曲なのだが、実際に2曲目に持ってこられるとあまりに鮮やかな流れで感嘆した。

「芸術が禁止された世界で人々を解放すべく世界に抗う謎のグラフィティアート集団【W trouble】」

そのコンセプトの中で

救世主が必要なんじゃない?

何が正しいかはわからないよ
だけどLive your life. 描いていくのさ その手で

は天才すぎて目眩がした。
全体的に歌詞がW troubleの世界にマッチしすぎていて「あれ?これW trouble収録曲だっけ?」と混乱した。
あと毎回最後に抜かれる淳太くんのキメが最高に好きだ。



03.Unlimited

この曲はドームにとっておくかなぁと思っていたので意外だった。が、大好きな曲なので嬉しかった。
個人的にこの曲のイメージが「光の三原色を混ぜた先の白」であり「どこまでも続く真っ白な光の世界」だったので「W troubleが救世主として現れ、解放された世界」と考えればなるほど、なんともストーリー性のあるセトリの組み方である、深読みのしすぎかもしれないが。



04.プリンシパルの君へ

またしても配信ライブの良さを使った早替えで雰囲気を変えてのプリンシパル
今回のライブは当初、WESTとしては初めてのペンライト制御を使う予定だった。きっとこの曲の小瀧くんの魔法も、本来ならファンのペンライトにかかっていたのだろうと思うと少し残念だが、発売時通りに最初から最後まで踊るプリンシパルが見られたのはとても良かった、好きなので。

【W trouble】が救世主として人々を解放し、真っ白に生まれ変わった世界を、新たにそれぞれが好きな色で塗り替えていく。と云う、ここまでで一つのW troubleとしての世界のオープニングであったように感じた。



05.WESTォォォォ!!!〜愛のセッション〜

最初に曲だけで聴いた時、これライブでどうするんだろ…と思っていたのだが、テロップと自己紹介でこれまた配信ライブと相性ドンピシャ、いやはやジャニーズWESTさんの楽曲調理の上手さには毎度毎度脱帽である。



〈Inter〉



06.Try me now

背面いっぱいのLEDモニターにタイトルが映し出されると、それが徐々に回転していき、治安の悪い路地裏のようなセットが現れた。
何かしらの帝劇を通ってきた人なら、どこかしら見覚えがありそうだ。

一面LEDモニターは個人的には大好きなのだが、あの機構の真価は会場で一番発揮されるものであり、その上画質問題で配信ライブとは相性がすこぶる悪い。
WESTの今回のライブは本当に直前で延期になったので、機構はすでに完成していたものであろうから仕方ないのだが、画面越しではこの魅力を存分にお伝えできないのがとても悔しい。と、なぜか観る側の私がそう思うのだから、今回のプロデューサーである流星くんはもっと思っているだろう。
それにしたって、今回は結果的に配信になったのでそこまで物珍しくないように感じるが、実際ライブでこの回転機構使うって中々チャレンジングだったと思う。いいよ、流星P、最高だよ。

曲に戻るが、この曲はどちらかというとセクシーにチョエク系でくると思っていたので、ガラ悪く力強いBeliever系でこられてビックリした。まぁ冷静になれば曲調はそうなんだけども、歌詞に引っ張られていた。心の準備が出来ていなかった。
パルクールを取り入れたり、何よりがなりがちなWESTの歌い方が最高にかっこよかった、痺れた。私はがなる照史くんに大変弱い。



07.Glory days

からのGlory daysは「超絶陽キャ集団〜〜〜!!!」と心の拍手喝采だったのだが、

また集まって騒ごうぜ LALALA…

あの日みたいに遊ぼうぜ LALALA…


が今の状況とリンクして、夕暮れのようなライティングも相まってしんみりしてしまった。
「これから先もWESTでいたい」と替え歌してくれる淳太くんが大好きだ。



08.Survival

神山くん作詞作曲振付のジャニーズWEST新たな決意表明の曲。
神山くんの、歌詞をイメージした振りが入るダンスがとても好きなのだが、今回も「睨みつけた鏡の中」で二人向かい合うところとか、「ガキの頃に胸を張れる俺でいられてんのか?」で自分の胸をトントンとするところとかめっちゃ好きだった。多分他にもあるんだろうけど、なんせ配信だとアングルが限られてくるので…悔しい…その美しいダンスをもっとよく見せておくれ…。
「蟠りの弾を込めて」の後のShelter移動(私が勝手に呼んでいる)もかっこよくて好き。
「まじで命懸けなんだ」の時に神山くんをセンターに、全員が繋がっているフォーメーションになるのがすごく好き。
芸能界という競争社会で「生き残る」、その為にジャニーズWESTは7人全員で、生きるも死するも共にする運命共同体である、そんな表現に見えた。あー無理かっこいい。(突然の語彙消失)

今回の振付は素人目から見ても、派手さ控えめだなぁ、その分細かくて大変そうだけど。と思っていたのだが、どうやらそんな呑気なものではなかったらしい。詳しくはすや先生のブログを読んでくれ。

WESTさんは、前回のライブからダンス曲の歌の被せも当てもガクッと減らしてきたと思うのだが、この曲多分2年前なら半数は当てと被せだったと思う。それを当てないどころかほぼ被せない(サビの被せは流石にわからんが)9割生歌、で、あの安定感と力強さ。
大好きな人間にこんなこと言うのはどうかと思うが、マジで化け物かよ…と。

あとTwitterにも書いた「未来(あす)はこの手の中」でそれぞれにメンバーカラーのスポットが当たるライティングが大好きだと思ったら、ここは神山くんの演出だったらしい。なんと…。神山くんの「カッコイイ」の感性大好きです。



09.Special Love

あのSurvivalを歌い踊った後、大して間も空けず歌ウマ三銃士がハモり始めた時には思わず笑ってしまった。
いや、体力どうなっとんねん。なんで誰一人息上がってないねん。こちとら駅の改札から地上までの階段でどんだけ息切れ続くと思てんねん。私がメンバーなら流星Pの鬼畜セトリに逃亡を計っていたと思う。これにキッチリ応えるジャニーズWEST強すぎるよ…。

さて、センステを囲むように四方を紗幕が覆い、そこに歌詞が映し出されるという、美しい演出。
私はこの紗幕はベール、後半に舞い散る花弁はフラワーシャワーだと思っているので、Special Loveは実質結婚式です、リンゴーン。



10.証拠

OPのW troubleでスネアが鳴った瞬間に「生バンド入っとるやんけ!?」と興奮したのだが、まさかがっつりコーナーまであるとは。
それにしたってこのバンドコーナー(と敢えて呼ぶ)は、現在のジャニーズWESTととんでもなく相性が良かった。

今年唯一リリースしたシングル、証拠。
歌番組で幾度も披露したこともあり、それなりに浸透率も高く、グループのパブリックイメージの振り幅変化、売上もええじゃないか以来の初週20万枚突破と、本人達も言うようにまさに「転機」となるであろう一曲。

去年一年を通して「応援」をテーマにシングルをリリースしてきたジャニーズWESTにとって、その「軸」はどうやらしっくりときたようで、この証拠でそれは確固たる武器へと昇華したように思う。

歌い慣れているおかげもあり、メンバーが伸び伸びと楽しそうに歌っている姿がとても輝かしかった。

あと多分初日にはなかったと思うのだが、出だしサビで彼らに当たるフットからのパーの生明かりがめちゃめちゃかっこよかった。こういう変更も流星Pが連日詰めていったのかと思うと、本当にお疲れ様です…好きです…。



11.アンジョーヤリーナ (日替)

まだ一度も披露されたことがなく、シングル初回盤のカップリングにも関わらず、メンバーからもファンからも絶大な人気を誇る「アンジョーヤリーナ」
最初にタイトルが出た時はいつものオモロ曲かとTLで盛り上がっていたが、ラジオで初解禁されたあの時の感動は今でもよく覚えている。
一刻も早く聴きたい気持ちと、初めては野外かドームで、生で聴きたい気持ちがせめぎ合っていたのだが、結果的にこの配信ライブで聴くことが出来て本当によかったと思っている。

小瀧くんのオチサビがとても綺麗だった。小瀧くん、ほんっっっとに安定感グンと伸びたよね。

最終公演、今にも泣き出しそうな、そんな風にも見える顔で歌い出した重岡くん。
そこへ神山くんが寄ってきて力強く肩を抱くと、フッと顔を緩ませ、くしゃくしゃに笑いながら肩を組み、二人で「愛せ 君の人生」と強く歌った。

私が映画監督ならこの1シーンを撮る為に、小説家ならこの1行を書く為に、漫画家ならこの1コマを描く為に、その作家人生総てを捧げたっていいと思えるような。
そんな、今の何者でもない私では到底表現できないあの瞬間が、今も脳裏に焼き付いて離れない。



11.ANS (日替)

2公演終えたところで、ANSを歌わないとは思わなかったな〜と油断していたところに日替わりぶっ込み。ですよね、ジャニーズWESTがメンバーが作った曲をこんな絶好の機会に披露しないなんてそんなこと、するわけないもんね。
流星くんと神山くんのツインギターがとてもかっこよかった。神山くんは流石のギターソロ。
ANSの出だしのフェイクが、自分が担当しているフェイクの中で一番好きだと言っていた濵田さんが印象的だった。



12.週刊うまくいく曜日

今回、一番化けたな〜と思ったのが他でもないこの曲だった。まぁまだ発売もされていないのだけども。
ラジオで初解禁された時は正直あんまりしっくりきていなかったのだが、配信ライブでどんどんとメンバーがこの曲もモノにしていき、曲がメキメキと育っていく様は見事であった。
歌番組で披露する前に配信ライブがあってよかった。あの仕上がった状態で世間にお披露目出来るかと思うと今から楽しみでならない。


〈MC〉


13.The Call (濵田・藤井)

コンテンポラリー的なダンスでくるかなぁと思っていたが違った。例えるならSCARSみたいな音の取り方?なのかな?音の取り方がすごく好きなダンスだった。
窓に雨粒が付いたような背景、揺れて消える人影、フラッシュバックのような歌詞の出し方、繋がらないままの電話の音波がメンステいっぱいに伸びるブレイクと、モニターの使い方がとても好きな演出だった。
初日では音波の所のカメラワークが違ったはずで、勿体無いなぁと思っていたのだけど、次の日から一番魅力的に映える正面で引きになっていて流石だと思った。あと音響の修正も…まぁこの曲に限ったことではないけども…ごにょ
濵田さんの英語の歌い方がめちゃめちゃ好きだったし、流星くんは本当に努力が目に見えて成果に出てきたよね…好き…



14.Gimme Gimme Gimme
(中間・桐山・神山)

歌い出しの淳太くんはソファに腰掛け、横たわる女性(マネキン)の髪を撫で、電気をカチリと消す…絵に描いたような中間淳太だった 。(絵に描いたような中間淳太)
それにしても淳太くんがいるユニットは毎度小道具フル活用するよね、好き。
パートが移ると、照史くんが花束を手に外灯の下に。「マジでピュアなんだね」と歌いながら花束を地面に投げつけて、花弁が散るような演出がめちゃめちゃ好き。今回のモニター演出で一番好き。「マジでピュアなんだね、と言いながら花束を投げ棄てる照史くん」がドヘキに刺さって抜けない。他の誰でもない、照史くんがするからこその破壊力。
そのままワンカメで神山くんのパートへ。お酒のあまり得意ではない神山くんの前に、申し訳程度にちょこんと置かれたカクテルが可愛い。
可愛いとか言ってたら、ばど二人を引き連れてラップパート歌いながらレッドカーペット闊歩する神山くんはどちゃカッコよかった、好き。
衣装も演出も全部引っくるめてキッチリ期待されたものをお出しする、優等生ユニットだったなぁ。



15.do you know,girl??
(重岡・小瀧)

こたしげがユニット組むなら、シンメじゃないけど、ボニバタとか欲レみたいな王道ジャニーズシンメ曲やってほしいとずっと願っていたんだけど、今回はくじでジャンルまで決まったので少ししょんぼりしてしまった。が、あのくじがなければ、こたしげから「0.01パスポート」と云うワードが出てくることは一生なかったであろうから、神様の気まぐれには大いに感謝したい。

デビュー後こうして重岡くんがライブでギターを弾くのは恐らく初めてだと思うんだけど(なんとなく弾けることはどこかで聞いた気がする)、あまりにしっくりきすぎている為か、オタクがこのことについてあまり話していないのがちょっと面白い。あとサングラスかけるなら事前に言ってください、こちらも心構えが必要なので。

小瀧くんはライブでは2度目のギターということもあって、アコギの時より余裕を持って音を楽しんでいる様子が微笑ましかった。得たものを伸ばしていく姿勢、とても好きです。

ラジオでも言っていた「do you know, girl?? sweet kiss??」=「どーゆーのが好き?」と云う言葉遊びを、音源よりもハッキリと歌っていたのがとても良かった。


〈Jr.コーナー〉


16.Go Low Low

シックなスーツに身を包んだWESTが並べば、前半の治安の悪そうな路地裏セットが一転、ホテルのバルコニーに見えるのだからすごい。
ヘッドセットどころか、片手にハンドマイクを持っても違和感なく踊れそうな歌パートの振付なのに、あえて横から伸ばしたマイクスタンドで歌うところが最高にお洒落。
ソーシャルディスタンス仕様(違う)で距離を取っているので、これは現場で自担ロックオンせざるを得ないやつ。そして公演後のご飯会で「他の人そんなんやってたん?知らんかった大会」が開かれるやつ。マルチアングルくれ。
地味に曲最後に抜かれる人がガチャだったが、本当に同じ振りか?と思うほど各々個性的だったのが面白かった。マルチアングルくれ。



17.君だけの 僕だけの

分身の術を使い、ジャニーズWESTが14人になったと騒ついた例の演出。
映像配信であることを逆手に取り、カラクリ自体はごく単純なものだが、初見で観客をビックリさせられたのならばそれはもう「勝ち」なのである。

はじめから描いてた 未来とは違うけど
君だけが 僕だけが生きてきた日々
迷っても選びながら 迷っても進みながら
君だけの僕だけの道を歩いてきた意味を

時計の針のカチカチと云う音がすると、機構が割れ、真ん中から白い衣装を着たWESTが登場し、黒い衣装を着たWESTはゆっくりと流れていく。
それは曲中の過去と未来、時間と心情の移ろいを表現しているように感じた。
とすれば、"生配信"でわざわざこの演出を使ったことにもなるほど納得である。



18.アメノチハレ

そんな過去から未来へと歩み出そうとする曲の後にこのアメノチハレを持ってくるのだから、割と意図的なセトリなのではないかと勘繰ってしまう。
WESTといえば、流れるように美しいセトリの組み方が特徴だと思うのだが、全体的に今回は、音の繋がりよりも言葉の繋がりに重きを置いたセトリの組み方をしているように思えた。

尺の都合か、ライブでシングル曲をテレビサイズの切り方をした形で披露するのは珍しいなぁ、と。



19-a.Colorful Magic(日替)
19-b.HEY!!!!!!!(日替)
19-c.ごっつえーFriday(日替)
20.アカンLOVE〜純情愛やで〜
21-a.おーさか☆愛・EYE・哀(日替)
21-b.スタートダッシュ!(日替)
21-c.バリハピ(日替)
22-a.100%l Love You(日替)
22-b.人生は素晴らしい(日替)
22-c.ジパング・おおきに大作戦(日替)
23-b.ホメチギリスト(日替)
23-c.ズンドコパラダイス(日替)
24.パリピポアンセム


YouTubeにアップされたティザー映像にて、今回日替り曲があることは予告されていた。
事前に言ってくれるなんて優しいなぁと思っていたが、彼らの優しさはそんなもんじゃなかった。
いくら振りや動線に変更がないとはいえ、これほどごっそり変えてくるとは思わなかった。全部書き出してちょっと引いた、ジャニーズWESTのサービス精神に。…嘘ですめちゃめちゃ嬉しかったです、ありがとうございます。


このファンサコーナーの発端は、8/1に松竹座のドリアイで、客席にファンから集めた団扇を置いて行った公演だ。
最初は、どうなんやろな〜と思っていたが、実際に8/1の配信を見ると、想像以上にいい企画で、本人たちも手応えを感じたのだろう。
今回は城ホというアリーナクラスで通常とほぼ変わらない座席数、そのひとつひとつに、わざわざメンバーごとの区画を作り一枚一枚丁寧に置かれた団扇は、空っぽの客席を実に華やかに埋めていた。

自分の名前の団扇をニコニコで持ったり、要望に応えたり、オモシロ団扇に笑ったり、他メンバーに団扇を届けたり、シンメの団扇を身に纏ってみたり。
縦横無尽に会場を駆け回り、メンバーがそれぞれの形で目一杯のファンサービスをする姿は、ライブの時のソレとなんら変わりはなかった。


私がジャニーズWESTのライブに行って驚いたことのひとつが、全員がとても丁寧にファンサをしていることだった。
ドームではない、アリーナと云う会場の大きさもあるのだろうが、それにしたってデビューして5年6年経っても、未だあれほど丁寧なファンサをすることが、今でも半ば信じられない。

当時既に松竹座からは卒業し、関ジュコンにもたった一度しか入ったことのない外野だった私でも「"あの"松竹座」と言ってしまう「あの時代の松竹座」で長らくメインを張ってきた精鋭。
その時の名残がデビューしても彼らの中にあって、クセというか当たり前というか、そういったものの延長なんだろうなと勝手に思っていた。

それは少し違っていたのかもしれない。

間で何度も、団扇を送ってくれたファンに感謝を述べ、嬉しい、寂しさが軽減される、みんながいるみたいだと、優しく笑ってWESTは言った。
重岡くんは団扇を「ファンの人からのお手紙みたいな」とも言っていた。
彼はあまりファンサをしないと言われることが多いが、決してそんなことはないと思う。実際、私の短いWEST担歴の中で、自担である淳太くん以外で唯一ファンサをもらったことのあるメンバーが重岡くんだ。(勿論重岡くんの団扇を持っていたわけではない)
配信を見ていた人ならばきっと分かるだろう。彼が、彼らが団扇を見る時に、とても優しい目をしていたことが。

ジャニーズWESTのファンは、ジャニーズWESTに愛されているんだなぁ、と。
実際に会えない、離れているからこそ、互いの大切さを思い知る。そんな安い恋愛ドラマのようなことを、考えてしまった。
自意識過剰だろうか?いやきっと、ファンとアイドルの関係なんて、これくらいで丁度いいのだと、私は思う。


〈Inter〉


25.Big shot!!

昨年ジャニーズWESTスペシャルサポーターを務めた、W杯バレーの映像が映る。
あれからもう一年経つのか、と時の流れの早さに少し慄いた。
見慣れた赤い衣装はライブ仕様にキラキラと輝きが増していた。
ライブでは未披露であるものの、歌番組でも会場でも何度も歌った曲だ。こちらも証拠同様、とても安定感があった。
ヘッドホンをしていたわけではないので確信は持てないが、最終日オーラスだけ歓声が入っていたと思う。



26.to you

ラジオでメンバーが「この曲はライブの大事なところにくると思う」と言っていたと思うのだが、言葉通り本編ラストにきてとても嬉しくなった。
様々な人との「別れ」をテーマに、重岡くんが作詞作曲した曲だが、どこか明るさと寂しさが共存する、泣きたいような笑いたいような楽曲の雰囲気が、本編の締めとしてピッタリはまっていたように思う。
特に2番からの歌割りは秀逸だ。

お前の恥ずかしい過去知ってるぜ
お互い様か ネタには出来ないな

‪「俺からしたらさ、照史と淳太って昔B.A.D.やったやん、関西Jr.で組んでて。でなんかほら、お互いめっちゃ分かり合ってるけど、絶妙な距離感とかあるやん?それをなんかね、二人で歌ってくれたら面白くなるかなって思って」


そう言って重岡くんが歌詞を割ってくれた通り、実際に歌いながら互いを指差し肩を組む照史くんと淳太くんには、なんとも言い難い感情が込み上げた。
それに続く流星くんと小瀧くんの所謂ツインタワー、そして神山くんと重岡くんのシンメ、かみしげ。
シンメで歌い繋いだ後に「信じてる道 進むんだ お前の夢笑わないぜ」とソロパートを歌う濵田さんを、メンバー全員がにこにこと見守る。

これはきっと、メンバーである重岡さんにしか出来ないパート割だったんだろうなと思う。

大サビ前の重岡くんパート「どいつもこいつもいい顔で」
毎回毎回、どいつよりもこいつよりも、貴方が一番いい顔してるよ、なんて言いたくなるくらいの彼の笑顔が、鮮明に浮かぶ。
オーラス公演だけ、ここが引きで、モニターでメンバー全員の顔が見えるカメラワークになっていたのも、すごくよかった。



メンバーそれぞれが短い挨拶を挟み、最後に淳太くんが「チームジャニーズWESTにしか描けない未来を、これからも一緒に描いて行きましょう」と締めると、それぞれがメンバーカラーのスプレー缶を振り、炭ガスに紛れ【W trouble】もといジャニーズWESTが姿を消して本編は終了となった。
相変わらずコンセプトに沿った締め方をするWESTの演出が大好きだ。




EC.ええじゃないか

本編を終えた画面には、リハ映像をバックにエンドロールが流れ始める。
終盤になると、打ち合わせで話しているような映像が挟まり「言うてもジャニーズってついてるし」「光るのは俺たちやから」とメンバーが語る。
これはこの後の盛大な振りなわけであるが、最初はツアーの打ち合わせを継ぎ接ぎして、それらしい振りVTRにしているのかと思った。
しかしよく見たら、全員近々のビジュアルだった。恐らくこの為にわざわざ打ち合わせっぽく撮ったのだ。笑いへの前振りに余念がないジャニーズWEST、最大級に愛した。


W troubleのイントロが流れ、メンステの暗闇に浮かぶ7色の光と丸いシルエット。
オープニングをセルフパロディし、満を持して現れたのは、彼ら曰く「真の姿」、たこ焼きを被ったジャニーズWESTであった。
最早たこ焼きを被られたくらいでは1ミリも動じないWEST担、いつもはメンバーがはしゃぎまくるアンコのええじゃないかで、その頭部の球体のあまりの重さに全員の動きが鈍っていることの方に笑ってしまった。

舟皿に乗り込み、わっせわっせと自分達を運ぶたこ焼きWEST。
Jr.が青のりや鰹節をキラキラと舞わせる花道を歩いていくたこ焼きWEST。
センステにたどり着き、ゆっくりと回るたこ焼きWEST。
そうして曲が終わり、遠く引いた画に某国営放送をパロった[終]のロゴで配信は一旦幕を閉じた。いや、シュールか。


そのままFC会員限定ゾーンが始まるのだが、一息ついたWESTは、めちゃめちゃゆる〜い空気で進行をしていく。
「ここからは一番身近なみなさんとの時間ですからね」なんて言って、肩の力を抜いてゆるゆる喋るメンバーに、なんだか気を許してもらっているようで、少し嬉しくなってしまったりするなど。

本来、ツアーで流す予定だったゲームコーナーの前振りVTRをみんなで鑑賞し、少しまとめて、オーラスは濵田師匠の一本締めと「長おもんない」はまこた謎のコントで今度こそ生配信ライブ【W trouble】は幕を閉じた。









ジャニーズWESTのライブにはテンプレートがあると、個人的には思っている。
それに当て嵌めればまず外すことはない、そんな「型」が。

昨年の5周年の集大成のようなライブ「WESTV!」はある種、その型を使ったひとつの完成形に達していたと思う。


今回のライブ「W trouble」は「ジャニーズWEST史上一番かっこいいライブ」と銘打たれていた。
普段のようなオモロ曲割合が少ない・あるいはコントやゲームコーナーがない。だからいつものWESTっぽくないライブだった。…とも言えるが、個人的にはいつものWESTらしい「型」を使わなかったからこその印象だと思った。

ジャニーズWESTのライブ構成力は非常に高い。高いからこそ、鉄板の流れが出来るし、外さない。しかしそれは反面、「マンネリ」に繋がる危うさを孕んでいたのかもしれない。


彼らは来年デビュー7周年を迎える。
メンバーの年齢もあがり、シングル曲も徐々に大阪色が抜け、歩むべき方向性もある程度明確になり、今まさにグループとしての転換期にいるのだろう。
事務所でもプロデュース力で名高い嵐の松本さんに師事する流星くんを筆頭に、彼らは現状のライブに満足せず、その安定に胡座をかかず、さらにいいモノを作ろうとステップアップしている、丁度そんな時なのではないかと思う。

故に私は今回のライブを「成長痛のようなライブ」だと表現した。(意味は大体汲み取ってくれ)
それが的外れだったかどうかの答え合わせはきっと、少し先の未来ですることになるのだろう。




普段私の呟きに付き合ってくれている方は…いや、ここまで読んでくださった方は、私が日頃からどれほどジャニーズWESTのライブにおける構成力を称賛し、技術力に絶大な信頼を置いているかがよく見てとれると思う。

それをここまで1万字以上を使いさんざ書き連ねてきたが、今回のライブで私が何よりも感じたのはそういった理屈ではない、感情としての"熱"の部分だ。


元々彼らはライブと云う場所をとても大切にしている。そこでの熱量も、非常に高い人たちだ。
しかし、よくレポをする私が言うのもなんだが、ライブとは「メンバーとその場にいるファン」とのだけのものであると、私は思っている。いや、思っていた。
いくら言葉や映像で伝えたって、その場その瞬間の「空気」は、そこにいた人以外には本当の意味で届かない、と。

だから今回のあくまで"配信"ライブに対して、どこか軽い心持ちでいたのだろう。
けれどもそれは、見事にひっくり返された。

配信という形で、同じ空間を共有出来ない分、歌、ダンス、言葉、表情、そのひとつひとつから、いま会場にあるジャニーズWESTの熱をそれそのまま届けてやる、たとえ画面を突き破ったとしても。そんな気合が、確かにこちらまで伝わってきた。

そうでなければ、オーラス配信後の月曜朝に感じたあの「土日遠征した翌日の何とも言えない身体の怠さ」と全く同じソレの説明がつかなくなってしまう。



そしてそれを成し得たのは、飛躍的に向上した彼らの「メッセージを届ける力」故ではないかと思う。

初めてジャニーズWESTに触れた時にも思ったが、彼らは歌の表現が実に豊かで、それを駆使して感情を乗せるのがとても上手い。
それは高い技術と、1曲1曲を大切にする丁寧さがあるからだ。

そんな元々の表現力の高さに、さらに歌の中にあるメッセージを「届ける」という熱が加わった。
今のジャニーズWESTの歌にはそんな印象を受ける。

少し先述したが、昨年一年を通し"応援"をテーマに歌を歌った彼らは、それが自分達の「軸」であると、ラジオで触れた。
そして直後にリリースされた「証拠」はまさにその集大成であり、楽曲の持つ強いメッセージ性を身一つで歌うことの大変さと楽しさを、その髄まで味わったのだろう。

暗く沈みがちな今の世の中で、直接会うことの出来なくなった状況で、「証拠」をはじめとする楽曲のメッセージを届けること。

奇しくも重なった様々な要因が、ジャニーズWESTが「メッセージを届ける力」と向き合い、そしてモノにする機会になったのではないかと思う。




オーラス公演、誕生日の近い濵田さんのバースデーサプライズが行われた。
メンバーは勿論、バンドさんや関ジュも総出でお祝いし、ケーキのロウソクを吹き消し、記念撮影をした。
照史くんに促され、今日は忙しくて配信を見られていない両親への感謝を述べる濵田さん。

「俺アホやけど、こんな素敵なメンバーに支えられて生きています!ほんまに大切な仲間を、」

そこで濵田さんはピタリと止まった。
最初は接続詞間違えて言葉繋がらなくなったのかな?と思った。メンバーも「フリーズした」「電波悪なった?」と笑っていたが、しばらくして濵田さんは「大切な仲間と、」と言いながら、そのまま目を押さえ膝から崩れた。
濵田さんが泣いていることに気付いたメンバーは、ひどく驚きながらもわらわらと彼に駆け寄った。
これ以上は不確かな私の記憶で書きたくないので、もし映像に残った際にはその目で確認してほしい。



後のweb更新で濵田さんは、昨年足の怪我により仕事が出来なくなってしまった時のことを、心が折れかけていたと振り返った。そしてその折れかけた心が、テレビからエールを送ってくれた事務所のみんなのおかげで復活したことも。

けれど配信のあの瞬間、濵田さんが何を想い、何故感情が揺れ、どうして涙が溢れてきたのか。本当の本当のことなんて、私達にはきっと一生分からないのだろう。

彼の涙と、彼を囲むメンバー。
その景色だけが、唯一確かな事実だ。



彼らはそうして、時折弱さを見せる。
ジャニーズWESTは完全無欠のヒーローではない。

「俺らもみんなと同じ人間やから」と、楽しいばかりではないことをWESTは稀に吐露する。
アイドルとしてそれが正しいのかどうか。それにはきっと「否」と答える人もいるかもしれない。

彼らは基本的に、その「しんどい」の真っ只中にいる時に、それを表には出さない。
自分の力で、あるいはメンバーの力や周りの手を借りてそれを乗り越えた後、しばらくしてポツリポツリと私達に話してくれることがある。

語弊のある言い方になるかもしれないが、彼らが頑なに見せようとしない"傷"があることは知っている。全てを嘘偽りなく曝け出してくれているだなんて、思っていない。

それでも、今まさに傷をつくって血を流している人へ、自らのカサブタの残る傷口を見せながら「俺もおんなじやから。大丈夫、ちゃんと治るよ」なんて笑いかけてくれる。

重岡くんの言う「強く優しく」は、そんなジャニーズWESTのことではないかと思う。





人生は楽しいことばかりではない。
辛いこともしんどいことも、悲しいことも逃げたくなることも、絶望することも死にたくなることもある。

彼らはそれを知っている。
そして、世界はそれを上回るくらいの希望に溢れていることも。

泣いて笑って、怒って喜んで、落ち込んで立ち直って、嫌って愛して。
全部ひっくるめてそれが自分だけの人生だと。


だからジャニーズWESTは仲間と肩を組み高らかに歌う。

「愛せ 君の人生」

と。




照史くんが「生き甲斐」だと言った、
濵田さんが「虹」だと言った、
小瀧くんが「青春」だと言った、
重岡くんが「僕たちがいる」と言った、
流星くんが「一緒に歩んで行こう」と言った、
神山くんが「奇跡」だと言った、
淳太くんが「最強」だと言った、

ジャニーズWESTを。


私は「人間讃歌」であると、そう呼びたい。

ジャニーズのFC会員数とファンの実数について考えてみた


また1年以上空いてしまいました、ご無沙汰しております、シイナです。

本当は別の内容で書きたかったブログをお蔵入りにすることにしたので、一部抜粋してnoteに書いたのだが、どうもnoteは以降使わない気がするので改めてこちらに上げ直した次第である。


ジャニーズのファンの間で、ここ数年急に見るようになった「FC会員は○万人いるのにCDは○万枚しか売れない」という論調。これは些かナンセンスではないかと個人的には思う。

発足1年未満ならまだしも、FC会員数は累計数だ。単純にファンではなくなった人の空番もそのままであるし、更新を忘れて再加入した人もいるだろう。
また、近年のジャニーズのライブ倍率は全体的に数年前の比ではなく、ある種異常なラインになっていて、それに伴い多名義も急増した。(これはまた別問題なので掘り下げない)

その空番と多名義の割合は概算ですら出すことは困難だ。何せ見当のつけようがない。なのでそれを「=ファンの数」とするのはあまりに根拠に乏しいのではないかと思う。
…と、これだけではただの呟きになるので、仮定に仮定を重ねてファン実数を算出してみることにした。


例として、ジャニーズWESTで実数を把握するならコンサートのDVD/Blu-ray売上が一番参考になると思う。
WESTの円盤は初回も通常も映像は同じで、多少パッケージ特典が異なる程度の実質1形態。
円盤は単価も高く、売上枚数…いわゆる「数字」の為に同じものを複数買いするという文化は、今のWESTひいては今のジャニーズにはほとんどない。車用と家用でDVDとBlu-ray両方買う、どんな特典でも欲しいので初回と通常を買うなどはあるだろうが、それも全体で見ればごくごく少数だ。


昨年7月発売の円盤【WESTV!】の初動売上は8.6万枚。
今回はこちらを参考に「お金を出すレベルのファン」の実数を9万人弱程度と仮定する。


この仮定の検証として、アルバム【W trouble】の売上を紐解いていきたい。【W trouble】は大きく分けて
・初回盤A
(ショートムービー+ボーナストラック1曲)
・初回盤B
(ユニット決め映像+ユニット3曲)
・通常盤
(メンバー作ボーナストラック2曲)
・通販盤
(メンバー似顔絵Tシャツ付)

の4形態でリリースされた。

この通販盤は、期限内にジャニーズオンラインショップで予約した人限定で購入が出来た特殊な形態である。
この通販盤がどれ程出荷されたか予想してみた。



オリコンと並んで近年、CDの売上枚数で度々名前の上がるビルボードチャート。
このビルボードのチャートは、CDの実売上枚数だけでなく、ダウンロードやストリーミング等々を独自にポイント化し合算した、総合的音楽チャートになっている。
ファンがよくTwitterで曲名とアーティスト名をつけて呟いているのは、この指標の項目の中にツイート数のポイントがある為だ。

オリコンチャートが、オリコン加盟店の販売実績から売上枚数を算出しているのに対し、ビルボードの売上枚数は、全国の店舗(ネット販売を含む)の実売データをもとにした全国推定売上枚数から算出されているとある。
故に両チャートには差異が生じ、そしてその数字は基本的にビルボードチャートの売上枚数の方が多く出る。
実際、今回のシングル【証拠】の売上枚数はオリコン発表が212,019枚なのに対し、ビルボードは225,849枚となっている。

そこで【W trouble】の両チャート発表の売上枚数を見ると、オリコン207,592枚、ビルボード187,215枚と通常とは異なり、オリコンの売上枚数の方が多く出ている。
これは2018年にリリースされたNEWSのシングル【生きろ】でも同じ現象が起きており、両リリースに共通するのは、通販限定盤形態があったという点だ。


以上のことより、ジャニーズの通販限定盤はオリコンチャートには反映されるが、ビルボードチャートには反映されないと考えられる。

それを使って通販盤の枚数を予想していきたい。


過去のジャニーズWESTのリリースから、ビルボードの枚数はオリコンの枚数の約105%が平均的な数字となっている。

これらをもとに【W trouble】を計算すると

オリコン(207,592)-ビルボード(187,215)÷105%=29,292

つまり、通販盤は約3万枚の出荷であったのではないかと推察される。
(勿論これは私個人のガバガバ予想です)


【W trouble】の通販盤は基本的にオリジナルTシャツがつくかつかないかで、CDの中身は通常盤とまったく同じな上、通常盤にはついていたストリーミングIDはついていなかった。

値段も値段であり、かなり特殊な形態のアルバムだ。それを買う客層はシングル3形態をきちんと買う層と体感ほぼ一致しているので、ジャニーズWESTには全形態買い固定コア層が3万人前後はいるのではないかと仮定する。

3万人×3形態=9万枚。
初めに仮定した「お金を出すレベルのファンは9万人弱」の残り6万人が1形態ずつ買ったとして合計で15万枚。
昨年10月にリリースされたシングル【Big Shot!!】の初動売上が16.6万枚なので、2形態買い・複数買い・一般層・買わない層を±しても、この仮定は大きく外れる数字ではないかと思う。


勿論使った数字は間が半年空いている上、今年になってからぐんとファンの数が増えた体感があるので現在はかなりライトな層を含めて大体10万人弱くらいかなぁ、と。

そして発足4年程度のジャニーズWESTのFC会員が34万弱なので、FC会員数は思っているよりファン実数と乖離しているのではないかと。(あと全形態買い当たり前オタクって全体のファン数の中での割合として思う程高くないのかもしれない。)





つまり何が言いたいのかというと、根拠のない数字に囚われ、躍起になって他のファンを煽ったり、自分自身が追い詰められたりするのは良くない傾向だということだ。

売上は勿論大切だ。指標として目に見える一番分かりやすい数字であり、その数字ひとつでグループにとって変わってくるものが沢山あるだろう。
「数字が全てではない」が「数字でしか変えられないもの」があるのは明白だ。

けれどそればかりを気にして「FC会員は○万人いるのに、何故CDは○万枚しか売れないんだ」「私はこんなに沢山買っているのに」「買わない人はファンではない」なんて思うようになると行き着く先は「もう疲れた」である。そんなの誰も幸せにならない。

まぁ今回のジャニーズWESTのシングル【証拠】では、そんな風潮は全くなかったのだが。
普段粛々と枚数を積む私の知り合い達も、あまりの在庫の薄さに「買いたい人が買えないかもしれないから」と枚数を控えていたし、「勿論売れて欲しい!でも本当にいい曲だから、1人でも多くの人に聴いてほしい!見てほしい!手にとってほしい!」と熱くなっていたファンが多かったように思う。

WEST本人達も「いいものが出来たからぜひ聴いてね!勿論お財布と相談はしてね!でもほんとに全部いい曲だから!!!いや、ほんまに!!!」といったスタンスだった。

そんな想いと、単純なファン層の増加、いつもより多めのプロモーション、充実した内容、それらが届き、純粋に曲を好きになってくれた人達も多く見られ、今回シングルではデビュー曲以来のシングル20万枚突破を記録したのだと思う。

まさに理想的なリリースの過程と結果だった。


何と比べるでもなく、ジャニーズWESTらしく。


20万枚突破で獅子舞を被りお祭り騒ぎするWEST担と、グループメールで宴を開いたり乾杯したりするWEST本人達と、これからもこんな風にみんなで楽しく一歩ずつ進んでいく未来が続けばいいなと、切に願いつつ、この文章の締めとしたい。

楽しくなければ人生じゃないじゃん!〜【ジャニーズ WEST LIVE TOUR 2019 WESTV!】レポ感想〜




1/3の横浜アリーナを皮切りに全国8都市を巡る、全34公演のコンサートツアー【WESTV!】は、先日3/24の札幌にてその幕を閉じた。

これがね!もう本当にね!めちゃくちゃ楽しかった!一言で言えば楽しかったしかないんだよ!!!
とは言え、円盤になるのもまだまだ先であろうし、全曲振り返りをダラダラTwitterに垂れ流すわけにもいかないので、いつものごとく長文ブログだよ!やっほ!暇な時に読んでね!!!

ではいっきまーす!




今回ツアー【WESTV!】は、同名アルバムを引っ提げてのツアーだった。

今年の4/23でデビュー5周年を迎えるジャニーズWEST。その"5"をローマ数字にし、グループ名にくっつけて【WESTV!】と云うタイトルになったという。
タイトルの発案者は淳太くんで、パリピポの頃には既に考えていたものらしい。いやどんだけ気ぃ早いねん。好き。

そして言わずもがな、タイトルを見て分かる通り、コンセプトは"TV"
ドラマみたいなバラード、お笑い番組のような陽気ソング、果ては通販番組まで、まるでチャンネルを回すように、くるくると表情を変える、まさにWESTの真骨頂のようなアルバムだ。



そんなコンセプトに則って、オープニング映像はTV番組の裏方さんに扮したメンバー紹介から始まる。

('・ェ・`)→ディレクターさん(チャラい)
(θヮθ)→ADさん(女性)(小瀧Dの事が好き)
(´◇`)→大道具さん(違和感仕事しろ)
(б∀б)→メイクさん(女性)(違和感仕事しろ)
(`-´)→音声さん(アフロ)
(ノノ_☆)→プロデューサーさん(黒光りしてる)
(^ヮ^=)→カメラさん(絶対手元ブレてるだろ)

そんなスタッフ達が集まり、濵田ADがカチンコを鳴らすと収録が…いやライブが始まる。コンセプトに沿ったなんとも綺麗な始まり方だ。



1.スタートダッシュ

一曲目のイントロが流れ始めると、メインステージ上段に置かれたバルーンのテレビに、メンバーのシルエットが浮かび上がる。
この時に淳太くんはよく影遊びをしていた。(かわいい)
重岡くんがその公演ごとに違う、その時々のテンションで掛け声をかけると、特効と共にバルーンが破裂し、中からメンバーが登場。文字通りTVから飛び出してきたといった登場で、初めて生でジャニーズWESTを見た人たちには粋な演出だったのではないだろうか。

曲の後半照史くんパートは「世界へ向けスタートダッシュ」を「ジャスミン向けスタートダッシュ」に変えて歌うのだが、その直後にメンバーは縦花を駆けてセンステへと向かって行く。まさにジャスミンへ向けスタートダッシュしたわけだが、こういう細かい作り込みが本当に大好きだ〜!!



2.ええじゃないか

センステでメンバーがお決まりのポーズをとり、重岡くんくんが「せーの!」と叫ぶと、会場からは大きな「ええじゃないかー!」の声が返る。何度聴いても何度やっても、幸せで素敵な瞬間だと感じる。
ライブでほぼ毎回歌うデビュー曲、通常ならお手振りや煽りポジションばかりになるところだが、今回のええじゃないかはテレビ尺かつほぼ元のパフォーマンスそのままでの披露だった。もう、そういうとこ〜!大好き〜!
間奏のはまかみアクロ部分は、真面目にアクロバットする時もあれば、TT兄弟やですよ。など、お笑いネタをすることもあった。何が凄いって、その時のノリでどっちに転ぶか分からない神山くんの後、瞬時にそれに対応する濵田さんの瞬発力だ。ちなみにお笑いネタの時は、その後歌う淳太くんも、楽しそうに乗っかる事が多かった。(かわいい)



3.パーリパーリパリ -カタカナを叫べ-

バクステのメンバーにピンクの色ピンが当たると、曲に合わせたトロンボーンを吹く振りで始まる一曲。
タイトルの通り、歌詞カードのカタカナ部分はファンも歌うパートなのだが、初日か二日目のあたりで「この曲のみんなの声がすごくデカくてびっくりした!テンション上がった!」と、メンバーが嬉しそうに話していたのが印象的だ。

振りも割と簡単なもので、すぐ覚えられるのだが、メンバーが方々外周に散った後のパート「pizza半分こでアーン」からの部分はかなり個性が出ているようで、先日色んな担当が集まる場でその話をした時に「え!?○○くんそんなことしてたの!?」と互いに驚き合っていたのがとても面白かった。みんな、自担とピザ半分こすることしか考えてなかった。



挨拶

流星くんは去年から変わらずC&一文字R、照史くんは去年の後半でやっていたFooooooウェーブ、淳太くんはアリガトゴザイマァ⤴︎スにそれぞれハマっていた。
今回、次の曲への流れがあるので、いつもと挨拶順番が違い、重岡くんが最後だった。しかしBGMの長さが全員で決まっている為、テンション上がった重岡くんが勢いのままイエーーイと、普段なら終わらせる盛り上げをした後、まだ時間が余っていることに気付き、帳尻を合わせる為また話し始めることがあったのが可愛かった。



4.アカツキ

テンション高めの挨拶から一転、重岡くんが指をパチンと鳴らすと、モニターに映し出されるのは赤い月。サブモニターがこの赤月と、ステージの上の重岡くんの姿を重ねた構図で映しているのがとても美しかった。
Netflixオリジナルドラマ「宇宙をかけるよだか」の作中衣装で屋上に立つ神山くん、否、しろちゃんは、両手を広げ屋上から身を投げる。それをじっと見つめる重岡くん、否、火賀くん。よ、よだか〜〜〜!!!演出が最高すぎる〜〜〜!!!

そして流れ始める『アカツキ』のイントロ。メンバーはそれぞれ真っ赤な衣装に身を包んでいるのだが、唯一淳太くんだけジャケットがロング丈なのが最高にご褒美だった、アリガトゴザイマァ⤴︎ス!

このアカツキ、導入の素晴らしさもさる事ながら、照明演出がとても綺麗だった。
センステの上から降りてくるのは、縦長のLED照明(おそらく嵐さんがアユハピで使っていたものと同類だと思う)、そしてせり上がったセンステの側面にもLEDパネル、つまり上と下から光の演出が可能で『アカツキ』という幻想的な曲の雰囲気を創り出すのに一役も二役も買っていた。
あと、A1の一人ずつ短いソロを歌い繋いでいく部分、代わる代わる歌っている人にトップからパッとスポットを当てFOしていく、それもうめっちゃ私の好きなやつ〜!!しかもこの時ピンは当ててないから、影が色濃く映えて、楽曲のダークさをより引き立ててるの!あーもう天才!



5.Drift!!

アカツキ』の曲が終わり、余韻に浸る会場を『Drift!!』のイントロによって、悲鳴が切り裂く。
こちらは今回の神山くん振り付け楽曲。前回振り付けた『Evoke』のあまりの難しさに、メンバーがヒィヒィとなったので「前回よりは簡単にした!」らしいが、他メン曰く「全然難しいわ!」

個人的には神山くん振り付けでダントツ好きな振り。曲にちなんで、車を運転する仕草をモチーフにした振りが多いのだが、振り入れの際、淳太くんがふざけて「俺、左ハンドルやねんけどな〜(笑)」と言った冗談を「そっか!外車って左か!」と真面目に受け取り、その場で何箇所か振りが反転したそう。二人とも可愛い。

その左ハンドルがよくわかるのが、曲のアウトロ部分。車を止め、シートベルトを外す時に右の腰から外し、進行方向向かって左の扉から出て閉めるのだ。つ、作りが細か過ぎるぜ神山くん〜!最高かよ〜!!!

そしてこちらダンスだけでなく、毎回小瀧くんがCD音源と違って「全て転がしてく」でがなるのがめちゃくちゃ好きだった。私の中で「転がす小瀧くん」と呼んでいた。(使用例:今日も小瀧くん転がしてたね〜!)
あと、メンステ戻ったラスサビ「誰よりもSlipping like a skate.」を口元に手をあて歌う淳太くんが毎回美人すぎて困った。美人さん。



6.赤いマフラー

メンステに戻ってしっとりと。
去年シズマイ→何万回の流れに「高低差ありすぎて耳キーンなるわ!」となったものだが、今回のこの流れは違和感なく、むしろ気持ちのいい流れだった。やはりジャニーズWESTはセトリの組み方が上手い。

曲中メインモニターには、手書きのカクカク動く簡易アニメーションが流れる。今回のライブのプロデューサーである流星くんが、照史くんに頼んで描いてもらったものだ。
初日の曲の終わりに「作:あきと」と映し出された時の会場のどよめきと、照史くんの嬉しそうな万歳が忘れられない。
これ、プロットから全部照史くんが作ったのかな?だとしたら「最後の言葉はまだ言えないけど」のところで、携帯に残った"ありがとう"の文字が夜空に浮いて、流れ星になって消える構成が最高に素敵だったので、全力で照史くんの才能をホメチギりたい。

あと、上記パートの主メロ照史くん、ハモり濵田さんの時、両端にいる二人が向かい合って歌っているのがすごく好きだった。



VTR

ザザッという音と共に、短めの映像が切り替わっていく。まるで本当にザッピングしているかのような作りだ。
必ず入っているメイン日替わりは、通販グッズ紹介とパンダだ。(パンダダ!)その他全力シリーズ(お酢そうめん・モノボケ・熱々Tシャツ・小ちゃいTシャツ・ぐるぐるバットからのビーチフラッグ・足つぼ・箱の中身はなんだろな等)
公演ごとに映像は変わり、数種類を混ぜこぜにしているので、かなりの回数を入らなければ全種コンプリートは出来ないと思われる。

今回のVTRは、去年改善点だな〜とちょっぴり思ったところを見事完璧に仕上げてきたなぁと思った。流石WEST、いや流石だわ。



星座コント

VTRの流れから、キャスター神山が今週の星座占いを振る。大体の星座は「大事なとこに行けないかも!」と書かれている酷くざっくりした占いだ。
最下位は乙女座、ラッキーアイテムはコテ。そして1位は天秤座!というわけで「やったー!また1位やー!」と喜びながら両手にお盆を持った淳太く…天秤座さんが登場。(かわいい)

そこから「オッケー!コント始まんのね!」と悟る。それにしてもこのコント、ほんっっとに面白かった!初日はお腹捩れるくらい笑った!

まず、夏生まれが5人もいましてなメンバーを逆手にとった星座という設定。まじ天才だなと思っていたら、その設定を提案したのは何を隠そう自担の淳太くんだった。あらやだ、やっぱり自担は天才。

割と台本が作り込まれているので、初見でアドリブ入れづらいだろうな〜と思ったが、後半慣れてくると、メンバーは隙あらばアドリブ差し込んできた。配役チェンジもぶっこんできた。最高に楽しかった。

なんと言っても、初日に『初恋』を歌い出した時の会場のどよめきは、ONE PIECEでよく出てくる「どよよっ!」と云うオノマトペはこういうことか思う程のどよめきだったし、私はもう涙が出るほど笑った。
それ以外にも随所に「あぁ同じもの(背中)を見て育ったんだなぁ」と感じる部分が多くて嬉しくなった。


WESTはツアーを進めながらも、改善出来るところはどんどん直していき、より良くより磨き上げたライブを作っていく印象がある。
殊更コントに関してはそれが顕著で、細かな台詞の修正がめちゃくちゃ多かった。最後の会場札幌でも「あれ?これこの前と台詞違う」となるところがあって、本当に最後の最後まで良いものを作ることに対して一切妥協しない、WESTの仕事人っぷりが堪能できた。

個人的には、最初の会場横浜ではまだ恥じらいを捨て切れていなかったのか、乙女座なのに全然女の子らしい動きや話し方をせず、Lionさんに抱きしめられた時も棒立ちだった重岡くんが、最後の方はルンルンでスカートをひらひらさせ、語尾にハートのついた話し方をし、Lionさんをひしと抱きしめ返すまでになったその成長にとても感動した。(成長…?感動…?)



07.粉もん

「乙女座のお嬢さんも助かったことやし、コテもあるさかいに、粉もんパーティーでもしよか!」という獅子舞さんのコテコテ関西弁で曲振り。

「ナニワんキスやん」で両手のお盆で投げちゅーする天秤座さんがとても可愛かった。
「それは小麦粉汁よ?人々はそれを知らないの」と人差し指を立てながら歌う乙女座ちゃん(赤)がとても可愛かった。

次がユニット曲なので、きりこたは名前のコールの後すぐにハケなければいけないのだが、この時の二人のガンダッシュと乙女座ちゃん(青)が乱暴にリボンのカチューシャをむしり取るのが面白くてついつい見てしまった。



08.月詠(照史くん・小瀧くん)

流れ始めるイントロに、ステージがアンバーとピンクに染まる。

メンステの上の方に出現した障子に、二人のシルエットが交互に映し出され、それぞれ自分のパートで障子を開け登場。黒のタンクとボンタンの上に和柄の羽織物、腰を見ると…帯刀しとるやんけ〜!!

一方がパートを歌った後、ふわっと手をかざすと、メインメニターを桜が舞い抜け、もう一方のパートに移る、細かい演出も凝ってる〜!!
移動のため、最初のサビに振りがついていないのが少し残念だったが、まあそれもこの後の演出を盛り上げるいい助走になっていたと思う。

中央にて向かい合う二人、ここで照史くんが「かかって来ぃや」みたいに手でチョイチョイと小瀧くんを挑発するのがめちゃくちゃ好きだった。
そしてその二人を隠すように上から紗幕が降りてくる。ここで振りかぶせだと…!?
紗幕に映し出された影が刀を抜くと、そのシルエットのまま殺陣が始まる。
レーザーのピンクがまるで桜吹雪のように舞い、刀が交じるところには別のレーザーエフェクトと効果音が鳴る。なんっっっって素晴らしい演出…。
ちなみにこれ、メンステにかなり近い席だと、紗幕の裏、つまり殺陣をしている二人の姿を見ることが出来るのでとてもお得感。最初はサブモニターにもその映像が映っていたはずだが、後半会場ではなくなっていたのが不思議だった。

そして間奏の終わりと共にシルエットが刀を振り抜くと、紗幕が斬り落とされる。どこまでも最高の演出〜!!
そもそもこの短い間奏の為だけに・シルエットでの殺陣の為に、振り落としするってすごく贅沢。振り落としはインパクトあるけど、引っかかって幕がハケきれなかったりする可能性が高い、結構リスキーな演出だからだ。まあ、もしかしたら今の最新鋭の技術ではそうじゃないのかもしらんけど。


オチサビを歌いながらジリジリと間合いをはかり、一呼吸、再び斬り合う。この時に二人の剣筋をなぞるように、後ろのモニターで桜の花弁が軌道を描くのも最高に厨二心をくすぐられる演出だった。
その後、刀を交わらせながら歌うところは、公演によっても少し違ったりするが、照史くんは相手を、小瀧くんはカメラを睨みつけていたのがまたすごく良かった。

そしてラスサビは刀を抜いたまま踊るのだが、この時の二人の振りは左右対象、つまり正真正銘シンメの振りになっているのだ。なので、小瀧くんはこの時刀を左手に握っている…もうやめて…!!2次元を通ってきたオタクのライフはもうゼロよ…!!

と叫んだところで、怒涛止まらず。
刀を弾かれた照史くんは、素手で小瀧くんの柄の部分を止め刀を放らせる…好き…。
よっしゃこっからステゴロやな!!…とはまあならず、おもむろに羽織を脱ぎ始める二人。
そうして、ステージの端に立ったと思えば、そのまま台宙…!え〜ちょっと待って〜!詰め込みすぎだよ〜!勘弁してよ、気持ちが追いつかないよ〜!

ちなみにこの台宙、照史くんは経験者だが、小瀧くんは台宙どころか、バク宙バク転もしたことがなかったという。それでも「ライブの中で、どこか一つは緊張感ある所を作りたい」との思いから、今回台宙を提案したのだ。なんっっってストイックな最年少…!

と、長くなってしまったが、御察しの通り、今回のユニ曲で一番好きな演出でした。



09.僕らの軌跡〜ジャニーズWEST列島縦断〜

刹那暗転、バクステには濵田さんと淳太くんが登場し、冒頭の台詞を言い始める。たまに神山くんが混ざりにくるのが可愛かった。

曲の愉快さに隠れがちだが、この曲もアレンジは和風なので『月詠人』からの流れが非常に綺麗だ。ユニ曲をまとめて1ブロックに放り込まず、違和感なくセトリに組み込む、大好きなWESTのセトリの組み方だ。
そしてこの時の衣装がめちゃくちゃ可愛い…!ほんと好き!ちなみに、全員帯の結び方が違ったようなので、知りたい人は調べてみてください、私の友人が詳しく再現してくれてます。

曲の間奏、音源とは違う和太鼓が鳴ると、みなおもむろに三味線を手に取り、真剣な顔でそれを構える。
…がそこはジャニーズWEST、そのまま真面目な顔で三味線を置き踊り出す。
一人弾く気だった淳太くんは真ん中で「えぇ…弾かんの…?めっちゃ踊ってるし…よし、ここやな!ここやな!」と、再び三味線を手に取ったメンバーを期待の眼差しで見るが、まあ勿論弾くわけもなく。
「いや弾かへんのかい!!!!!」という渾身のツッコミが炸裂したところで、曲の再開に合わせて全員が凛々しい顔で正面を向くのがめちゃくちゃ面白かった、こっち見んなし。
その後歌いながら「なんなんこれぇ…」みたいな顔して首をこてんとする淳太くんがスーパーウルトラメガトン級に可愛かった、保護。



10.ズンドコ パラダイス
11.プリンシパルの君へ
12.Ya!Hot!Hot!
13.バンバンッ!!

お手振り曲メドレー。曲数で書くと多そうに見えるが、それぞれ短かったので特に気にならなかった。
去年のお手振り曲中が、間延びしていたというか、ボーッとする時間が多かった印象だったのだが、今回は全くそれがなかったのでめちゃくちゃ楽しかった。


MC

14.ホメチギリスト

横浜ではバックがついていない関係で『ホメチギリスト』とMCの順番が逆だった。
この曲ほんっっっと大好き!一番最初に解禁されたのはラジオで、それを聴いた時はいまいちピンと来なかったのだが、生で見たら一発で大好きになった。CD買ってフルで聴いて更に好きになった。

MC前の和風衣装で披露するのだが、これがもうめちゃくちゃ可愛くて!MVの法被衣装もいいが、私は断然ライブ衣装が好き!特に淳太くんは、MVの本気女装淳子さんより、どう考えてもライブ和風衣装通常運転淳太くんの方が可愛かった。

また間奏の一人ずつホメチギるところは、最初その地方に掛けた褒め方をしていたのだが、反応がイマイチだったこともあり、普通に褒める方向にすぐ変えていったのは流石だと思った。ちなみに濵田さんの褒め方が細かく女心を突いてくるもので、毎回ギャンとなっていた。


Jr.コーナー

15.間違っちゃいない(重岡くん・濵田くん・神山くん)

この曲をするにあたって「色々あったなぁ…ほんまに」と、札幌公演でしみじみ噛み締めて呟いた重岡くんが、焼き付いて離れない。
この曲の制作過程に関しては、各所で話しているので(一番分かりやすいのはパンフレット)割愛するとして。
重岡くんがキーボード、濵田さんがアコースティックギター、神山くんがカホンやスプラッシュ、ウィンドチャイムといった打楽器での生セッション。その場その瞬間でしか生まれないものを、とても大切にしてるパフォーマンスだった。

あとこれは横浜だけだったんだけど、曲の後半、次の曲のためにベンチにマネキン乗っけて運び込み、座らせて髪の毛を整えてあげてるスタッフさんの姿を発見してから、それが気になって気になってしゃあなかった…。



16.ONI-CHAN(淳太くん・流星くん)

二人がお酒を飲みながら「語彙力を全部殺して書いた」一曲。
そんな歌詞の内容で、ピンクのザ・アイドル王子様衣装を着ているチグハグ具合が最高に面白い。

妹ちゃん(横浜ではマネキン、それ以外は関ジュくん)に、歌詞通りのアプローチをしているのだが、最終日にアーンするではなく、顔面プリンした淳太くんにはめちゃくちゃ笑った。

あと、Dメロの淳太くん「りゅう兄もやるな…」のところで、前髪で片目が隠れることが多くて、本人お望みの厨二感めっちゃ出てた。BLEACHかと思った。



17.100% I Love You

ピリリリリ「You've got mail!」と『ONI-CHAN』を歌い終わった二人のスマホが鳴り響く。
それを取り出し確認すると、ガッツポーズで喜んでハイタッチ。この流れだとどう考えても妹からのメールとしか思えなくて笑う。

そしてメンバーが同じ色の王子様衣装でスマホ片手に登場する。持ってるスマホはどう見てもi●honeだが、後ろの林檎部分がハートになっていたのがなんとも可愛らしかった。

今回ジャニーズWEST流石だなぁと強く感じた一因がこの曲だった。

『100% I Love You』は2年以上も前のシングルのカップリング曲で、以前にも何度かライブで披露されている。
そんな曲に新しく振りをつけるだけでなく、スマホという小道具、SNOWのようなモニター遊び、そしてギターから炭ガスと、これでもかと新しい要素を詰め込んで披露してきたのだ。え?そんなことある?え?流石すぎじゃない?

ライブの作り方や発言から、WESTは楽曲をとても大切にしている印象を持っているのだが、それを再確認することになった。はぁもうほんと好き。



18.愛の奴隷

『100% I Love You』の最後にぶっ放した炭ガスに紛れ、別の場所から放たれたスモークがモクモクとセンターステージを覆う。
けたたましくサイレンが鳴り響く中、前半のVTR中に登場したキャスター神山が「コンサートの途中ですがここで臨時ニュースです」と速報原稿を読み上げる。

するとセンステ付近からとてつもない悲鳴が上がった。キャスター神山は「不審な格好をした7人組が」と言っていたが、どういうことだ?んん?
訳の分からぬまま徐々にスモークが晴れ、良好になった視界に現れたのは…西川のアニキだった。(違う)

今後「好きなWESTの衣装は?」と問われた時、私は正直これを挙げるのを我慢出来る自信がない。むしろ嬉々としてこの衣装を挙げるであろう。断っておくが、私の嗜好は別に普通だ、決してアレではない。

序盤の『アカツキ』で幻想的な雰囲気を作っていた縦長LEDが、檻のようにぐるりとメンバーを囲んでいる。いや、振り幅…


この曲はWEST恒例、事前振付動画があった。振付講座ではラスサビの部分を教えてくれたが、最初のサビもどうせ同じだろうと、混乱する自分をどうどう制しつつ、いざ!と踊り始めたら、メンバーは違う振りを踊っていた。めっちゃ笑った、違うんかい。
まあその後のご飯会で「あれは1サビは踊らずに双眼鏡ガン見タイムでいいよ!っていうWESTさんたちの優しさだ」という結論に至った。WESTがWESTなら、ファンもファンである。

でもごめんね…私ここの淳太くんを見ることに全血液注いでいたから、1回しか踊ってないんだ…ごめんね…でも淳太くんがあまりにも魅力的なのがいけないんだよ…

この曲の感想を綴ろうとすると、自分の中のアカン警察が「アカーーーン!」とすぐ逮捕しにくるので、これ以上はやめておきます。生身で会った時にでも聞いてやってくれださい。



19.アカンLOVE ~純情愛やで~

愛の奴隷』が終わると、それぞれ衣装の腰の部分からヘンテコサングラスをいそいそと取り出す。いやそれなんて言うo……あぁごめんなさい、私の中のアカン警察がちょっと来るの遅かったです、よかった間に合って。

曲終わりの暗転した中、腕のバンドを乱暴に外し、胸元のファスナーを下ろしながらハケていく淳太くんを見られるのがご褒美でした。淳太くんってよく脱ぎながらハケてくよね、サービス?

モニターには某痔のお薬みたいな静止画構成で「お騒がせしてスミマセンでした┏●」と全員頭を下げつつ、次の瞬間には「あぁ〜いのどぅれぃ!」とポージングを決める、全く反省の様子が見られないWESTさんたちが。最後の一瞬まで面白く、そのこだわりっぷりよ。



VTR

一転、外国人の男女がいるパーティーのような場所で、フォーマルな格好をしたWESTがグラス片手に乾杯する映像が流れ始める。爆イケハイカースト集団WEST様のお出ましだ。(先ほどの変態たちはいずこ…?)

私の中であの映像には細かいストーリーがあって。男性が全員バラを持っていて、それをパーティーが終わるまでに、一人の女性に渡すっていう設定。映像の中のWESTさんは役者で本人だと思っていないので、ここからは少々の妄言にお付き合いください。

まずは流星くん。スタンダード。普通に気に入った女の子に声をかけてスマートにバラを渡す。顔がいい。

淳太くん。主催者側兼参加者。プールサイドに呼びつけて「なんで呼ばれたか分かってるやろ?」とか言いながらバラ渡してくる。

神山くん。今回映像優勝者。恥ずかしくてダンスの輪に入れないところを見つけ出して「おいで?」と手を引いてくれる。くるりと回りながら「ほら、楽しいやろ?」って。好き。

小瀧くん。ターゲットは年上女性。「電球ソーダって知ってます?」と若者の流行りを持ってくるので『バカにしてるでしょ』とふてくされると「ウソウソ、こういうんが好きなんですよね?」と雰囲気たっぷりにバラを渡してくる。

濵田さん。映像の中の笑顔が貼り付けたようなのと、一人だけバラが逆さに映るので、バラを渡された相手はこの後解体される、バラだけに。ダジャレに逃げちゃったけど、めっちゃ好きな設定。

照史くん。V.I.Pルームに呼ばれる。え、そうV.I.P ソファでBaby 二人きりだからちょっと大胆にじゃん。でも彼きっと、毎回違う女の子呼んでる、かなしいたけ。

重岡くん。空気に馴染めず少し会場から離れて夜風に当たっていると「俺も苦手やねん、こういうん」とナチュラルに隣にきてくれて、他愛もない話で盛り上がる。好き。

…と、散々みんなに優しく誘われるんだけど、最後に全員集まっている図があまりに強すぎるので、多分あの人たち詐欺グループで、ちょっと優しくされて勘違いした私はまんまと破産まで追い込まれるんだ…ハハハ



20.YSSB

そんな私の妄想をかき消すようにプツンと画面が切れると、モニターには毒々しい色彩で書かれたタイトルが映し出され、ステージには全員同型軍服衣装を見に纏ったWESTが横一列に並ぶ。つ、強すぎる…。

WESTのEDMにしては(これでも)踊っていない方だが、お陰かほぼ生「You're so sexy baby」が聴けたのがとても良かった。し、ここで全員の「You're so sexy baby」を披露する為、フルコーラス歌うという判断を下したジャニーズWESTには本当に信頼しかない。

本人達のパフォーマンスだけで充分強すぎるが、それをさらに引き立てるのが飛び交うレーザーだ。
以前から、WESTはアリーナ規模にしてはレーザーの台数が異常に多いと主張しているのだが、確認できるだけで【なうぇすと】では本チャン10台【WESTival】では本8台サブ6台だったものが、今回は多分本14台だったのだから、もう本当に強い。全てを焼き尽くす。ビュンビュンだ。WESTのライティングの凄さは、もっとスポットを当てられるべきだ、照明だけに。\山田くん座布団全部持ってってー!/



21.傷だらけの愛

アニメキャプ翼のOP曲だが、キャプ翼ファンの子供が見たら泣いてしまうかもしれない。かっこいいお兄さん達が軍服風衣装着て妖艶に力強く踊ってる、そのあまりのイメージとの違いに。



22.We are WEST!!!!!!!

神山くんの作詞作曲第二弾。
出だしの名前やイニシャルコール、随所で任されたファンパートは、ちゃんと歌詞をモニターに出してくれる、しかもちょっと早めに出るのでうろ覚えでも乗り遅れない、なんて手厚いサポートなんだ、ジャニーズWEST

最初にアルバムを聴いた時は「これOPかな〜」なんて思っていたのだが、とんだ間違いだった。この位置が大正解すぎて、改めてWESTのセトリの組み方の美しさに完全降伏宣言だ。

オープニングからここまでずっと「楽しい!ライブ楽しい!好き!楽しい!WEST好き!」と止め処なく溢れていた想いが、最高潮に達したまさにその瞬間に「やばい めっちゃ楽しい↑↑」と全力で叫ぶことが出来るのだ。
え、そんなことある?ライブで自分勝手に叫ぶ輩は大嫌いなのだが、思いの丈を叫んでも許される、むしろ求められてるなんてこと、ある?え、最高じゃない?

初日にこの言葉を叫んだ瞬間、ちょっと泣きそうになった。
ファンが「楽しい!」と叫ぶ、その言葉をとても嬉しそうに受け止めて「弾ける笑顔花丸100点満点さ」と褒めてくれる。なんて素敵な空間なんだ。こんな幸せな瞬間があっていいものなのか、と。

必ずファンにこの言葉を心の底から言わせる、そんなライブをするという覚悟からこの位置にしたWESTの自信と、それに応えるファンとの揺るぎない信頼関係が、この最高のクライマックスを作り上げたのだと思う。つくづく、ジャニーズWESTのライブは最高だと思った。



23.青空願ってまた明日

最後はしっとり爽やかに。
この曲を歌うみんながいい表情してんだ、ほんとに。
特に最後、モニターの澄み切った青空をバックに屈託なく笑う重岡くんがとても綺麗で、美してくて、印象的だった。


最後の挨拶はどうやら完全ランダムだったようだ。
その後、ステージが下がって行く中、小瀧くんが「しげ!しげ!」と促し、重岡くんが一言何か言って、姿の見えなくなった全員で「おい、しげ〜!」と言うのが一番お決まりのハケパターンだった。



24.OH LA LA
25.人生は素晴らしい
26.ラッキィスペシャ

アンコール。
最後の『ラッキィスペシャル』は曲の終わりが「おーしまい」で終わるのだが、それに掛けて終わるのがまた何とも粋だ。

更に曲が終わった後、カチンコを二回鳴らして「カットー!」の声がかかると、メンバーはお疲れ〜といった感じで、客席に手を振りながらハケていく。

最初の映像でカチンコを鳴らして始まったライブは、カチンコを鳴らして終わる。
コンセプトに沿った、なんとも美しい流れだ。

個人的に【ラッキィ(略)7】の、スロットが揃ってコイン柄の衣装を着たWESTが出てきて、最後は金のカードが舞う中『マ・ル・モ・ウ・ケ』で締める流れがとても好きだったのだが、それに匹敵する美しい終わり方だった。




あーーー!楽しかった!本当に楽しいツアーだった!!!
これぞジャニーズWESTというセトリの組み方、一曲一曲の表現に対するこだわり、何よりもファンを楽しませる為に全身全霊をかけてステージ立つその姿。


私はジャニーズWESTのライブが本当に大好きだと、改めて感じたツアーだった。






今回「楽しくなければ人生じゃないじゃん!」と記事タイトルを付けたが、それは某TVのキャッチフレーズを借りたのがひとつと、もうひとつ理由がある。

のだが、ここまでで1万5千字弱の大ボリュームになってしまったので、それはまた後日、全てが終わってからまとめようと思うので、その際はまたお付き合いください。


ジャニーズWEST、ファン、スタッフさん、【WESTV!】を作り上げた全ての人たち、お疲れ様でした!!!!ありがとう!!!大好きです!!!!

自担や好きなものにネガティブな感情を持ってしまう人へ。


それは2/28に放送された、ジャニーズWESTの桐山さんと中間さんが出演する生放送ラジオ「レコメン!」での発言だった。


(下手に切り取りたくなかったので相槌以外はなるべく全文起こしました。下に要約しているので飛ばしてくださっても大丈夫です。)

お手紙
『こんばん宮城!先週宮城でWESTのみなさんはコンサートがありましたね。私は宮城にお邪魔させていただきました。本当に楽しい思い出がいっぱいで、余韻ヒタヒタです!』

桐「ヒタっ…(笑)ヒタヒタって久々聞いた(笑)」
中「なっ?(笑)余韻に浸っとんやな」
桐「ヒタヒタヒタヒタ〜」
中「ありがとうございます」
桐「ありがとう、宮城〜……あ、俺さぁ!丁度いいわ。あの〜いっこネットニュースになってんのがいっこありまして、私。」
中「え!?なんで?」
桐「なんかなぁ、宮城のこのコンサート楽しかったやん?」
中「楽しかった」
桐「で、めっちゃ盛り上がってくれて、ファンの人も声をいっぱい出してくれてんけど、【桐山照史が激怒した】みたいな…なんかネットニュースなってて!俺も知らんやん!?『え!?何かな!?』て思ってパッと見たら【客席を睨みつけて】…いつ!?ってなって俺も。いやいや、俺全っ然覚えてないけど、ないねんけど。と思って。でえーと…記事を読んでいったらやな、なんか、えーとこう…何?煽りとかお手振りの時に…まぁ僕らよくね、ファンの近くに行くやん?そん時にこう【照史が客を睨みつけてて、それを周りの人がなんで怒ってんの??何かあったん??って揉めて、お客さんがこう…後々ネットで騒いでます】みたいなことニュースになっててんけど。まぁ見てる本人は気付いてないやん?いや、全然キレてもないし、え?何を言うてんねやろな〜と思ってよくよく考えたら、多分やで!いっこその〜俺が睨んでたとしたら何かっていうたらもう、ファンサービスよね。多分『睨んで』みたいな団扇あんねん、何個か。」
中「スゲェ(笑)スゲー団扇やな(笑)」
桐「で俺はそれに応えたと思うねん、俺は。ハァ!?みたいなんで睨んだのが騒がれてんのかなぁ?以外は俺、キレてもないからさ。」
中「なんかよく分からんことでニュースになることたまにあるよね」
桐「なるよぉ〜!このラジオなんか特になるからな!(笑)全っ然…もう、え、何!?こっちは求めとる(ちょっとよく聞き取れない)だけやからなぁ!?」
中「ね?なんなんでしょうね?」
桐「そうそう、逆にそんなんで何?騒いでくれてんのは有り難いけどなぁ〜」
中「俺も去年あったで。なんか知らんけど結婚するんちゃうかみたいな噂流れた。」
桐「っカハハハハ!後100年ないてぇ!」
中「いやいや死んでまうわ!わしゃ死んでまうわ!」
桐「えっ!?なにでなにで!?」
中「いや、わからん。なんかねぇ【つまんなそうにしてた】とか、あとなんか…」
桐「いやそら…もうやめたれや、ファン!ちょっとカッコつけてんねんからさぁ〜!」
中「いや、ホンマにそうやねん、多分。カッコつけてるやつをなんか【つまんなそうな顔で客席を見つめる】みたいな(笑)」
桐「いやもうこっちはそのアンニュイな顔しとんねん!汲み取れぇ!」
中「そやねん(笑)なんでそこから結婚に発展するんか…」
桐「でもあるよな!だから俺も今回ビックリしたんよ、その〜【桐山照史】って調べて一発目にそのニュースがバーンて出てくんのと、まぁ俺がいっつも見てる…朝、ニュースを携帯で見んねんけど、そのエンタメのとこいったら【桐山照史】って出るからドキッとするやん!?なにかな!?と思って【コンサート 桐山照史 宮城で激怒!!】みたいな。…え?怒ったっけ?記憶いっこもないやんって…。結局あぁあぁそういうことか、多分ファンサービスで睨んだやつかな〜って。そんなんもあるけど。でも宮城なんか何にも(怒るような)言うことないというか、逆にありがとうやんな!めちゃくちゃ盛り上がって!」
中「すごい盛り上がったね!声がやっぱおっきかった!」



要約すると、身に覚えがないのに【桐山照史が宮城で激怒】とネットニュースになっていてビックリした照史くんと、謎のこじつけで【結婚する】なんて言われていた淳太くんの話だ。


正直私はこの、照史くんが【宮城で激怒】も淳太くんが【結婚】も、どちらについても話題になっているなんて全く知らなかった。

知らなかったが、こんなしょうもない騒ぎが本人達に伝わっているのがあまりにも悲しくて情けなくて、自分でも驚くほどダメージを受けたので、ざっくりメモを取ったあとはその日のレコメンをどうにも聴けず、そっと携帯を閉じた。




"オタクのSNSへのスタンス"については、以前から書こうかな、いややめとこう。を繰り返していたが、丁度いい機会なのでもう全部書かせてもらう。




まずは今回の宮城の件について。

公演があった週末、私は温泉旅行に出かけていて、レポで流れてくる様子をほくほくと楽しんでいた。
ある公演では、コントの配役チェンジがあり、大好きなコンビがメインになっていたと聞いて、何故私は宮城にいないんだと頭を抱えた。


けれど、その流れてくるレポを、正直私は完全には信用していない。
自分が入っていない公演は、普段からかなりの精度でレポをしてる方や、知り合いのレポ、そしてその他何人かのレポを擦り合わせて、普段の口調や知り得る限りの性格を加味して、発したと思われる言葉を自分の中で組み立てていく。

それだけやっても、やはり自分の入っていない公演で起こった出来事や発した言葉は『こういうことがあったかもしれないんだなぁ』と思うようにしている。

実際私もよくレポをするので、レポなんてただ一人の人間が主観を通して見たものの不確かな記録だということをよく理解している。

このネット社会、誤った情報もすぐに広まってしまうから、誰かにマイナスに取られてしまう可能性があることはレポに上げないし、意図と違う方向で解釈された時はなるべくすぐ消すようにしている。


少し話が逸れてしまった。


で、宮城の件だが、騒ぎになっていたことすら知らなかった私は、ざっと引っかかりそうなキーワードでTwitterを検索してみた。

するとどうだろう。
遡れど遡れど、発端となった決定的なものが何も出てこないのだ。
既に消してしまったのかもしれないが、出てくるのは『宮城で照史がキレてたんだって!』『え、なんで!?』『詳しくは知らない!そうらしいよ!』『え、最悪じゃんw』、『キレるとか意識低すぎ』『そんなのあったの?』『キレてたってレポあったって友達が言ってた!』

思わず笑ってしまった。上記は誰かの言葉をそのまま引っ張ってきたわけでは勿論ないが、そんな呟きが溢れていたのだ。


漫画やドラマでよく見る"噂に尾ひれがついて一人歩き"を、そんなことになるわけないじゃん(笑)なんて笑ってツッコんだことはないだろうか?
でもそれが実際にこうして起こっているのだ。




私が今回言いたいことのひとつは、


"自分の目で見て耳で聞いたもの以外は信用するな"


だ。



例を挙げてみよう。

普段見るわけではないので、ざっくりとしか実態を把握してはいないのだが、いわゆる情報アカだの流出アカだの目情アカだの。

そういうものに踊らされていないだろうか。


彼女や繋がりのTwitterアカが晒される。なんて、いくらでも偽装できるんですよ。


例えば、

Twitterアカウントを10個ほど作って、半年くらい経過させる。
いくつかは相互にしたりしてあたかも、その人と友達との内々の輪が出来ているように見せる。その間に2、3個のアカでは適当なことを呟いておく。

そして晒しアカウントを作る。「この人○○の彼女です、繋がりです」なんてあたかも裏切った人がいるかのようにしてスクショを晒す。

晒されたアカは勿論鍵をつけておくので実際の呟きは見れない。だからスクショをいくら偽造したってアカウントとの照らし合わせは出来ない。

スクショの偽造なんていくらでも出来ますからね。過去の仕事やジャニーズWebの内容と合わせて、あたかも事前に知っていたかのような呟きは、日付を変えれば簡単に作れる。

実際に動いているように見せる為、晒されたアカウントの友達っぽいアカウントをひとつ、鍵を開けておこう。
リプで二人がやり取りしているように見せる。すると、片方のリプは見えるので、大体の会話内容は把握できる。『アンタ晒されてるよw』『🐱めっちゃ叩かれてんだけどww』なんちゃらかんちゃら、それらしく伏せ字や絵文字なんか使っちゃったりして。

男友達や彼氏に協力してもらってそれっぽい雰囲気のツーショを撮るのも簡単だ。どこかで公開された私物を使うと尚信憑性が上がるだろう。全部後出し日付改変スクショなので。

なんならその晒しアカを信用させる為に未発表の仕事をちょろっと匂わせたり。こんな平々凡々なOLでも解禁前の情報を知ることがあるのだ。彼らの仕事に関わる何百何千という人の中の一人が本気を出せば、いとも簡単に大騒動の完成だ。



「女の人と歩いていた」なんて目撃情報を作り上げるのはもっと簡単だ。

あたかも一般人のようなアカウントを2つほど作って別々に…ひとつは男性として運用すればもっといいだろう。
半年〜1年くらいきちんと動かして、ある日時間差でタレントと彼女らしき人の目撃情報を呟く。2つの繋がりがない一般人アカウントで目撃情報が出れば、すぐに揃って拡散されるだろう。
○○に出てる人が、なんて言えばより一般人ぽさが増して信憑性が出る。

だって、その呟いてるアカウントを大して精査せず、その呟きだけを簡単に信用する人、結構多いでしょ?


こんな風に、末端のしがないイチオタクでも、本気で誰かを落とし込もうとすれば、割と簡単に出来るものなのだ。
ここに書かなかった別の、もっとえげつない方法使えばもっともっと簡単にも。


まさかこんなものに釣られるなんてないない(笑)…という人が多数だとは思っているが、でも、それでも信じてしまう人が一定数いるから、こんなことで毎度毎度どこかで誰かが炎上しているのだ。



だいたい、
顔も名前も知ってて、ずっと好きで見てきた人の言葉を信じずに、見ず知らずの顔も名前も性別も年齢も知らない、何処の誰だか分からない人間の、悪意かもしれない言葉は簡単に信じてしまうなんて、滑稽だと思いません?


もし今このブログを読んでいる人の中に、そういうものを信じてしまう人がいれば、それを作ったのは私かもしれないので、今すぐ忘れて「とんだ暇人だな」と笑い飛ばしてほしい。







ついでなので、もう一つ書いておきたいことがある。

それは愚痴アカと呼ばれるものについてだ。


実は私のTwitterにも、DMやマシュマロで相談がくることがある。

『見たくないのに愚痴アカを見てしまう、気にしてしまう。それでオタクをするのが、どんどんしんどくなってしまって、どうすればいいかわからない。』

大小様々だが、そういった内容がちょこちょこ届く。


そういう相談を受ける度、こちらも心を痛めてしまうので(勿論、過去に相談をくれた人を批判しているわけではない。むしろ私に相談してくれて嬉しかった)同じように悩んでいる人のしんどさが、少しでも軽くなればいいなと思って書いてみる。

偽善?綺麗事?結構だ。
それで誰かが少しでも楽しくオタクやれるならなんだっていい。



そもそも、愚痴アカをやってる人の気持ちも、わからなくはないのだ。(まぁWESTに愚痴なんてひとつもないけれど)


私も以前、3年くらいしんどかった時期があった。
ライブが終わった後は感想よりも溜息が先に出る。「あり得ない。ないわ、マジで。おもんない。もうヤダ。」具体的なことはここには書かないが、一緒に入った友人とは不満と愚痴を言い合う。そんな日々が続いた。

勿論、それをTwitterなどの目に見える場所に書くなんてことはしなかったけれど。

私は言い合える、共感して受け止めてくれる友人がいたから良かったけれど、そうじゃない人はきっと、愚痴アカというものを吐け口にするんだろう。

鍵をかけないのは、誰かに知ってほしい見てほしいから。「あなたの言っていることは間違ってない、私もそう思う、その通りだ」と言わずとも、共感・肯定してほしいからだと思っている。(本人に届いて直してほしいという心理の方はちょっと理解し難いが)



「嫌なら降りればいい」

愚痴アカと呼ばれるものへの常套句だ。

でもそうじゃないんだよね。
降りられるならとっくに降りてる。降りられなくて、好きだから、好きだからこそ、細かいことが気になって、なんでどうして、雁字搦めになっていく。

その気持ちはめちゃくちゃ分かるんですよ、自分も経験してきてるから。
嫌なら降りればいい、見なければいい。そういう問題じゃないんだよね。




でもさ、言い方悪いけど所詮趣味だから。

【趣味】
人間が自由時間に、好んで習慣的に繰り返しおこなう行為、事柄やその対象のこと。

"自由な時間"に"好んですること"が楽しくないなんて、本末転倒すぎやしないだろうか?

「趣味じゃない、生き甲斐だ」なんて人は尚更。


振り返ってみれば、あの頃の私はなんて馬鹿だったんだろうと思う。
せっかくのライブを、せっかくの楽しい時間を、何故無駄な感情で消費してしまったんだろう。

出された料理に、わざわざ自分で雑巾絞って食べていた。そんな酷い例えすら浮かぶほどに。


"この世はね 僕らの考え方次第で
暗くも明るくもなるね"


関ジャニ∞の【Wonderful World!!】と云う曲の、大好きな一節である。


起こった事実はひとつだ。
それを"明るく"捉えるか"暗く"捉えるかは自分次第で、その感情は本来誰にも曲げられるものではなくて。

だって事実はひとつでも、それが真実とは限らない。
私たちが真実を知ることが出来ない立場なら、わざわざ"暗く"捉えるなんて馬鹿馬鹿しいではないか。


人間の脳は単純だから「楽しい!」「幸せ!」と言っていれば、本当にその気持ちになるのだ。
周りの人間が同じように言っていれば、尚更それが本当の気持ちになる。

嫌なことは見ない、聞かない。マイナスなことは考えないか、プラスに考える。そうしているだけでオタクするの、めちゃくちゃ楽しくなるんですよ、本当に。


きっとそんな私は「お花畑」と言われるんだろう。
「本当のことも知らないで、馬鹿みたいに信じて喜んで、頭の中お花咲いてんな(笑)」って。


では、そう言って馬鹿にする側と馬鹿にされる側、果たしてどちらが幸せだろうか?




感情の在り処の話をしよう。


私の身体には、生まれつき大きなアザがある。
隠そうと思えば隠せるが、見えてしまうような場所に、とても大きなアザが。

道ですれ違う人に「気持ち悪い」と言われたことがある。スーパーで主婦の人に「汚れてるよ」と言われ、アザだと言ったら死ぬ程謝り倒されたこともある。母親に泣きながら「ごめんね」と言われたことも。

しかしこのアザは別に、私にとってコンプレックスではない。
わざわざ隠すようなこともしないし、先述したような事を言われても、大して気にしていない。

このアザは、きっと他人から見たら「不幸」で「可哀想」なことなんだろう。
けれど、私は自分を「不幸」だとも「可哀想」だとも思ったことは断じて、ない。
私にとってこのアザは、みんなの小指に爪があるのと同じように、取り立てて変なことではないのだから。


"例え他人から見れば不幸な事象でも、自分が幸せだと思うのなら、それは紛れもなく幸せな事象なのだ"


このアザは私に、人生において大切なことを教えくれた。感謝さえしている。

他人にとっては可哀想でも、私は別に気にしていないのだから、それについてとやかく言われる筋合いはない。





それはオタクとしてのスタンスにも通じていて。

他人がどれだけ私のことを「お花畑だ(笑)」「何も知らなくて幸せそうだな(笑)」と馬鹿にしたって、事実私は幸せで、WESTを淳太くんを応援するのが楽しくて楽しくて仕方がない。

私はオタクをするのが楽しくて幸せで仕方がない。


さて、もう一度問おう。
果たしてどちらが幸せだろうか?




…と、ふっかけるのはこの辺にして。
実はオタクの大半を占めるのは、愚痴アカをしてしまうような人でも、私のように開き直ったお花畑の人でもなく、そのどちらにも靡き得る人達だ。


誤解しないでほしいのだが、それが悪いと言っているわけではない。というか、私もどちらかといえばそっち側の人間だし。

これはもうオタクどうこうの話ではなく、人間としての割合かもしれない。


それが『愚痴アカを見てしまってしんどい』状態に陥っている人達だと思う。


これまで散々、自分の人生観すら持ち出してきて話した内容からまとめると、その人達に言いたいのはもう


見るな!聞くな!リムーブミュートブロック!


それだけだ。



愚痴アカを見てもやもやしてしまう。嫌なのに、ついつい見ずにはいられない。

きっと愚痴アカの言葉を見て「言われてみれば確かに…」と思ったことがあるからだろう。


でもそれはきっと、自分だけでは思い至らないようなことではなかっただろうか。

「確かにその通りだ!ふざけんな!」と怒り散らしているソレは、あなたに向けられた言葉で、あなたが気付いたものへ対しての怒りの大きさそのままだろうか。


その感情は果たして、あなたが自分で見つけた感情だろうか。


そうでないのならば、見ず知らずの誰かの言葉で自分の感情がマイナスの方向に振れてることに、腹が立ってきませんか?


愚痴アカを気にしてしまう人の中には、タレントが何か少しでも引っかかることを言ったら『また愚痴アカに書かれるんだろな』なんて憂鬱になっている人が多いと思う。

でもよく思い返してみてほしい。
それは、その小さな引っかかりは、愚痴アカを知るまではなんら気にしない、取るに足らない事ではなかっただろうか。

それをわざわざ、どこの誰とも知らない、もしかすると普通に会えば自分が相手にしないかもしれないような人間によって、ネガティブな感情に引き摺られてるなんて、馬鹿らしいと思いませんか?



『好きでいたいのにしんどい。』


そう苦しんでいるのであれば、その原因を思い切って全部取り除いてしまえばいい。
見えないように、視界から全て排除してしまえばいい。それが可能なツールなのだから。

最初はきっと気になるけど、気にしてしまうけど、数ヶ月経てば忘れてしまう、そんなこと。


"好きだから"を免罪符にして、愚痴を言うことが目的になって、感情を見失ってしまっている人は違うでしょうけど。




いつかの私のように、雑巾絞った料理なんて食べないでほしい。不味いから。阿呆らしいから。


楽しくオタクをする為に、どうか自分の感情を大切にしてほしい。

何よりも自分の心の幸せを優先してほしい。

流されやすい自覚がある人は、マイナスに流されそうな原因を自分の世界から消してみてほしい。


学校がしんどい、仕事がしんどい、生活がしんどい。
そこでは、見たくないものを見ないなんて出来ないけれど。嫌なものを消すことなんて出来ないけれど。

なら、好きなことが出来る趣味でくらい、楽しいことだけ考えたってバチは当たらないはずだ。


お花畑上等、無知上等。

自分が幸せだと思うならそれでいいじゃないか。

勿論、他の誰かを傷つけない、迷惑をかけないことは大前提として。





"誰かが少しでも楽しくオタクが出来るなら"と、ここまで書いたが、これは半分本当で半分嘘だ。

本当は、
『今ネガティブな感情を持ってオタクをしている人が、少しでも楽しく考えられるようになればいい。そうすれば、好きな人が理不尽に叩かれている様を見ずに済む。馬鹿な騒ぎが本人に伝わることもなくなる。』

そうなってほしいなっていう、結局は自分のエゴだ。

じゃなきゃここまでの長文なんて書かない。誰かの為だけに動けるほど、私は出来た人間ではない。

私は私のエゴでオタクをしているのだから。


「ご高説痛み入ります(笑)」なんて人へ向けては、ハナから書いていない。議論する気もない。まぁそんな人はここまで読んでもいないだろうけれど。



せっかくの趣味、せっかくの人生なんだから、みんなで楽しく好きなグループを好きでいられればいいね。って云う、ただのそんなお話でした。

イアーゴーは"緑の眼をした怪物"だったのか。〜【オセロー】感想〜


私が初めて【オセロー】の戯曲を読んだのは、確か15歳くらいの時だった。

当時、台詞をまるまる宙で言えるほどのめり込み、愛した舞台【Endless SHOCK】
その劇中劇として、シェイクスピアの【ハムレット】【リチャード三世】【ロミオとジュリエット】が出てくる。
現在の【〜SHOCK】では【ロミオとジュリエット】は省かれ、また劇中劇と本筋の関連性もより分かりやすく描かれているが、今ほど細かく鋭利にブラッシュアップされる前の劇中劇は、まだ物をよく識らない私には少々難しく、それを理解する為にと、シェイクスピアの戯曲本を片っ端から読み漁った。

そこで初めて触れた戯曲本と、数年前に友人の劇団が上演した舞台。その二つを元に私の中にあった【オセロー】と云う作品、そしてイアーゴーと云う悪党に、今回改めて真剣に深く向き合うこととなった。

といってもまぁ、別に専門家でもなくましてや文系ですらない、いちオタクの解釈"風"の感想です。







シェイクスピア四大悲劇の中でも最も分かりやすく、そして感情移入もしやすいと言われている【オセロー】
オセローが最愛の妻デズデモーナへ向ける疑心とそこから生まれる"嫉妬"に焦点を置けば、なるほど現代の恋人や夫婦間でも起こりうる出来事だろうが、私はどうにも上手く感情移入は出来ない。


「いや、ちゃんと話し合ったら解決することやん」


これは、初めて戯曲を読んだ時も今回の観劇を終えた後も変わらないものであり、神山さんをキッカケに初めてシェイクスピアに触れた人の中にも恐らく、同じようなことを思う人がいるだろう。


まぁ無粋と言えば無粋なのだが。
それでも私はこの作品が好きだ。

軋み外れた小さな歯車を、そのたったひとつの行動で直せば元どおり回るはずの行方が、オセローの気高いまでの愚直さと、デズデモーナの高潔な純真さと、何よりイアーゴーの極悪至極な策略が、それぞれ歪な歯車としてカチリとはまることで、逆方向にキリキリと音を立てて回り、そうして悲劇を奏でるに至る。
それこそが、この血腥い悲劇が斯くも美しくこの目に映る理由なのだと思う。

要は、個人的に好きなんですよね、悲劇やバッドエンドが。


だからであろうか。私は随分長い間【オセロー】の主役はイアーゴーだと捉えていた。

しかし、今回の観劇では間違いなく「オセローが主役だ」と納得することが出来た。

それは神山さんのイアーゴーが、中村芝翫さんのオセローや檀れいさんのデズデモーナ、他の演者さんに飲まれていたからという訳ではない。

ひとえに中村芝翫さんのオセローが、あの舞台の上で圧倒的に存在していたからだ。

人種の壁を超えた人望を集める誇り高く勇敢な将軍が、注がれた嫉妬と云う毒に侵され、見る影もないほど狼狽え怒り狂い、実体のない怪物によって最愛の妻を自らの手で殺害し、明かされた真実に絶望し後を追う。
あまりに愚かで憐れなオセローは、中村芝翫さんによって生き、そして死んでゆく、揺るぎないこの悲劇の主人公であった。


一度、演劇としての【オセロー】を観ても覆らなかった「イアーゴーが主役」という私の考えは、中村芝翫さんのオセローによって簡単に崩れ落ちた。それが、イアーゴーを神山さんが演じるのと同じ世界に在ったとしても。

すごい、としか言いようがないのだが、中村芝翫さんほどの方を引っ捕まえて「すごい!」だなんて、私のようないちジャニオタが言うのはあまりに烏滸がましく、もはや失礼にすら値しそうなので、この辺で。




さて、神山さんのイアーゴーの話をしよう。





イアーゴーの二面性


オセローをはじめ、周囲から評される「正直者のイアーゴー」と、悪逆非道で頭のキレる「大悪党のイアーゴー」
その切り替えこそ、イアーゴーを演じる際の醍醐味であり、役者の腕の見せ所だと思うが、神山さんはとても分かり易く演じていた。


オセローに対して忠義を見せる神妙な面持ちのすぐ後、くるりと客席を向きニヤリと厭らしく笑う。
事を謀り、酒が弱いキャシオーをまんまと酔わせることに成功した時は、ぐびぐびと酒を飲むキャシオーのその後ろで、嘲るように口角を上げて静かに酒を煽る。

自分の表情が誰にも見えていない瞬間、その隙あらば、自らの筋書きの上で踊る皆々を嘲笑し、その邪な心が表に出る事を抑えはしない。


だからだろう。イアーゴーは舞台全体を通して、裏の顔である悪党を曝け出している場面の方が多い印象だ。


が、その表現が一辺倒というわけではない。

悪党としての顔を唯一知るロダリーゴーとの場面では、イアーゴーはおおっ広げにその憎しみと謀を語る。
観客がイアーゴーの考えを知る、いわば傍白に近いものであるが、それすらイアーゴーの本性ではなく、ロダリーゴーをいいように扱う為に「悪党」を演じてみせているに過ぎないのだろう。


そう思わせてくれるのは、随所にあるイアーゴーの独白場面との違いだ。


ロダリーゴーの前でのイアーゴーは、荒々しくいかにも悪党といった口調で、目と眉が近い、鋭い怒りの表情でいるのだが、本心を語る独白のシーンでは、目を見開きぎょろつかせ、憎しみを剥き出しにして邪悪に笑う。

悪党イアーゴーの、その更に奥に潜む狂気を見事に表現していた。(ように私は思う)



そして、イアーゴーの感情表現で私が一番震えたのが、二幕終わりのシーンだ。


オセローは、デズデモーナとキャシオーへの疑念に取り憑かれ、二人を殺すことを決意。
そうして「心を痛めながらも二人の不義を密告した忠実で正直な旗手イアーゴー」を、自分の副官に任命する。

そもそも、イアーゴーがこんな極悪至極な計略に至ったのは、オセローが自分ではなく、自分より劣るキャシオーを副官に命じたことが、一つの大きな動機だとロダリーゴーに語っている。

この"動機"についてはまた後述したいが、とにかく「副官の座を奪う」ことは、イアーゴーの謀の中で達するべき目標のひとつだったはずだ。



『これからはお前が俺の副官だ』


オセローに跪く身に降ってきた言葉に、イアーゴーは少し間を空け


『永久(とわ)にお仕えします』


と応える。ここの神山さんが本当に素晴らしかった。


望んでいた地位を手に入れた一刹那、跪き地面に向けたその顔は驚きと感動に震える色を映していた。
まるで通常に武勲を評価され光栄な任命を受けたが如く、純粋にそれを喜び受け入れた。

しかし、オセローが背を向け大階段を登り始めると、イアーゴーはじわじわとその顔から歓喜の色を消し、やがて「全て上手くいった」と言わんばかりに、客席を振り向き邪悪に笑うのだ。

それは、これまで何度もしてきたように"誰にも見られていないから本性の顔を隠さず現して"笑ったのではなく、イアーゴー自身の気持ちの移り変わる様を表していたようだった。


イアーゴーは生まれながらの悪党で、骨の髄までドス黒い怪物…というわけではなく、表の顔として周囲を欺く為の仮面であるはずの、正直な「軍人イアーゴー」も、確かにイアーゴーの一部であり、その全てが仮面であったわけではないのではないだろうか。
私はそこで初めて、イアーゴーも闇から生まれた怪物ではなく、人間なのだということに気付きハッとしたのである。




イアーゴーの動機とエミーリアへの愛


イアーゴーは何故、これほどまでに極悪至極な謀に至ったのか。


イアーゴー自身がロダリーゴーに語る"動機"を挙げるなら


・自分を差し置き、キャシオーを副官に任命したオセローが憎い

・そしてのうのう副官の座に収まったキャシオーが憎い


大きくこの二つだ。
しかし先述したように、イアーゴーはロダリーゴーを自分の手駒として扱う為に、彼の前ですら本心を語っていない可能性がある。


であれば、イアーゴーの本心はどこにあるのか。


演劇において、基本的に心の内を吐露しているとされる独白、このイアーゴーの独白では


・自分の妻エミーリアと寝たという噂のあるオセローが憎い


これが大きな動機であると語られる。
しかしエミーリアとオセローの不倫については、確固たる証拠があるわけではない、とも。


ここなのだ。初めて戯曲を読んだ時から、ここがずっと引っかかっていた。


ロダリーゴーとのダイアローグはなにも、全てが偽りではなく、人事に関することでオセローとキャシオーを憎んでいることは恐らく本心の一部であり、間違いなくイアーゴーの謀の動機のひとつであったはずだ。

しかし独白で語られる動機は主に、自分の妻とオセローの不倫疑惑であり、しかもその件についてはロダリーゴーに一切話していないのだ。

それは「妻を寝盗られた情けない夫」というレッテルを自らに貼ることを拒むプライドの高さからか。人事という真っ当に見える動機に隠すべき最も大きな動機であったからか。あるいはどちらともか。


この答えは出ないのだが、なんにしろ、これまで私にはイアーゴーが「オセローとの不倫で俺をコケにしやがって、許さんぞエミーリア」となるならまだしも、「妻と不倫しやがって、許さんぞオセロー復讐してやる」に至るほどエミーリアのことを愛しているようには、どうにも思えなかった。


例えば、今回の舞台ではカットされているが、オセローがキプロス島へ到着する前の場面での、エミーリアへの言葉の酷さや、戯曲本でのハンカチを持ってきたエミーリアへの対応の冷たさ。
それらからは、イアーゴーが妻を深く愛し、だからこそ裏切りとも言える不貞に耐えきれなかったとは感じられなかった。


けれど、神山さんのイアーゴーは確かにエミーリアを愛していた。

計略の要となるデズデモーナのハンカチを、言われた通りに持ってきたエミーリアは、それを寄越せと言うイアーゴーをからかうように、まるで無邪気にハンカチを右へ左へひらひらと舞わせる。
それに対してイアーゴーは、彼女を優しく抱き寄せ、少女を宥めるかのように腰をぽんぽんと叩き、そして軽く口付ける。
この一連の場面では、後の悲劇の決定打が無情にもイアーゴーの手に渡るという恐ろしい出来事が起こっているはずだが、そんなおぞましい事実をふっと忘れてしまう程に、二人の、夫婦としての姿はとても穏やかであった。



イアーゴーは確かにエミーリアを愛していた。

それを実感することで、ようやく腑に落ちる箇所がある。

それは、何故イアーゴーは早い段階でエミーリアを殺しておかなかったのか、だ。


私はずっと、主役はイアーゴーだと思っていた。だからこそ、イアーゴーにはこの壮大な謀を完遂し、残酷なほど美しい悲劇を完璧に創り上げてほしかったのだ。

けれどそれは叶わない。エミーリアの告白、そのたったひとつの失敗で、イアーゴーの悪事は全てが白日の下へ晒されることとなる。(原作ではロダリーゴーの手紙もあるが)


エミーリアさえ始末しておけば、全て上手くいったはずだった。なのに、何故。
エミーリアから全てが露呈する可能性があり、しかもそれがかなり危険性の高いものであると、イアーゴーほど頭のキレる人間が気付かなかったわけがない。なのに、何故。


答えは簡単で単純。

イアーゴーはエミーリアを妻として愛していた。

ただそれだけのことだったのかもしれない。




デズデモーナへの横恋慕


イアーゴー夫妻には愛があったのだと書いた直後に、横恋慕とはどういう了見だ。といった感じだろうが、これも神山さんのイアーゴーによって理解出来た部分なので続けて書きたい。


そもそも、イアーゴーがデズデモーナに好意を抱いていた、と聞いて「え?」と思う方もいるのではないだろうか。

そう当て推量してしまうほどには、作中ではこの件にほんの一瞬、たった一言だけ触れているのだ。


イアーゴーの、デズデモーナへの横恋慕の決定的な根拠はたったひとつ。それはイアーゴーの独白の中で


『俺もデズデモーナに惚れている。』


そう語っていることだ。


先述したように、独白とは基本的に心の内を吐露するものであって、偽る必要はない。


ここもずっと理解出来なかった。

何故なら、イアーゴーがデズデモーナに惚れている"からこそ"オセローを謀ったと取れる描写が見当たらないのだ。
にも関わらず、省いても全く問題ない台詞でわざわざこの設定を付ける必要はあったのか。

なのでこの一文は、『キャシオーが女に惚れている、女がキャシオーに惚れている』という台詞の流れを汲んだ、ただの言葉回しで、イアーゴーがデズデモーナに惚れているという事実はない、という落とし所で解釈していた。


今でも正直、この台詞はなくたっていいと思っている。

けれど今回、神山さんのイアーゴーの中には、その感情がきちんと存在していたのではないかと思える場面がある。


そのひとつめは、先出のオセローがキャシオーとデズデモーナの殺害を決意するシーン。

キャシオーを抹殺するようオセローに命じられたイアーゴーは


『我が友人は殺します。でも、奥様は…!』


と、デズデモーナのことは殺さないようにと請う。


言葉巧みなイアーゴーのことだ。
作中でも何度か使う手、敢えて逆の事を言って相手にそうさせるよう仕向ける、それをしたまでかもしれない。

しかしその願いが即座に却下されると、オセローに背を向けられ、取り繕わなくていいはずのその顔は、やりきれないといった痛みに少しばかり歪むのだ。

勿論、それだって「忠実で正直なイアーゴー」が心を痛めているという演技かもしれないのだが。



イアーゴーがデズデモーナに惚れていた。

その不確かで曖昧で、なくてもなんら問題のない感情。

けれど、今回は"それ"があったからこそ、神山さんのイアーゴーがとても哀しく美しく生きる場面があった。


それは、三幕大鏡の前でのシーン。
何を言っても取り合わず激しく罵倒するオセローに憤るエミーリアと、嘆き悲しむデズデモーナ、それを慰めるイアーゴーの場面だ。



『泣かないで』


悲しみに暮れるデズデモーナに跪き言葉をかけるイアーゴーに、彼女は拠り所を求めるように縋り付く。

万事総て上手くいき、悲痛なほど泣き叫ぶ憎きオセローの妻のすぐ傍で、どんな悪い顔をして笑うのだろうと双眼鏡を構えた。

しかしイアーゴーは、驚いたように身を固まらせ、どんな顔をすればいいか分からないと、その目に戸惑いを色濃く映していた。

泣き縋るデズデモーナの背に回った手は、彼女を抱き締めることも、突き放すことも出来ずに虚しく宙を彷徨うのだ。


この場面があまりに哀しく、そして美しく在るのは、デズデモーナへの恋慕が確かにあったのではないかと思わせてくれた、神山さんのイアーゴーであるからこそなのだと思う。




イアーゴーは"緑の眼をした怪物"だったのか


イアーゴーがオセローに、二人の不倫を仄めかす場面…イアーゴーが最初の一雫、オセローに毒を注ぐ場面。

そこでイアーゴーはオセローに


『嫉妬にお気を付けください。それは緑の眼をした怪物で』


と告げる。


これは単純にデズデモーナとキャシオーへの"嫉妬"の意の他に、今まさに、蜘蛛のように罠の巣を張るイアーゴー自身を"緑の眼をした怪物"とし、その獲物となっているオセローを皮肉る台詞であるという解釈が多い。し、それが正解だと思う。


偶然にも、神山さんのメンバーカラーである緑を用いて、イアーゴーという大悪党を表す言葉が作中に登場するのだ。
その運命的比喩に、ファンであれば心震わせずにはいられないだろう。



しかし、果たしてイアーゴーは本当に"緑の眼をした怪物"だったのであろうか。




イアーゴーの謀の動機は大きく三つあると先述した。(デズデモーナへの横恋慕はあくまでただの感情であり、動機とはなり得ていないと思う)

その動機により、地獄の責め苦ほどオセローを憎んではいるイアーゴーだが、迎える結末"折り重なった悲劇"は、本当に彼が望んでいたものだったのだろうか。



イアーゴーは謀の末の展望を

キャシオーに対しては
『あいつの地位を頂いて、一石二鳥の悪事といくか。』

オセローに対しては
『ムーアをとことんコケにした挙句、俺に感謝させ、愛させ、褒美を出させてやる。やつの平安を掻き乱して、狂気に追い込んだお礼にな。』


と、始めの方の独白で語っている。
これらから、イアーゴーは当初、人死が出るような結末は思い描いていなかったのではないかと思うのだ。


しかし、イアーゴーの計略は面白いほど上手く進んでいき、皆が思い通り…いやそれ以上に、掌の上で綺麗に踊る。

そうしてイアーゴーはきっと、全ての人間を意のままに操っているような万能感に酔い痴れてしまっていたのだ。

最早、動機による復讐を果たすためではなく、復讐そのものが動機になっていることには気付かずに。



オセローに首を絞められ、彼は自分の手に負えないのではないかと気付いた頃には手遅れだった。

イアーゴーが自らを守る為に咄嗟に重ねた嘘は、オセローを蝕み半狂乱にし、そうしてキャシオーとデズデモーナを殺害する決意へと至らしめた。

デズデモーナの命乞いをはかったりと、一瞬の躊躇いを見せたようなイアーゴーも、願っていた副官の座を手に入れた瞬間、残っていた彼を人間たらしめる部分を総て"緑の眼をした怪物"に喰らわれてしまったのではないか。


そうなるともう後には戻れない。
独り歩きし始めた筋書きの中で、彼もまた舞台の上で悲劇を演じる憐れな一人にしか過ぎなくなったのだ。



イアーゴーを復讐へと駆り立てた"嫉妬"はあくまで動機で衝動であり、彼が怪物であるが為のものではない。

オセローやデズデモーナ、エミーリアやロダリーゴーだけでなく、イアーゴー自身もまた"緑の眼をした怪物"に喰われた内の一人であり、それそのものに成り果てたのではないだろうか。


故に、イアーゴーは"緑の眼をした怪物"に「成った」のだ、と。




三幕大鏡の場面。
先述した、デズデモーナとイアーゴー夫妻のシーン。

デズデモーナとエミーリアが退場すると、イアーゴーは鏡に映った自らの姿を見て尻餅をつき、わなわなと震え後退る。

それは、鏡に映ったのが自分ではなく、己が喰われ成った、あまりにおぞましい"緑の眼をした怪物"の姿だったからなのかもしれない。

(しかしここに関しては"緑の眼をした怪物"であるはずの自分にもまだ、デズデモーナへの恋慕といった人間らしい感情が残っていたことに気付いてしまい、こんなおぞましい顔をした怪物が彼女を抱きとめたのかと、震え慄き苛まれるという説も捨てたくはない)





原作にはないラストシーン


オセローがデズデモーナの首を絞め殺し、ついに悲劇は起こってしまった。

その悲劇の総ての悪はイアーゴーであることが、エミーリアの訴えにより明らかとなる。

イアーゴーはエミーリアを刺し殺し逃亡するも、無様に捕まりオセローの一太刀をその足に受ける。

イアーゴーは終始、反省も絶望も見せない眼で地を睨む。

デズデモーナの後を追い、オセローが自害した後、イアーゴーは負わされた足の傷の痛みからか、気を失っているようで、地に横たわっていた。



『重い心でせねばなりません、辛い報告を。』


ロドヴィーコーのこの一言で、通常【オセロー】の幕は降りる。


しかし今回の公演には続きがあった。


ロドヴィーコーの台詞の後、野盗と思われる集団(あるいは潜伏していたトルコ兵か)が部屋に押し入り、その場にいた全員を皆殺しにして去っていくのだ。

一瞬の出来事に呆気にとられていると、気絶していたためにその凶刃から逃れられたイアーゴーがむくりと起きる。

辺りを見回し、その凄惨な光景に驚きを見せるが、その後ゆっくりと立ち上がり、オセローとデズデモーナが横たわり、エミーリアが寄り添うようにもたれるベッドに背を預け、イアーゴーは静かに呼吸を繰り返す。

それが今回の幕引きだった。




正直、ラストを変えた意図はよく分からない。
単純に文字通りの"折り重なった悲劇"をより凄惨に魅せる為だったのであろうか。


その後イアーゴーはどうなったのか。生きているのか、死んでしまったのか。それは我々観客一人一人の胸の内に託されたのだろう。

私は元々、イアーゴーを主役と捉えていた人間なので、どうせなら最後に死屍累々そのど真ん中で、狂ったように笑うイアーゴー…というラストが観たかったなぁ、なんて。



でもきっと、それは神山さんのイアーゴーではない。

最後の最後、ただ一人生き延びてしまった悲劇の元凶は、ただただ空を見つめるばかりであった。


その目が映すのは狂気か絶望か歓喜か後悔か空虚か。


残念ながら私には正確に読み取ることは出来なかった。
でもきっとそれは正解で、最後のイアーゴーの解釈は、人それぞれに委ねられたのだと思う。


機会があれば、神山さん自身の口から、どんな気持ちで在ったのかを聞いてみたいところだが、それは叶わないだろう。まぁそれでいいのだけれども。









ラストシーン。
起き上がったイアーゴーが、斬られた足を引きずりながら、舞台の真ん中へと不恰好に歩いて行くところ。

ふと、どこかで見たことある場面と重なった。

それは、翼さんのリチャード三世だった。

そうだあれも、緑色の軍服に身を包み、剣を腰に携え、片足を引きずりながら、下手から歩いて行く大悪党だった。


まあ別にこじつけるつもりはないし、姿が重なったとか言いたいわけではないのだけれど。

でもそこで思い出したのだ。
今回この公演のイアーゴーは、翼さんの代役だったのだ、と。


キャリアも実力も絶大な先輩へ来た役。
それを、まだまだ若手の内に入る神山さんが代役として演る。

彼の演技を生で観たことはなかったけれど、映像で見て知る限り、神山さんの演技力に何も心配はなかったし、期待もしていた。

けれど、初めてのシェイクスピア、膨大な台詞量、そしてのしかかるプレッシャー。

珍しく弱気をちらりと覗かせた彼に、ほんの少しだけ不安を抱いたりもしてしまったのだけれども。

そんなもの、蹴散らしてくれた。

ラストシーンまで代役であることをすっかり忘れてしまうくらい、神山さんは堂々舞台に立ち、猛者ひしめく舞台の上で、対等に渡り合っていた。


本当にすごい人だなぁ、神ちゃんは。



あなたが演じた、人間味があって、恐ろしくもどこか哀しい大悪党イアーゴーは、とても素敵でした。

このイアーゴーという役を喰らい、そしてそれが血となり肉となって、役者神山智洋を大きくする糧としてくれることを楽しみにしています。


素敵な舞台をありがとうございました。

残りの公演も全力で、カンパニー全員怪我なく走り切れるよう祈っています。

WESTのライブが最高だって話をきいてくれ〜【ジャニーズWEST LIVE TOUR 2018 WESTival】感想~


1/3横浜アリーナからスタートしたライブツアー【WESTival】
昨日5/20の北海きたえーるをもって、全34公演のツアー、その幕を閉じた。

昨年の【なうぇすと】も5月までのツアーだったが、私個人は2月が最終公演で、初日からオーラスまでがっつり見届けられたツアーは今回の【WESTival】が初めてとなった。

ジャニーズにしては比較的長いスパンのツアー。その最後を迎えた今、どうしようもないくらいジャニーズWESTへの愛が溢れて仕方がないので、それをぶつける場所として、いまこの日記を書いている次第である。

それでは、まずセトリ順に振り返っていきたい。




1.おーさか☆愛・EYE・哀

予想外の一曲目だった。意表を突かれたファンも多いのではないだろうか。個人的には『Baby Good!!!』が良かったが、昨年のパリマニ始まりがあったからまずないだろう、次点で『浪速看板息子(略)』辺りかなぁと思っていた。

メンステセットのミラーボールが口を開けると、カラーバブリースーツのキラキラ豪華版で、それぞれ薔薇を咥えポーズを決めたジャニーズWESTが登場する。

ツアーの途中から、最初の一人ずつ「おーさか!」と言っていく場所を自分の名前にアレンジしたのも良かったし、後半の「おーさか!」は客席に言わせることで、オープニングから声を出させる仕様にし、会場のボルテージを上げるのに一役買っていたように思う。


2.浪速看板息子〜なめたらあかん〜

アルバムの時から大好きだった一曲。
冒頭ツインの台詞の時に、残りのメンバーが腰を回していて、その淳太くんの妖艶な回し方と、隣で顎下に手をやり(たまに腰)、ぎこちなくハニカミながら腰を回す重岡くんが対照的で好きすぎて、結局最後までツインを見られなかった、無念。

そして個人的WESTivalで毎回一番楽しみにしていたパート、照史くんの「ちょいとお時間いただきやす」
このがなりの効いた見栄の切り方が最高にかっこよくて毎度毎度ノックアウトされていた。

振りもすぐ覚えられる簡単なもので、オーラスともなれば客席はほぼ踊れていて流石だった。


3.ズンドコ パラダイス

バクステから方々に散り、外周を駆けながら会場全体を盛り上げていく、序盤のWESTのテッパンである。たまにテンション上がった重岡くんがホームラン打ったりパワー出したり(?)していて、それでさらにこちらもテンションが上がっていく相乗効果だった。


〈挨拶〉

冒頭の挨拶、流星くんが途中からご当地C&Rを入れてきたのが印象に残っている。特に最後の方は客席に\んー!/しか言わせない単語で、悪戯っ子のように笑いつつ「可愛い♡」と褒めてくれてた流星くんだが、そんな君が一番可愛かったで…。


4.Parade!!

照史くんの合図で音楽が鳴り始め、ステージに登場した淳太くん以外のメンバーが、ポッケから取り出した小箱を各々様々な表情で見つめる。ここでモニターに抜かれたメンバーが、最後のプロポーズ担当だ。

そうしていると、水色地に白い水玉模様の傘を七本もった淳太くんが下手から登場。にこにこしながら、時間が止まったメンバーへ傘をかけていく。そして淳太くんの「Let’s start it!」で再び時が動き始める。この時のそれぞれの演技がとても好きだった、特に小瀧くん。

曲中は傘を持って踊り、縦花をスキップしながらメンステへと一列で向かう姿がとても可愛らしい。

最後はポッケから再び小箱を取り出しパカっと開けると、中からぴょこんとお花が飛び出す。公演ごとにローテで一人にピンスポがあたり、プロポーズ。それぞれ個性の出るプロポーズを見せてくれたが「SexyRose」「好きなんだよ、マジで」と、自分の番全てに中島健人くんを引っ張り出してきた親友の重岡くんには、もう笑うしかなかった。


5.プリンシパルの君へ

『Parade!!』からこの『プリンシパルの君へ』の流れが、今回一番綺麗で美しい、WESTらしいセトリの組み方だと思った。
時計とオルゴールの音から小瀧くんが歌い出すと、毎回客席から大きな歓声が上がっていた。きっとみんなセトリはだいたい知っているはずなのに、それはツアー中盤でもオーラスでも変わらずの歓声で、純粋にすごいと思った。

この曲をキラキラ楽しそうに歌い踊るWESTはまさにアイドルで、転調後にスモークの入ったシャボン玉がステージに舞う演出も素敵で、曲のキラキラと壮大感と相俟り、なんとも言えない多幸感に包まれた一曲で、私はここで毎回涙腺を刺激されツーンとなっていた。


6.SHE IS MY…

暗転しジャケットを羽織ると、先ほどのキラキラから一転、ギラギラの一曲が始まる。最初はこの流れに驚かされたものだ。

この曲は本当にダンスが好きで、特に淳太くんの表現が好きで好きで、ほぼほぼ淳太くんしか見ていなかった。
最初の絶対高カロリーのビスケットを我慢せずにリスク込みで食べちゃってる感じとか、「ジェットコースターよりドープ」で下までダウンするとことか、「ほっぺにキス〜」で顔を覆いながらゆっくり下がっていくとことか、「言いかけてた台詞が出ない」で口を両手で覆ちゃうとことか、「止めてみろよこのキスを」の右手を前に出す時の頭ぐりんてする感じとか、「綺麗なステップじゃなくても」の右足のステップがちょっと変なとことか、「こっちこいよ」の人差し指の回し方が妖艶なとことか、「すぐに破るぜ」の両手広げて足クロスで下がっていくところのヴァンパイアみたいな優雅さとか、ソロの「パーリーは終わらない僕はここにいる」カウントの取り方が最高にカッコいいとことか。
あげればキリがないほどに、とにかくシズマイの淳太くんの表現全てが大好きだった。ほんと好きだった。淳太くん担、みんなシズマイ好きだったよね?そうだよね?


7.何万回だって「君が好き」

またまた一転、今度はWESTival唯一と言ってもいいバラードをここで挟んできた。セトリがジェットコースターよりもドープだよ。感情が追いつかないよ。

夕焼けのように優しいアンバーの照明に染まるセンステでしっとり歌い上げるこの曲、途中から淳太くんが、ポッケに手を突っ込んでかっこつけて世界観作ってたのがどうしようもなく愛おしかった。「言葉にできないまま」で苦しそうに喉元に手をやるとことか、「この手だけは離さない」で下ろしてる右手をゆっくり握るとことか、他の人のパートもマイクなしでパクパク歌っちゃってるとことか、世界観に入り込む淳太くんが本当に好き。

あとこの曲は濵田さんもとてもよかった。濵田さんも比較的他パートパクパクしてたし、落ちサビの「そばにそばに君がいれば」のアレンジも、それを歌う時両手でマイクを挟み込み感情爆発させて歌うとことか、総じてバラードの濵田さんはとても素敵だなぁと思った。


〈執事コント〉

映像を挟み、アルバム【WESTival】の特典映像忍者コントのキャラ設定での執事コント。

何度か入ると、キッカケ台詞と定型を把握出来るが、回数を増すごとにどんどんアドリブの自由度が高くなり、本人達もそれはそれは楽しそうにやるので、毎回とても笑わせてもらった。と、同時に自由にボケ倒すメンバーを一人で捌いていく淳太くんは大変そうだったが、流石だった。
とくに冒頭のアホ執事こと重岡くんの登場シーンは、心の赴くまま誰にも邪魔されず淳太くんに構ってもらえるからか、誰よりもアドリブが多く、毎度毎度かならずしげじゅんを摂取できる、しげじゅん厨には最高のひと時であった。

そしてその流れでミニゲームコーナーが始まる。
横浜ではバレーボールリレーだけだったが、途中からだるまさんがころんだが加わり(一度だけ大縄飛びもあった)、公演ごとにランダムだったが、どちらのゲームか分かった時の客席の反応が露骨で笑った。後半ともなると、ゲームの分岐点で、だるまさんがころんだのキッカケ台詞である重岡くんが喋り始めた途端、客席が喜んでいたから、素直なファン達にさらに笑う。
いっそのこと全部だるまさんがころんだにすればよかったのに、と思わないこともないが、まあ諸々配慮した結果だよね、うん、わかるよ。

ところで、コントで淳太くんが「エネルギーが『もう1%』しかない!!」と言う台詞があるのだが、初日は絶対ここから『もう1%』が始まると思ったのに、なくてずっこけたし、でもその後もここの台詞はわざとらしいくらいにずっと「もう1%」を強調して言ってて、なに?淳太くんミスリードでもしようとしてんの?と思って、結局謎のまま終わったから真意を教えてください、淳太くん。


〈スローモーションフェスティバル〉

事前に撮った映像でお着替えタイム(言うな)
全公演違うわけではなく、途中から2周目に入っていた。とりあえず、この映像の中の淳太くんが履いてるダメージジーンズの左膝が破け過ぎてて、座るたびにお膝全開だったの、とても良かった。


8.僕ら今日も生きている

例の「奴柄」衣装で登場。淳太くんが被ってた黒猫帽子、札幌は二日間ともなかったけど、あれどこいったんだろう?


9.もう1%

曲前の煽りは濵田さんの担当だったようだが、曲振り噛んだり、イントロをただ口で言うだけだったり、円陣組んだり、そしてだいたいグダッて照史くんに突っ込まれる、のくだりがほっこりで好きだった。

この曲では、最近ジャニーズでは見なくなったクレーンが使われていた。少しでも客席の近くに、と、どうやら小瀧くんの発案だったようだが、スタンド最後列でもファンサを貰えるほどその距離は近く、久々にクレーンを体験したが、なるほどいいもんだなぁと。小瀧くん、大成功だったと思うよ、ありがとうね。


10.OH LA LA

引き続きクレーンを使いつつ、タオルを使って会場を盛り上げる。…特筆することはあまりなかったかな。


11.ドラゴンドッグ

この曲めっちゃかっこよくてめっちゃ大好きなのに、奴柄衣装の布が多いせいで身体の動きがよく見えなかったの、ほんっっとに残念だと思う!!!歌番組の黒スキニーか最高すぎただけに!!!余計に思ってしまうよ!!!


〈MC〉

横アリでは関ジュがついていなかった関係で、次曲のきりしげが先にハケ、残りのメンバーでプリンシパルと卒業バカメンタリーの予告映像をセンステで見ていた…というのを書きながら思い出したが、遠い昔の別のツアーのことのように思えるな…。
関ジュがついてくれてからは、MCの次にJr.コーナーとなっていた。

この直前までの流れが「コント→座る」「僕ら〜→立つ」「MC→座る」と忙しなく、若干流れがブツ切りのようになっていたが、途中から淳太くんが「立ったり座ったりごめんな」と毎回言うようになっていたので、ほんと彼はよく分かってるなぁと思った。


12.乗り越しラブストーリー(桐山・重岡)

この曲は、以前はてブロにブワーしたくらい、世界観がほんとに大好きだ。

ライブでは、重岡くんがピアノ、照史くんが三線を弾き語る演出となった。
WESTivalのユニ分けについて、最初に語ってくれたところでは「楽器のやりたい二人が組んだ」と言っていたのに、その後のラジオでも雑誌でも、重岡くんの作詞には触れど、楽器をするなんて一切語らず、一度だけ地方のラジオで重岡くんが「ライブで化ける曲だと思う」と言っていたのが、ツアーが始まり、こういうことだったのか、と。ほんとにまんまと、してやられた。

沖縄が大好きな照史くんは「三線を買った」ということを以前にも話していたし、まあ言ったら多少想定内かもしれなかったが、重岡くんのピアノには度肝を抜かれた。
本人曰く独学で、以前からコッソリ練習はしていたようだが、それにしても、暗譜して、右足ペダル、左足は常にリズムを刻み、ほぼ手元を見ることなく、時に椅子から立ち上がり、感情のまま弾く重岡くんには本当に震えた。この人は本当にどこまでもアイドルだ、と。

そんな感情爆発の重岡くんと、楽しそうにアイコンタクトをとったり、突然止まる重岡くんの伴奏にあたふたしたりするものの、終始穏やかに三線を弾く照史くんの表情がどこまでも優しくて、一公演一公演、全てその時だけの、まさにライブの醍醐味を魅せてくれたユニット曲だった。これがもう見られないなんて寂しすぎるよ…


13.GOD DAMN(濵田・神山)

「お前とガッツリ踊りたい」という濵田さんからの要望で組むことになったはまかみユニット。
振り付けは神ちゃんで、濵田さんとだから「やりたいこと全部詰め込めた」と言っていた、アクロもダンスも激しい一曲となっている。

衣装はドリボのような、ボクサー風の赤と青のローブで、ダンスの中にも随所にボクシング風の振りが見られた。
間奏でもガンガンアクロをしてるが、初っ端からアクロをかましてくるのが本当にかっこよくてかっこよくて。

そういえば、横アリの時は曲の最後の方でアクロして二人ともフードを被ちゃって、立ち上がって並んだ時に同時に、曲に合わせてそれをバサって外すのがめちゃくちゃかっこよくて、そこまで計算してアクロを…!?て思ってたんだけど、途中から何故かなくなってたから、たまたまだったのかなぁ?いやでも、横アリほぼそれだったから偶然とは思えないんだけどなぁ…。結局わからないまま終わってしまったから、真相を教えてください、神山さん。


14.Into Your Eyes(中間・藤井・小瀧)

淳太くん主作詞の(たぶん)不倫曲。
ツアー前に3人が曲の演出について「綺麗なエロさ」「大人エロ」と言っていたが、そこそこがっつりエロだったと思うよ。

初日、メンステ目の前のかなり近い席に入ったのだが、曲の途中で左手薬指の指輪を視認した時の衝撃たるや…。リアルに喉がヒュッて鳴った。とんでもないことしてくれたなって。

そうこうしてたら土足でベッドに上がるし、なんか自撮りしてるし、極め付けには盛大に脱ぎ始めるし(淳太くんのみ)、あのぷちぽにょだった腹筋が割れてるし(淳太くんのみ)、なんかもう色々…終わった後放心状態だったよ。

こればっかりはどの公演もほぼ淳太くんしか見ていなかったので、ツインの表現がそれぞれどんなものだったのかあまり覚えていないのだが、ほぼシャツをはだけさせない最年少小瀧くん、片乳くらいはサービスしてくれる流星くん、そしてドヤドヤで脱いでくれる最年長と、三者三様それぞれコンセプトも違って良かったと思いました。(作文)

シャツ全部脱ぐ部分については、淳太くんが「いやほんまにもうやってしまったと思ったね。初日シャツをはだける演出をしてしまったがために。やり続けるしかないじゃないですか。『なんであの公演だけ!?』ってなるのイヤじゃないですか。」と、5ヶ月間腹筋に予断を許さぬ状況に自らを追い込んでしまってちょっと後悔していたようだが、そう考えてくれるところも、ツアーの公演が間隔が空くとすぐ腹筋のスジが見えなくなっちゃうところも、全部引っくるめて大好きだよ、淳太くん。

まあこれについては散々ツイッターでも語ったのでこの辺で。


15.PARA!PARA!チャ〜ハン

IYEの流れで流星くんのパジャマから始まり、なにやらシリアスなBGMと共にシャワーシーンや着替えなどの映像が始まるが、途中から雲行きが怪しくなり、最後は照史くんがチャーハンを作り始めこの曲に繋がる構成は最高だった。誰がこの二曲を繋げられると思う!?すごいよ、ほんと。めっちゃ笑ったよ。

それぞれがおたまとフライパンを持ち、事前の振り付け動画でファンも完璧に踊る、新作のパラパラ。この時の中華風衣装が地味に好きだった。


16.ホルモン〜関西に伝わりしダイアモンド〜

出来上がったチャーハンを「いただきます」から始まるホルモン。曲の繋げ方が独特で「そうきたか!!」と思わず笑ってしまう。

横花に広がる立ち位置に行こうとする淳太くんを毎回邪魔する小瀧くんがとても可愛かった。


17.アカンLOVE〜純情愛やで〜

フリーダンスのところはほぼ同じような振りが多かった印象。ボンボンキュが始まると「やらんでいい!」と諭してくれるメンバーと、サングラスを取って客席を見るメンバーと、それぞれ色が出ていて面白かった。


18.バリハピ
19.人生は素晴らしい
20.逆転Winner
21.ジパング・おおきに大作戦

シングルでの盛り上げメドレー。
いつもWESTのスタトロといえばアンコールだったので、ここでスタトロ挟んでくるとは思わなくてビックリした。
ただ、おかげで、スタトロ回るメンバーが公演変わりではなく、ちゃんと全員回るようになったのはよかったなぁと。


〈inter〉

それぞれ映像とダンスを組み合わせた淳・照・神
ハット演出を取り入れたダンスの望
レーザーとダンスを組み合わせた濵重
そして流星くんのDJ

いかんせん堂本畑で育ったヲタク故、こういった照明や映像を駆使したダンスは大好物なのだが、特に目新しい演出がなかったのと、ちょっと間延びしていたような気がしたのが少しだけ残念だった。
ただ、ほんとこういう試みは大っっっ好きなので、まだまだ改善の余地ありで是非積極的に挑戦していってほしい!!!お願い!!!


22.Evoke

DJ.RYUSEIのツアー前半のDJプレイで「Until the time ends」からこの曲に繋がる流れが最高に好きだったんだけど、途中で変わっちゃったんだよなぁ。まあ『one chance』の音でクラップした方が曲に繋がる盛り上げ感がハマったのだと思うけど、ほんと好きだったんだよな〜(まだ言う)

作詞作曲振付まで神ちゃんの、ゴリゴリ曲。
ライブ終盤にまるまる一曲とんでもないダンスを踊り切るんだから、ジャニーズWESTは末恐ろしい。
意味わからんくらい細かい音とってたり、歌詞をなぞってたりする振付がめっちゃ好き。
そんなダンスを全力で踊るメンバーの気合もギラギラで最高だったし、とにかく「ジャニーズWEST強い」となる後半の見せ場。
それをメンバーである神ちゃんが作った曲が担うんだから、WESTの未来はとても明るい。ペッカペカに明るい。ありがとう、神山さん。


23.Baby Good!!!

美しいレーザーが空中を染め、曲が始まる。
アルバム当初ではガッツリ魅せてくるかと思っていたが、蓋を開けたら盛り上げ曲の立ち位置になっていたから驚いた。

この曲がかかると「あぁ…終わってしまう…」と毎度毎度めそめそしていた。

それにしても、あれだけハードな『Evoke』をフルで踊ったあとの曲を全員生歌でいくんだから、ほんっっっとWEST凄いよ、マジで…。


24.パリピポアンセム

終わりかと思いきや、最後にもうひと盛り上げ。途中全員アリーナでお立ち台だったので、若干スタンドが置いてけぼり感あった気もするなぁ。

「フェスティバル」というコンセプトの下、最後はガンガンに盛り上げて終わろう!という意図だとは思うが、本編最後の選曲に異常な執着がある私個人としては、少しだけ違和感があったかな。いや、分かるんだよ、意図は勿論。これは個人の趣味だからね、うん。


ハケ際は毎回、はまこた・しげりゅせ・ばどかみの組み合わせでカメラアピールをして行くのだが、それが毎度可愛くて可愛くて、最後まで笑顔で手を振って見送れるハケ方だった、かわいい。



EC1.考えるな、燃えろ!!

まさかのPV衣装で登場。アンコ頭にこれを持ってくるとは思わなかったが、OPのアイアイ同様、セトリに組み込むのがめちゃくちゃ難しい曲だと思うので、ここで正解だったのかもしれない。
たまにみんながふざけ倒したバージョンが見られるのも楽しみのひとつであった。


EC2.ギラギラブベイベー

なうぇすとからこの曲が残るとは思わなかったなぁ、好きだけど。


EC3.Ya!Hot!Hot!

少クラで一度披露した形がしっかり振り付いていたので、アンコ曲になったのがちょっと勿体ないな〜!じゃんけんの部分で毎公演遊ぶと思ってたから!まぁ、ツアー前半は、全力で踊る淳太くん、後半は濵田くんに釣られちゃう淳太くんが可愛かったからオールオッケー。

最後はOPで出てきたミラーボールに帰っていく仕様。こういう繋がりを意識してくれてるのとかめっちゃ好き。


WEC.ええじゃないか

地方の最後だけお決まりのWEC。グッズのパーカー着てるの可愛かった。だいたいフード被って登場する淳太くん、可愛かった。






〜総括〜

いつもは基本的に淳太くんが中心となってセトリを組むようだが、今回は小瀧くんが中心となったツアー。
淳太くんが得意とするセクションがハッキリと分けられ、その中に鮮やかで綺麗な流れを作るWESTらしい組み方も残しつつ、全体的に「そうきたか!」な挑戦的で上下の激しい、激動的な公演内容だった。
それは、WEST的にかなり刺激になっただろうし、新たな可能性と表現が大幅に広がるものであったろうし、最年少が魅せてくれた今回の【WESTival】は5周年に向けて、ジャニーズWESTとファンを、また一歩新たなステージへ連れて行ってくれる、そんな公演だったように思う。




そしてオーラス公演について。
まだまだ私はWESTを好きになって日が浅いので、オーラスに参加したのは今回が初めてであった。


本編のパラチャー。パラパラと踊っていると、センステで突然小瀧くんがピタリと踊るのを止め、呆然と立ち尽くしていた。
「小ボケかな?」と不思議に見ていると、メンバーが次々にメンステを振り返り、驚きの声を上げ始める。
それにつられてメンステを見ると、ステージの上には関ジュだけでなく、ものすごい数のスタッフさんがパラパラを踊っているではないか。
どうやら小瀧くんはそれを見て感極まってしまったようだ。
「すごい!」と思わず振りと歌を忘れ、口々に感動するメンバー。(と一人おたまを壊してオロオロする流星くん)客席からも歓声が上がった。

こういうのって、結構振りが曖昧だったりするじゃないですか。でも、ステージにいたスタッフさんは相当数にも関わらず、皆さんオタク並みにちゃんと踊れていて。

他にも、アンコで出てきた時に後ろのモニターに「ツアーお疲れ様」の文字を出したり、打ち込みレーザーでオーラスの為だけに「WESTival」と「奴」を描いてくれたり。

私たちが知ることが出来るサプライズはこれくらいだったが、メンバーがMCで話してくれたのは、サウンドチェックの時、いつも着ない人がツアーパーカーを着ていたり、メッセージを書いてくれていたり、カメラさんや照明さんが「泣いてしまうから」と小脇にティシュを抱え仕事をしていたり。


Jr.時代からお世話になってる方も、今回初めてついてくれた方も、沢山のスタッフさんがいるが「WESTだからやりたい」「WESTにつくのは楽しい」と、言ってくれる人が一人だけじゃない、何人もいるんだって、照史くんが嬉しそうに教えてくれた。


「ジャニーズWESTはスタッフに愛されている」


そう感じることは、過去のメイキングでも度々あったが、今回その「愛」を改めて目の当たりにした。


お付き合い上、裏方さんのお話を聞くこともあるが、WESTに関しては「テレビのまんま」「本当にいい子達」と、悪い話を聞いたことがない。

そんなWESTだから、きっと一緒に仕事をする方に愛されるんだろうなぁと。


だからこそ、WESTはステージの上からスタッフさんへの感謝を沢山伝える。これでもかってくらい沢山伝える。

多分、あれだけの関係を見せられたら、自分はまるで蚊帳の外だと感じるファンもいたかもしれない。

けれど「スタッフさんが『WESTだからやりたい』って言ってくれるのは、こうして盛り上がってくれるファンの皆さんのおかげ。みんながいてこそ。」と、躓きそうなファンの手を優しく引いてくれる照史くんは、本当に優しくて本当に出来た人だと思った。




WEC。重岡くんが「最後やから!」と煽り、メンバーに「声聞く為にイヤモニ外そうぜ!」と呼びかけ、「せーの!」に続いた客席の「ええじゃないかー!」の掛け声は、とんでもなく大きくて、メンバーも心底びっくりしていて、その姿にどうしようもなく嬉しくなってしまった。

こちらが歓声を上げれば、メンバーのテンションも上がり、メンバーが煽ればさらに客席が応えていく。

ジャニーズWESTのライブは重岡くんの言うように「熱と熱のぶつかり合い」で、メンバーとファン、互いが互いを引っ張り合って盛り上げ合って、そうして相乗効果でどこまででもいけるような、そんなライブだと、今回ツアーに参加してこの身を以って思い知った。

歌って踊って笑ってボケて、全力で楽しませてくれて、そして本人達が全力で楽しんでくれて。

それはまるでその身を燃やして輝く恒星のように、今生きているその一瞬一瞬に全てを出し切り、とてつもない光を私たちに魅せてくれる。


時に眩しくて直視出来ないほどに。


「今生きている」ことを実感できるまさに「(a)LIVE」、ジャニーズWESTのライブはそういう空間なんだと思った。



そうした日常ではない特別な時間が終わってしまうその最後にも、「明日から普通の日に戻るけど、幸せな瞬間があったこと忘れんなよ」と思い出を確かなものにしてくれて、「しんどいこともあるかもしらんけど、俺らも頑張るからみんなも頑張って、また一緒にライブしよう」とエールを送ってくれて、「悪いことは少なく、いいことばかりが起こりますように」と願ってくれる。


だからこそ、またここに来るために、毎日を頑張って生きていこうと素直に思える。

そうやってライブ中の数時間だけでなく、これから先の日々にも力をくれる、そんなジャニーズWESTのライブが私は大好きです。






ジャニーズWESTと今回のライブに関わった全ての方々、5ヶ月にも及ぶツアーお疲れ様でした。沢山の幸せをありがとうございました。
またこの幸せな時間に参加するために、明日からも頑張って生きていきますね。





…けど、やっぱりツアー終わるのは寂しすぎるからぁ!だから早く次の現場が決まりますようにいいいいい!!!!!!!うわーーーー!!!ブワーーーーしすぎたーーー!!!!あーーーーーーWEST大好きーーー!!!!うわーーーーーーー!!!!!!!!!